「頑張ります」という人ほど仕事ができない理由を言語化してみた
はじめに
日々、テックリード業務をしている中で「頑張ります!」という言葉が私の中でいつも引っかかっていて、なぜかあまり好きになれませんでした。
そこで今回はその理由について可能な限り上げて分析していきたいと思います。
マネジメント業務をされている方のお役に立てれば幸いです。
前提として、「頑張ります」のシチュエーションとしては、進捗確認時に自分の持っている課題が終わりそうかどうかの問いに対して「頑張ります」と答えた場合を想定しています。
※あくまで個人的な一意見としてお読みください。
理由1:深く考えていない
「頑張ります」という言葉は抽象度が高く、詳細なことは一切不明です。
そこで、私のチームでは「頑張ります」と答えた場合には、何のために(目的)、何を(ゴール)、どのように(戦略)、具体的にはどうやって(戦術)、「頑張るのか」を深堀りしています。
最初のうちは新規参入メンバーは面を食らってしまいますが、徐々に解像度が高い報告をできるようになって、自走力がついてきます。
理由2:結果にコミットしていない
よくよく言葉を観察してみると、ある事実に辿り着きます。そうです、「タスクを終わらせる」とは一言も言っていないのです。言い換えるならば終わらない場合の保険をかけているとも取れます。
だから、自分が言ったこと「頑張ること」は自分の匙加減で守ることが出来ます。
そこで私のチームでは、課題を各個人に渡した上で、自分が出来る期間を設定していただき、その期間を守ってもらうようにしています。影響力の武器という本に書いてありましたが、一貫性の法則と言って、人は自分の言ったことを守る性質があるそうです。
ただ、ここでバッファーをたくさん積まれる可能性がありますので、その見積りが想定工数と乖離していないかをチェックしています。乖離している場合はその理由を聞いて、こちらの想定と乖離している部分を摺り合わせることで、工数の調整を行っています。
理由3:論理的でない
そもそも論ですが、エンジニア業務において、頑張る、頑張らないは本質的には関係しないと思います。頑張って終わらないのと、頑張らないで終わるのならば、頑張らないで終わる方が良いです。
エンジニア的な表現をすると、「頑張ること」と「仕事が終わること」は疎結合なのではないでしょうか。
よって「頑張ります」とおっしゃる人ほど、論理的な思考になっていないケースがあると感じております。その場合、往々にして頑張る方向性を間違えており、無駄に時間を使ってしまいがちです。
そうならないように、私のチームでは、まず方向性の摺合わせから行い、方向性が合致した後にタスクの着手を行います。
まとめ
「頑張ります」という言葉自体が悪いわけではなく、エンジニアが一番口にしそうな場面の進捗確認ケースにおいては、あまりよろしくないのではないかというアプローチで書かせていただきました!皆様のマネジメントの一助となれれば幸いです。
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