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VRでスティック移動はもうやめてくれ - 序

2022/12/04に公開約2,700字

はじめに

こんにちは。Kaibaです。さて、今回の記事は「VRでスティック移動はもうやめてくれ」と題しているわけですが、なぜこんな記事を書いたかと言えば、これは僕が所属しているUT-virtualというサークルに関係しています。僕は普段UT-virtualで活動しながらVR作品を作ったり作らなかったりしているのですが、ありがたいことにUT-virtualでは自分たちが作ったVR作品を展示したり、逆にVR作品を体験しに行く機会があります。しかし、そうした場でVR作品を体験したり展示の様子を見るたびに思うことがあるのです。

ズバリそれは、 「スティック移動は邪悪だ」 ということです。
この記事では、何故スティック移動が邪悪なのかについて僕の個人的な考えを書いていこうと思います。

先に断っておきますが、この記事はVR開発チョットデキル程度の一般大学生が書いている記事です。記事には誤りを含んでいるかもしれません。また、この記事はVR開発を始めたばかりの人に向けたものです。(というかUT-virtualの後輩に一番読んで欲しい)ある程度開発経験がある人であれば一度通った道だと思います。

まずスティック移動って何?

まずスティック移動って何?という方もいるかもしれません。今流行りのchatGPTに説明してもらいましょう。

結構いい感じの回答が返ってきましたね。身体を動かして移動というのはVR空間内のアバターを動かしてということでしょうか。ようはコントローラーのサムスティックを使って滑らかに移動することで歩行を再現するのがスティック移動です。GPT君によるとスティック移動には精密な移動が可能というメリットがある反面、VR酔いを起こしやすいというデメリットがあるようですね。これは実際その通りだと思います。

VR酔いとは

VR開発者であれば説明は不要かと思いますが、改めてVR酔いについても触れておきましょう。chatGPTくーん!


VR技術が発達していない時期によく見られた……?割と今でも酔う人はよく見るような気もしますが…… とにかく、VR体験中に起きる、吐き気、息切れ、めまいなどの不快感のこと。これがVR酔いですね。

では、VR酔いの原因は何なのでしょうか?chatGPTくーん!

お、結構的を得ている気がします。VRデバイスが正しく装着する、照明を調整する。この辺りも基本だけど大事なことですよね。

VR酔いにはいくつかの原因があるとされますが、移動によって引き起こされるVR酔いで言えば、VRによって与えられる視覚と実際の肉体の感覚(体性感覚)の相違によって起こるという感覚不一致説が提唱されています。

https://www.moguravr.com/vr-yoi/#link2

VR酔いを起こしてしまうと、当たり前のことですが体験者は不快感を覚えます。そうなれば体験への没入感を落としますし、体験が苦になってしまいます。VR作品を評価してほしくても、そもそもその土俵にすら上がれないまま、作品全体への評価を落としてしまいかねないのです。何もいいことがありません。

スティック移動のデメリット

もしかしたらここまでの記事を読んで、 何故そこまでスティック移動がダメなの?ちょっと酔いやすい人もいるかもしれないけど、実装しやすいし、滑らかな歩行が出来るならいいじゃん! と思う人もいるかもしれません。まぁ分かります。コントローラーのスティック入力値をそのまま使って動けますからね。シンプルで実装も簡単、Oculus Integrationのサンプルにもありますし。自分も最初の頃はスティック移動を使っていました。しかし、VR酔いを起こしやすいというデメリットはあまりに大きいのです。

もちろん、このデメリットを無視できる状況も存在すると思います。それこそ私の所属するUT-virtualであれば、VRに慣れていてVR酔いを起こしにくい人も少なくないですし、HMDを被ったことがないという部員の方が少ないと思います。あるいは、VRChatに入り浸っているような人たちであれば多少のスティック移動は慣れたものでしょう。こうした人々に向けてVRコンテンツを作成するという状況であれば、スティック移動という移動方法を採用することも悪くはないかもしれません。

しかし、一般的にはVR酔いを起こしやすいというデメリットを無視できる状況は少ないでしょう。日本ではまだまだVR機器が一般家庭に広まっていない以上、VR作品を展示する時は体験者はVRに慣れていない人が大半です。そんな人にスティック移動のコンテンツを体験させてしまうと、気持ち悪くなって途中で「ごめんないさい、もう大丈夫です」と言ってやめてしまうことも多々あります。(実際にいくつかの現場で見ました)

こうした点を踏まえれば、歩行感覚を与えるという用途でスティック移動を採用するべきではないのです。(ちなみに、歩行感覚を与えるという用途で、というのが大事な所です)

おわりに

さて、ここまで散々スティック移動はクソだとのたまってきたわけですが、「それならどういう移動方法がいいんだよ」と皆さん思っているはずです。ここまでの内容だと僕ただのスティック移動アンチですしね。
正直なところ、Questとコントローラー二つだけで歩いている感覚を再現するなんてどう考えても無理な話です。本気で歩いている感覚を再現したかったらVirtuix Omniみたいなのを用意して実際に歩かせる以上のものはありません。現状のVRのハードウェアでは現実の人間の歩行感覚はどうやっても再現できないのです。 やっぱりバーチャルはリアルに勝てないんですね。

しかし、スティック移動よりも歩行感覚に近い感覚を与えられる移動方法は存在するはずです。 ということで、次回の記事ではスティック移動以外の移動方法について述べていきたいと思います。最終的にはソースコードも記載してVR開発初心者でも取り敢えず実装できる程度まで書いていきたいですね。まぁ気長にお待ち頂ければと思います。それでは!

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