GitHub × Obsidian × ChatGPT で “知識アシスタント” をつくる方法
はじめに
はじめまして、株式会社ジャンボでiOSエンジニアをしている齊藤です!
入社してから4ヶ月が経ち、業務にも少しずつ慣れてきました。
未経験からiOSエンジニアとしての採用でしたので、日々学ぶことが多くて楽しいです。
その学びを以下のように、Obsidian に開発メモ・設計ノート・学習ログとして書き溜めています。

ただ、メモが増えてくると次のような壁にぶつかることはないでしょうか。
- あの設計をどこに書いたか思い出せない…
- 関連する記述が複数のノートに分散していて整理したい
- 過去の学びを活かしたいのに、探すだけで時間がかかる
いつの間にか、メモが“使われないストック”になってしまっている――
そう感じる人が、少なくないのではないかと思ったことがこの記事を書くきっかけです。
私は Obsidian のノート を GitHub リポジトリ に保存しており、ChatGPT に連携させて “自分専属の知識アシスタント” 的な使い方をしています。
スマホでアクセスできますし、設定も簡単なのでオススメです。
この記事ではその設定方法と活用例を、なるべく実践的に紹介します。
なぜ “知識アシスタント” がほしいのか
- メモが増えすぎて、探す時間が膨大になってしまう
- 過去のノートを活用できず、書いたまま埋もれる
- ノート間の内容で重複・矛盾が起きるが、後で見直すのが大変
これらを解消するのが、ChatGPT を介した自然言語検索・要約・整理の仕組みです。
“記録 → 活用” のサイクルに変えることで、ナレッジが能動的に使われるようになります。
構成概要
以下のような構成で実装・運用しています。
| 構成要素 | 内容 |
|---|---|
| ノート管理 | Obsidian + GitHub に Markdown 形式で保存 |
| 連携 | ChatGPT が GitHub 上のノートを読み取り可能 |
| プロンプト | ChatGPT にナレッジ整理用の指示を与える(カスタムプロンプト) |
| 運用 | 日次/週次の要約、キーワード検索、記事化支援 など |
ChatGPT に “知識アシスタント” として動かしてもらう方法
1. Githubを使ってObsidianをクラウドデータ化
ローカルのメモアプリとして活用していたObsidianをクラウド化します。
以下の記事を参考にしました。
Githubを使ったObsidianの無料クラウドデータ化
2. ChatGPTによるGitHub連携
ChatGPTがクラウド化したObsidianのGitHubリポジトリに直接アクセスできるようにします。
以下の記事を参考にしました。
ChatGPT新機能 Deep ResearchによるGitHub連携
3. GitHub 連携を明示するプロンプト設定
ChatGPT の “Custom Instructions(カスタム指示)” に以下のような記述を入れると良いでしょう:
あなたは私の Obsidian ノートを整理する知識アシスタントです。
私のノートは GitHub リポジトリ `<GitHub アカウント名>/Obsidian` に保存しています。
必要に応じてリポジトリを参照し、ノートの要約・関連付け・検索・統合を行ってください。
こうすることで、ChatGPT の応答が一貫して “ナレッジ整理を支援する視点” になります。
4. コピー&ペースト用プロンプト例(セッション単位)
特定のチャットで使いたいなら、会話の冒頭にこう書くだけでも効果があります:
あなたは私の Obsidian ノートの整理アシスタントです。
このチャットでは、過去のメモをもとに関連トピックをまとめたり、要約を作成したりしてください。
私のノートは GitHub 上にあります。
5. 応答スタイルを整える指示も一緒に入れる
ナレッジ記事として公開・共有することを想定して、以下のような指示も追加しておくと良いです:
Markdown 形式で出力してください
見出し (## や ###) を使って構造化してください
コードブロック、引用、リストなどを適宜使って視認性を高めてください
重要な用語には **強調** を用いてください
これらを含めると、ChatGPT の出力がそのまま Zenn 記事や社内ドキュメントとして使える精度になります。
活用例
以下は実際によく使うプロンプトと ChatGPT 出力の例です:
🎯 プロンプト例
「今週のチケット対応状況を教えて」
✅ 想定される ChatGPT 出力(Markdown形式)
## 今週のチケット対応状況
以下は、2025年10月13日〜10月19日 のチケット対応状況をまとめたものです。
今週は合計で 3 件のチケットが進行中でした。
1. メイン画面に注意事項ボタンを追加(チケット #0001)
対応日:2025-10-13
概要:メイン画面に注意事項ボタンを追加し、押すと利用規約や注意事項を表示する機能を実装する。
進捗:
- メイン画面のUIを確認し、注意事項ボタンの配置やデザインを検討しました。
- ボタン押下時に表示するテキスト内容(注意点・利用規約)の整理を行いました。
- 実装用のブランチを作成済みで、レビュー中です。
2. 各画面の決定ボタンにアニメーション追加(チケット #0002)
対応日:2025-10-14
概要:各画面にある決定ボタンを押した際にアニメーションを追加し、ユーザーへ視覚的なフィードバックを与える。
進捗:
- iOS 標準のアニメーションAPIやカスタムアニメーションの事例を調査しました。
- プロトタイプとして一部画面で簡易なフェードイン・フェードアウト効果を試作し、動作確認中です。
- 実装用のブランチを作成済みで、他画面への適用とコードレビューを進める予定です。
3. アプリ起動時にログイン画面を表示(チケット #0003)
対応日:2025-10-16
概要:アプリ起動時に最初にログイン画面を表示し、ユーザー認証を必須とするように変更する。
進捗:
- 起動フローの見直しとログイン画面の仕様書を作成しました。
- 認証機能の実装方法(既存認証モジュールの再利用など)を検討中です。
- 現在は検討段階で、実装ブランチはまだ作成していません。
4. その他メモ
デイリーノート(2025-10-13)では、メイン画面に注意事項ボタンを追加(チケット #0001)をレビューに出したことが記載されていました。
今週の作業では、調査や実装内容の整理に重点を置いており、一部タスクは既にコードレビューに提出しています。近日中に残りの修正と実装に着手する予定です。
このように、プロンプト一発で構造化された出力を得られれば、振り返りや資料作成の下書きとしてそのまま活用できます。
運用のコツと注意点
ノート構造を意識して書く
トピック別に見出しやタグを統一しておくと、ChatGPT が正しくノートを理解しやすくなります。
一度に扱う範囲を絞る
プロンプトで「○月分」や「特定ファイル群」など範囲指定をした方が精度が上がります。
AI出力結果のチェックを忘れずに
誤解や抜け漏れが起きることもあるので、必ず注記や補足を入れてください。
定期的なノート整理を併用
ChatGPT に頼るだけでなく、自分でノートのリファクタリングを続けると品質が保てます。
まとめ
GitHub × Obsidian × ChatGPT の組み合わせは、単なるメモツール+対話型 AI を越えて、「記録を能動的な知識資産に変える仕組み」 になります。
今回は、GitHub 上のノートと連携した “知識アシスタント化” の手法と、カスタムプロンプトによる設定方法を紹介しました。
この記事が、ナレッジ管理改善のヒントになれば嬉しいです。
最後に
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