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挑戦権は誰にでもある、日本からもAWS Community Buildersを目指してみよう

2022/12/25に公開

こんにちは、AWS Community Builder 兼 AWS User Group Leaders 兼 Amplify Japan User Group運営メンバーの池田 @ikenyal です。

このAdvent Calendarでは、AWS Community Buildersに参加している、AWSを愛する皆の、皆による、皆のためのアドベントカレンダーです。

そう言われても「AWS Community Buildersとは何者?」と思われる方も多くいらっしゃるかと思います。今回は、この1ヶ月間Advent Calendarのリレーのバトンを渡してきたAWS Community Buildersの人たちはこういう集団だったんだ、と理解していただき、AWS Community Buildersを目指してみるきっかけになるような情報をお伝えします。

AWSとの関わり

私自身のAWSとの関わりは、ごく普通の無料枠で試してみる程度の利用者から始まりました。その後、前職のZOZOにて、CTO室のEMとしてAWSとの関わりが深くなっていきました。
https://qiita.com/ikenyal/items/12a8939c4b79b48f044b

ZOZOはAWSの利用が活発であり、エンタープライズ契約も結んでいました。そのため、AWS側の担当者と定例を実施し、契約・教育・サポートなどの連携を密に行っていました。その経験もあり、AWSのサービス理解だけでなく、会社としてのAWSのカルチャーやそこで働く社員のカラーも知ることができました。当時はGCPやGitHub、その他の企業のサポートもCTO室として窓口になっていたので、各社の個性の違いを見ることができました。また、当時のZOZOのテックブログの編集を全記事担当していたため、その業務もAWSの知識を増強させてくれるものになっていました。

そして、同時に取締役CTOを務めている株式会社ZINEでは、AWS Amplifyを使い始め、AWSのスタートアップ支援の一つであるAWS Activateのお世話にもなり始めました。そのため、ZOZOのエンタープライズの担当部署とは別に、スタートアップの担当部署との繋がりもできました。

AWSの利用規模が大きく、エンタープライズ契約をしている企業が得られる支援はもちろん大きいです。しかし、AWS Activateの支援を受けるようなスタートアップ企業でも、エンタープライズ企業とは別の形式でAWS担当者やSAと繋がれる機会が得られることは非常に価値のあることだと思います。なぜならば、大企業であれば社内のエンジニア同士でAWSに関する議論や相談が可能ですが、スタートアップ企業ではそのような相手がいない場合も多いです。そのような状況だからこそ、困ったときに相談できる先があること、さらにそれがAWS自身であることはメリットと断言できます。

そして、AWS Amplifyを使ってサービス開発・運営を続けていたある日、AWSのなかのひとから「Amplify Japan User Groupの運営に興味ないか」とお誘いをいただきました。当時はまだAmplifyも発展途上であり、日本のAmplifyユーザーが試行錯誤できるコミュニティの必要性を自分自身でも感じていました。そのため、2020年11月にAmplify Japan User Groupの運営メンバーとして参画しました。
https://aws-amplify-jp.github.io/

その後、そのコミュニティのなかで、AWS Community Buildersの存在を知り、トライする流れになりました。その流れは後述します。

Amplify Japan User Groupの運営とAWS Community Buildersの活動を継続していき、2022年7月には、Amplify Japan User Groupでの運営実績から、AWS User Group Leadersへの招待もいただき、現在はそちらでも活動中です。

AWS Community Buildersとは

AWSを知っていても「AWS Community Builders」を知らない方はまだ多いかと思います。一人でも多くの方に知っていただき、挑戦する人が増え、最終的には仲間が一人でも増えればと思い説明していきます。

AWS Community Buildersのプログラムを紹介している公式ページを一緒に見てみましょう。
https://aws.amazon.com/jp/developer/community/community-builders/

https://youtu.be/dms7RlAPNDs

まず目に入るのがこの動画です。この動画は、世界中のAWS Community Buildersに参加を集い制作されたものです。日本から参加しているメンバーも登場しています。

AWS コミュニティビルダーズプログラムは、知識の共有や技術コミュニティとの連携に熱心な AWS 技術愛好家や新興のソートリーダーに、技術リソース、教育、ネットワーキングの機会を提供するプログラムです。

という説明があります。その通りです。このページを順に見ていくとその詳細が分かるので続きを見ていきましょう。

AWS ビルダーに興味のある方は、AWS プロダクトチーム、AWS ヒーロー、AWS コミュニティとの関係を構築できるこのプログラムに応募してください。

このような関係性の構築は、その機会のあるコミュニティに属していないとなかなか自力で得ることが難しいものでしょう。実際にAWSのプロダクトチームと繋がれます。Slack上で質問や要望、場合によってはプロダクトチームから意見・感想を求められたりします。AWS Community Buildersに参加する際にはNDAを締結しているため、まだ一般公開前のプロダクトを試せたり、情報をいち早くプロダクトチームから得られるチャンスもあります。また、記載のあるAWSヒーローは登壇者のプロフィールなどで耳にしたことがあるかもしれません。AWS Community Buildersとは別のプログラム・コミュニティで、招待制のAWSが貢献した人を称える制度です。日本からもヒーローに認定されている方々がいらっしゃいます。そのような各領域で認定されているAWSヒーローの方々とも繋がれます。

このプログラムでは、AWS の内容領域専門家が有益なウェビナーを提供し、最新サービスに関する情報を含め、技術コンテンツの作成、リーチの拡大、オンラインおよび対面でのコミュニティにおける AWS 知識の共有に関するベストプラクティスなどを共有します。

学習の機会を得ることができます。ウェビナーは英語での実施になるので、その点は注意が必要です。ウェビナーの中には、NDA前提で話してもらえるものもあり、その場合は録画もされません。いち早く興味のある領域の情報を得られる機会となります。

このプログラムでは、年間限定数のメンバーを受け入れます。AWS ビルダーの皆様は、ぜひご応募ください。

そしてポイントとなるのが、自ら応募し、AWSによる審査を通過した限定数のメンバーしか参加できない点です。応募の権利は世界中の開発者全員に与えられています。そのため、各自が目指す先としたり、トライする機会にするのに適しているプログラムと言えるでしょう。

本プログラムの応募フォームは現在閉鎖しています。2023 年初旬に再開予定。ウェイティングリストにお名前を追加いただくと、その際にお知らせします。

応募・審査は年に2回実施されているので、現在はその募集期間外ということを示しています。募集が再開されたタイミングを逃さないようにウェイティングリストに登録しておきましょう。

現在のコミュニティビルダーから学びたいですか? dev.to. より対象のコンテンツをご覧ください。

AWS Community Buildersは日本だけでなく、世界中で募集・活動しているコミュニティです。そのため、日本ではメジャーではないかもしれませんが、DEV Community(dev.to)でOrgが作られています。もちろん、日本語の記事はZennやQiitaなど、日本のエンジニアに届きやすい場所での発信もしています。
https://dev.to/aws-builders

directory of Community Builders をご覧ください。

このページで、世界中のAWS Community Buildersを探すことができます。なお、掲載は本人の希望申請によるため、ここに掲載されていない場合もあります。日本からのメンバーを見てみると、34名が掲載されています。

左にあるフィルタ項目に注目してみると、「Community Builder Categories」というものがあります。

  • Cloud Operations
  • Containers
  • Data
  • Dev Tools
  • Front-End Web & Mobile
  • Game Tech
  • Graviton Arm
  • Machine Learning
  • Networking & Content Delivery
  • Security & Identity
  • Serverless
  • Storage

AWS Community Buildersは、このどれかのカテゴリで認定されています。私自身の場合は、「Front-End Web & Mobile」のAWS Community Buildersです。

そして、「Community Builder Since」にあるように、2020年から認定が始まっていることが分かります。

つまり、私が自分自身を名乗る際には「Front-End Web & Mobile Builder since 2021」というカテゴリと認定時期の2つがキーとなります。なお、一度認定されたら永続的に認められるものではなく、1年毎に継続の審査があります。私の場合も継続審査を申請して認められ、2年目の活動期間中です。

https://aws.amazon.com/developer/community/community-builders/community-builders-directory/

AWS Community Buildersのメリット

AWS コミュニティビルダーズプログラムに参加すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?

ここに記載のある内容に加え、記載のないメリットもお伝えします。

AWSプロダクトチームや世界中の開発者とのつながり

こちらは前章でもお伝えした通り、特定のサービスで気になっていることや要望をWSプロダクトチームに直接ディスカッションできる機会が得られます。NDA前提でやり取りができることも強みです。また、この場がなければ出会うことがなかったであろう、世界中の開発者との出会いや、彼らの活躍の様子を見ることもできます。

ウェビナー

こちらも前述していますが、オンラインで開催されます。世界中のメンバーが参加するため、どのタイムゾーンからも参加できるよう、時間帯をずらして3回ほど開催されたりもします。録画があるものもあるので、英語が苦手な場合はそちらで時間をかけて学習することも可能です。NDAを前提とした内容の場合は、アーカイブなしの開催もあるので、その際にはリアルタイム視聴で英語に挑戦しましょう。

クレジット・ディスカウント

技術検証を積極的にできるよう、AWSのプロモーションクレジットをもらえたりします。また、re:Inventなどのイベント参加サポート、学習コンテンツのサポートもあります。

限定Swag(オリジナルグッズ)

AWS Community Buildersに認定されると、限定Swagのセットがもらえます。2年目の更新時にも別のものをもらえました。また、貢献者の表彰時やウェビナーやオンラインイベント時にクイズ入賞者など、限定Swagを手に入れるチャンスが多々あります。

Twitter上でも届いたSwagの紹介が多くされているので、ご覧ください。

https://twitter.com/search?q=AWS Community Builders Swag&src=typed_query

オフラインイベントの集い

こちらは、私自身はまだ恩恵を享受できていませんが、re:InventなどのイベントでAWS Community Buildersが集まる場やブースが用意されたりします。Slack上でその楽しそうな様子がたくさん流れてきます。

AWS Community Buildersになるには

AWS Community Buildersになるためには、応募期間中に英語で申請フォームの提出が必要です。そこでは、自身がAWS Community Buildersに適しているという説明をします。

そのためにも、応募期間が始まるまでにひたすらアウトプットをしていきましょう。

年 2 回の応募審査があり、合格者は年 2 回招待がなされます。このプログラムに参加するための特別な条件はありませんが、ブログ投稿、ビデオ、オープンソースへの貢献、プレゼンテーションなど、他の AWS に特化したビルダーを支援する技術コンテンツの証拠と精度が重視されます。AWS re:Post、Stack Overflow、Reddit 等への投稿など、オンラインでの知識共有も考慮されます。リンクは一般の方が閲覧可能であることが条件となります。

「よくある質問」にも、このような説明があります。個人ブログ・テックブログ、登壇、寄稿、コミュニティ活動、形式は問われませんが、それがPublicな場に情報として公開されていることが必要です。審査時にはそのリンク先を共有し、中身が審査されます。

また、応募期間がオープンになったら、まずフォームの項目を確認しましょう。もしそのタイミングで記載できる内容がない場合は、その不足している内容を覚えておき、半年後の応募期間を目指してアウトプットに注力しましょう。

AWS Community Buildersとして一緒に活動しましょう

このように、招待制ではなく「誰でも参加権利がある」プログラムなため、本記事を読んでいる皆さんもAWS Community Buildersになれるチャンスが十分にあります。そのためのアウトプットは必要ですが、それはこのプログラム参加のためでなく、エンジニアとしての成長のためにも必要なものです。決してそこまでの努力は無駄にはなりません。それならば、同じ努力をした結果としてAWS Community Buildersに認められたら一石二鳥ですね。

皆さんとAWS Community Buildersとして一緒に活動できる日をお待ちしています!

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