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Obsidian の Vault を ChatGPT に検索させてみる

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はじめに

以前書いた記事だとGitHub Copilotを利用する関係で、どうしてもエンジニア向けになってしまうため改善したい気持ちがありました。
そんな時 ChatGPT Team プランを利用できる機会がたまたまあったので今回試してみることにしました。

また、ChatGPT を利用するにあたって Google Drive に Vault ごと連携してコネクターを使って情報を操作すればいいのでは?
と思っていたところちょっと実践されている方がいたので、参考にさせていただきました。

https://note.com/kepoorz/n/ncf5e6eeb04b0

検討したこと

  • Obsidianプラグイン(smart-composerobsidian-copilotなど)の利用
    • AIモデル(OpenAIなど)を使う必要がある
    • ローカル LLM の Ollama や LM Studio を使う方法もあるが、エンジニア向けになってしまう
  • Google Drive に Vault を配置して、ブラウザから ChatGPT を利用 <- こちらを採用
    • Obsidian アプリとブラウザを行き来させてしまう
    • Custom Framesプラグインで解決

実践

さっそく実践です。

Vaultのバックアップ

念の為バックアップします。
Finder アプリから Vault のフォルダを開き、圧縮してバックアップをオススメします。

Vault のフォルダは以下から確認可能です。

Google Drive for Macアプリをインストール

Google Drive for Macをインストールします。

https://workspace.google.com/products/drive/#download

Google Drive フォルダに Vault を作成

Google Drive のフォルダはデフォルトのままだと /Users/ユーザー名/Google Drive/マイドライブ/ に存在します。

  1. obsidian ディレクトリを作成
  2. 前の手順でバックアップした Vault の zip ファイルをコピーして解凍
  3. 一つ上の obsidian ディレクトリに戻り、右クリックから「オフラインで使用可能にする」をクリックする

Obsidian で Google Drive に保存した Vault を開く

  1. Obsidian を開き、File > Open Vault... から「開く」をクリックする
  2. 前の手順で Google Drive にコピーした Vault を選択し、開く

Obsidian で ChatGPT を開き Google Drive と連携

プラグインをインストール

  1. 設定のコミュニティプラグインを開く
  2. 「Custom Frames」を検索してインストールし有効化する

プラグインの表示設定

  1. Custom Frames の設定を開く
  2. 「Add Frame」をクリックする
  3. 「Show Settings」をクリックする
  4. Display Name に「ChatGPT」、URLに「https://chat.openai.com/ 」を入力する
  5. Obsidian を再起動する
  6. 左のアイコンから ChatGPT を開く
  7. ログインする

ChatGPT と Google Drive の連携

Google Drive との連携権限は自分のアカウント範囲のみで、さらに Team プランの場合のコネクタ経由データはモデル学習に一切使われないようです。
とはいえ機密情報は投げないようにしたほうが良いでしょう。

⚠️ コネクター利用時の注意点

ChatGPT で Google Drive などのコネクターを使用する際は、以下のセキュリティリスクに注意してください。

  • プロンプトインジェクション攻撃のリスク
  • 機密データへの意図しないアクセス
  • セキュリティ対策

詳細な安全対策については ChatGPT エージェント System Card を参照してください。

  1. 「+」をクリックし、⋯ さらに表示 > Google Drive を接続するをクリックする
  2. 画面の案内に従って連携を進める
  3. 「+」をクリックし、エージェントモード をクリックする
  4. 「情報源」をクリックし、さらに接続する をクリックする
  5. Google ドライブの deep research をクリックする
  6. 画面の案内に従って連携を進める

ChatGPT の設定

左メニュー、設定を開き、カスタム指示に以下のように設定する

## エージェントモードについて

1. エージェントモードで情報源がGoogle Driveで、特に指示がない場合はマイドライブのobsidianフォルダが検索対象です。
1. 指示がない場合は、マイドライブのobsidianフォルダ以外を検索対象としないでください。

## デイリーノート

デイリーノートはマイドライブの `obsidian/my-note/my_note/daily` フォルダに保存されています。ファイル名は `YY-MM-DD.md` 形式です。

使ってみる

正直なところ GitHub Copilot ほどの使い勝手は見込めませんが、過去の情報を検索して引き出す分にはそれなりに使えるでしょう。
ただし、タスク完了には少々時間がかかってしまうようです。
また、現時点ではファイルの編集はできないようでした。残念ですが今後に期待しましょう。

25-06-01〜25-06-05のデイリーノートに書かれている作業をまとめてほしい

まとめ

  • Google DriveとChatGPT TeamプランでObsidian連携を実現
  • Custom FramesプラグインでObsidian内からChatGPTを利用可能
  • 過去のノートやデイリーノートの検索・要約ができる
  • Google DriveにVaultを配置することでマルチデバイス間での同期も可能なはず(未検証)
  • エンジニア以外でも実践可能な知識管理の効率化手法
  • 処理速度やファイル編集機能などの課題はあるものの、情報検索用途では有用

ChatGPT Teamプランを利用できる環境であれば、試してみる価値のある手法だと思います。

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