【資格】文系非エンジニアがProfessional Cloud Architect(PCA)に1週間で合格した話(受験方法、勉強方法、感想)
1. はじめに
株式会社 Hogetic Labの古畑です。
先日、Google Cloudの認定資格の1つであるProfessional Cloud Architectを取得したので、その振り返りと記録を残したいと思います。
引用元:credly Professional Cloud Architect Certification
その他の資格について興味のある方は、以下の記事も合わせてご覧ください。
筆者経歴
- 文系学部卒。前職でビジネス職として入社後、データアナリストに転向
- 受験当時、下位資格を取得済
- 主にBigQueryを業務内で利用しているものの、データエンジニアとしての業務経験はほぼなし
受験のきっかけ
- Googleのパートナー企業で勤務しているため、従業員の有資格数が評価されること
-
Google Cloud Partner Top Engineerというプログラムの審査基準の1つであること
- その後取得しました
2. Professional Cloud Architectの概要
引用元:Complete Guide To Google Cloud Certification: Overview, Levels, And Benefits
Professional Cloud Architect はGoogle Cloud の上級認定資格で、Google Cloud Platform を活用してスケーラブルで高信頼性のあるクラウドソリューションを設計し、管理する能力を証明する資格です。
企業のビジネスニーズを理解し、それに基づいた最適なクラウドアーキテクチャを構築できるスキルを認定します。
出題範囲
- クラウド ソリューション アーキテクチャの設計と計画
- クラウド ソリューション インフラストラクチャの管理とプロビジョニング
- セキュリティとコンプライアンスに対応した設計
- 技術プロセスやビジネス プロセスの分析と最適化
- クラウド アーキテクチャの実装の管理
- ソリューションとオペレーションの信頼性の確保
2024年10月30日から12月1日まで、Professional Cloud Architect の新しい更新用試験がベータ版として受験可能になっていました。
ベータ版の内容を受け、2025年内に試験内容が変更される可能性がありますので、最新の情報をご確認ください。
公式の最新情報については、こちらからご確認ください。
試験要項
- 試験時間:120分
- 受験料:$200(税別)
- 試験言語:英語・日本語
- 試験形式:50問〜60問の選択式
- 実施形式
- 遠隔監視オンライン試験
- テストセンターにおけるオンサイト監視試験
- 有効期限:2年
Professional Cloud Architect の特徴的な点として、架空のビジネスやソリューションのコンセプトについて説明するケーススタディが含まれる点が挙げられます。
ケーススタディの質問は、試験の 20~30% を占め、知識を実際のビジネス状況に適用する能力が評価され、試験中は分割画面でケーススタディを確認できます。
3. 受験方法
Professional Cloud Architect を受験するには、次の手順で申し込みます。
- Professional Cloud Architectにアクセスし、「登録」ボタンを押す
- Google Cloud Webassessorアカウントでログインする
- アカウントがなければ新規に作成する
- 「試験の申し込み」のページにアクセスし、Professional Cloud Architect資格の欄から「遠隔監視」か「オンサイト監視」を選択する
- 遠隔監視であれば希望の日程、オンサイト監視であれば希望の試験会場と日程を選択する
- お支払い情報を確認し、申し込む
私は今回テストセンターでオンサイト監視試験を受験しました。
4. 学習資源
今回Professional Cloud Architectを受験するにあたり、私が使用した学習資源について記載します。
公式模擬問題
公式が提供する模擬問題です。
問題形式や実際の試験で出題される可能性のあるコンテンツの例に慣れるため使用しました。
本番でも概ね同様の形式で出題されましたが、ケーススタディの練習にはあまりならなかった印象があります。
Google Cloud Skills Boost
公式が提供する学習資源です。
さまざまなジャンルごとに学習コースが提供されており、Professional Cloud Architectについても受験に向けた専用のコースが用意されています。
単に動画講義を視聴するにとどまらず、「ラボ」と呼ばれるコンテンツが用意されており、専用のGoogle Cloud 環境で各ツールの動作を検証することもできます。
非常にボリューム満点な教材のため、標準受講時間が数十時間となっています。
「最短で試験に合格する」という目的の方には合いませんが、学んだことを業務で活かす上ではとても役に立つ教材だと思います。
試験対策ブログ
クラウドエース様がProfessional Cloud Architect 試験対策のブログ記事を執筆されています。
模擬試験終了後に簡易的な解説は表示されますが、汎用的な関連知識を深めることができ、大変役に立ちました。
非公式模擬問題集
非公式のものになりますが、udemyやAmazonでは模擬問題集がいくつか発売されています。
本番でも本問題集とかなり近しい問題がいくつか出題されており、取り組んでおくと余裕を持って本番に臨めると思います。
Google Cloud(無償枠)
教科書の解説がいまいちよく分からない場合など、実際に触ってみることで理解できることがしばしばありました。
私は業務上ですでにGoogle Cloud を利用していたためそちらを活用しましたが、利用していない方に対しても無償枠が用意されています。
5. 勉強方法
私はProfessional Cloud Architectを目指すにあたり、以下のようなスケジュールで勉強しました。
- まず公式模擬問題を1周解き、試験の雰囲気を掴む(1時間)
- クラウドエース様の記事を読み、問題の考え方を学ぶ(3時間)
- Google Cloud Skills Boostに取り組み、出題範囲の理解を深める(2日)
- 模擬試験に取り組む(3日)
- 1周目は問題を解かず、問題・選択肢と解答解説を読み込む
- (不)正解の選択肢が(不)正解である理由を説明できる状態にする
- 2周目は問題を解く
- 「自信を持って正解できた」問題にマークをつける
- 3周目はマークのついていない問題を解く
- ここで間違えた問題は教科書の該当部分に戻り、理解できるまで読む
- 1周目は問題を解かず、問題・選択肢と解答解説を読み込む
- 教科書や模擬試験の解説で理解できなかった部分をGoogle Cloudで実際に確認する(1日)
Associate Cloud Engineer を取得した際の学習内容が活かせたため、勉強時間は短くなっています。
もちろんこれが正解というものではありませんので、学習法は個人にあったやり方を模索してみてください。
6. 感想
全体的な印象
試験は、実際の業務シナリオを基にしたケーススタディや、幅広い技術的知識を問う選択問題で構成されていました。
単なるサービスの知識だけでなく、ビジネス要件を技術に変換するスキルや、複数の選択肢から最適なソリューションを見極める能力が求められる点が印象的でした。
試験範囲の幅広さ
出題範囲が非常に広く、ストレージ、ネットワーキング、セキュリティ、運用管理、コスト最適化など、Google Cloud 全体にわたる知識が必要でした。
範囲が非常に広い分、深すぎる知識は求められない印象がありました。
ケーススタディのリアルさ
実務に即した課題を解決する問題形式が多く、クラウドアーキテクトとしての経験を試される点が非常に良かったです。
このような設問は、日々の業務で直面する課題に対する解決策を考えるトレーニングにもなりました。
ケーススタディは公開されているものと同じものを扱うので、ケーススタディを読み込んでおくことやケーススタディに関する設問を多く解いておくと効率が良さそうです。
7. まとめ
以上、Professional Cloud Architectの概要、受験方法、学習方法などについて個人的な考えを交えて記載しました。
皆様の参考になる情報が見つかれば幸いです。
最後に宣伝ですが、弊社はGoogleの生成AIパートナーとして、Google Cloudの活用およびデータ分析の民主化に取り組んでいます。
データアナリスト・データエンジニアをはじめ各ポジションでの採用も行っておりますので、ご興味がある方はチェックしてみてください。
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