エンジニアキャリアロードマップを作成した話
はじめに
sweeep CTOの平下です。CTO協会つながりでマクアケのCTOの生内さんにメンタリングしてもらった際に、マクアケではキャリアロードマップ作成して1on1で利用してるよー、と教えてもらって、そちらをベースに弊社版を作成しました(生内さんいい人)。
エンジニアキャリアロードマップ
こちらがキャリアロードマップで左側が等級、右側がそれぞれエンジニア/サポート/QA/デザイナーといったポジション別のロードマップになっています。それぞれのポジションと左側の等級をマッピングしている感じです。
ざっくり、エンジニアはディレクションとかマネジメント志向の人or技術を極めたい人、サポート/QAはIT効率化をしたい人、デザイナーはそのままデザイン志向と大まかな方向性になっています。
使い方
1on1や目標/評価面談などで、現在の位置がどこで、今後どこを目指しますか?などメンバーと話し合いたいです。こういうロードマップがあると現在地と目指すポジションとのギャップが明確になってよいかなと思います。またそのギャップを埋めるためにどうやっていこうかというディスカッションができれば。また、私の場合をロードマップへマッピングして参考にしてもらったり(こちらも生内さんに教えてもらいました)。
キャリアは一本道ではない
特徴としてはキャリアは一本道じゃないってことですね。現ロードマップもサンプルにすぎなくてここに載ってないポジションや矢印の方向性も全然アリだと思っています。現ロードマップは一枚のスライドに収めるためわかりやすく書いているにすぎないので。もっと思い切って大胆に飛び越えてもいいと思っています。エンジニアがカスタマーサクセスやマーケティングに挑戦したっていいし、複数ポジション兼任してもいい(スタートアップなのでむしろ歓迎)。
伝えたい事は、よくあるマネジメントか技術へ進むのかの2択みたいな、そういった方向性だけじゃなくてもっといろんな選択肢があるってこと。また、やってみたけど何か違うなーと思ったらまた別のポジションでチャレンジすればいいと思っています。
マネージャー(EM:EngineerManager)はイチポジションにしかすぎない
一般的にこれまで割とマネージャーの方が優遇されたり、スペシャリスト/エキスパートといった専門家キャリアっていうのはなかなか重視されてこなかったんじゃないかと思っています。それがマネージャーやりたいですってよく言われる原因なんじゃないかと。弊社ではこのスペシャリスト/エキスパート領域のキャリアを重要視していきたいと思っています。スペシャリスト/エキスパートキャリアを充実させていきたい。これから世の中も専門家重視の方向性へ変わっていくと思っています。
マネージャー(EM)というのはひとつのポジションにすぎなくて、スペシャリスト/エキスパートのポジションと等価である、ということを。ただし、どちらのポジションもメンバーの育成はMustだと思っています。それが組織としての育成なのか、技術の伝承・育成なのか、という違いはありますが。
チャレンジする文化
また、やりたい事は積極的にどんどん挑戦していって欲しいと思っています。ただそのためには今のポジションでの圧倒的成果が重要かなと思っています。ただやりたいです!ってだけじゃなくて、もう今のポジションでやり尽くして飽きちゃった、そういった人にはどんどん新しいことに挑戦してほしいと思っています。
私の場合
メンバーにリクエストされたので、私の場合を参考までにロードマップへマッピングしました(このロードマップにないポジションも経験)。
- ①:新卒駆け出しで医療機器の組み込みソフトエンジニア
- ②:ちょっとできるようになる
- ③:コア部分を担当し、仕事を抱え込んで先輩を困らせる
- ④:先輩2人が1年くらいで一気に退職し、チームのリーダーになる(会社で自分よりその分野を知ってる人がいなくなる)。このときに上流の設計・コア部分の実装から1on1・業務委託の方のマネジメントなどプレイングマネージャーとして猛烈に働く
- ⑤-⑥:年功序列に嫌気がさして外資系に転職、1年ぐらいで医療IT製品の技術リーダーになる
- 別の外資系企業へ転職し医療ITサーバを日本全国の病院へ置いて回りPM/CSっぽいことをやる
- 日系企業へ転職し、開発に戻りPMやアーキテクトっぽいことをやる(基本的に③−④の一部)
- ベンチャーで電子カルテや問診などの開発をやる(基本的に③−④の一部)
- ⑦:フリーランスで独立してSREやテックリード
- ⑧:なう。採用や組織づくりから、技術選択、設計・実装など
転機は先輩が一気にいなくなってはじめてリーダーを経験した④が一番成長したかな。でも、全然自分の思い描いていたキャリアとはかけ離れていますね。メンバー→リーダー→マネージャー・・・みたいな一本道キャリアだと思っていました。振り返るとプロジェクト外されたり、しんどいプロジェクトでメンタルやられそうになったり、転職失敗したなーと思ったり、順風満帆とはほど遠かったですね。。ただ、その場その場の土俵際で踏ん張ってきたつもりです。そして、キャリアを考えるのは大事だけど、結局さまざまな経験をして、たまたま今のポジションにいると思います(キャリアロードマップの記事なのに身も蓋もない話)。
まとめ
弊社のキャリアロードマップを作成した話とその活用に関してお話させていただきました(ちょっと自分の話も)。あくまでもこのロードマップは現時点でのロードマップであり、これからどんどんポジションだったりキャリアの方向性をメンバーと話し合いながらブラッシュアップしていきたいと思っています。
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