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【読書録】エンジニアのためのマネジメントキャリアパス
エンジニアのためのマネジメントキャリアパス テックリードからCTOまでマネジメントスキル向上ガイド(Camille Fournier(カミール・フルニエ)/株式会社オライリー・ジャパン・2018)
要約
エンジニア組織における「マネジメント」ポジションの詳細を、メンタ〜経営幹部まで幅広く紹介している本。
目次
- マネジメントの基本
- メンタリング
- テックリード
- 人の管理
- チームの管理
- 複数チームの管理
- 複数管理者の管理
- 経営幹部
- 文化の構築
- まとめ
気になった箇所
「傾聴のスキル」
- 人的管理の基本
- 「自分の言いたいことを相手にきちんと伝わる形で話すのが下手な人が多い」
- 傾聴 ≠ 相手が口にする言葉を耳で捉える行為
メンターの重要な心得
- メンタリングはメンターにとっては、新人のフレッシュな目を通して世界を見つめ、好奇心を刺激してもらう絶好の機会
- 斬新なことを思いつく能力が創造力だと思っている人は多いが、他の人に見えていないパターンに気づく能力も、創造力にほかならない
テックリードとは
テックリードの定義
- シニアのレベルに達したエンジニアが担うことのできる職責群
- 1on1、FB、各メンバーの能力強化をサポート
テックリードの役割
- システムアーキテクトとビジネスアナリストとしての役割
→ 対象のシステムに関する理解、ビジネス要件に対する理解、その要件をシステムに織り込む能力 - プロジェクトプランナーとしての役割
→ タスクをデリバリ可能な単位に分割・分配=効率的なプロジェクト進行 - ソフトウェア開発者兼チームリーダーとしての役割
→ 自分が行うべきタスクとメンバーに任せるべきタスク明確化させる
優秀なテックリードとは
① アーキテクチャを把握している
② チームプレイの大切さを心得ている
③ 技術的な意思決定を主導する
④ コミュニケーションの達人である=話す力・傾聴力・文章力・読解力
「実際のプログラミングの作業からあっさり一歩引き、『技術面での貢献』と『チーム全体のニーズへの対応』のバランスを取る努力を惜しまない」
1on1について
1on1の種類
① TO-DOリスト型 ー 議題のリストを作成、重要なものから提起。(スプシなど事前に双方確認できるものであれば効率UP)
② キャッチアップ型 ー 部下が話したいことを話してもらう
③ フィードバック型 ー FBやコーチングを行う
④ 経過報告型 ー 基本的に意味がない
マネージャーのITスキルの維持
→技術系の管理者は小規模な技術的成果物の作成(バグ処理やちょっとした機能の作成など)に携わる
→ボトルネックや作業工程の問題点の在処を素早く察知するため
感想
テックリードがマネジメント職であることに驚いた。
勝手に、技術でチームをリードし「俺についてこい」型のリーダーを想像していたため、ここまでマネジメント職が強いポジションだとは思わなかった。
優秀なエンジニアの最終ゴールとしてテックリードやCTOがあるのだと思ったが、筆者が言うように技術力とマネジメント力のバランスが大事なのだと気付かされた。
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