# Ryzen CPU 温度スパイクをHWiNFOで検知し自動シャットダウンするまでの記録
以前投稿した以下の記事では、外出先でもClaudeで開発できる環境がほしいという思いから、Tailscale + Termius + WSLで開発環境を構築した内容を紹介しました。
このようにして、ローカルPC(Ryzen 7000番台搭載)をリモートからも開発に使えるようになったのですが、ある日、何の前触れもなくCPU温度が90度を超えるスパイク現象に遭遇。
「これは危ない」と思い、HWiNFOでの温度監視+一定温度超過での自動シャットダウンを構築するに至った経緯をまとめます。
第1章:異常な温度スパイクに気づいた瞬間
特に重い処理をしていたわけでもないのに、突如としてCPU温度が92度まで上昇しました。
実は、VSCodeを起動しただけで発生した現象です。
起動しただけで91.9℃になりました
Ryzen 7000シリーズでは、アイドル中でも一部コアだけ一瞬ブーストして高温になる「スパイク現象」が報告されていますが、私の環境でもまさにそれが起きていました。
第2章:HWiNFOで監視対象センサーを選択する
HWiNFOは多くのセンサー項目を検出するため、CPUパッケージの温度を指定して監視する必要があります。
📸 sensor_selection_list.png
📸 cpu_package_temp_monitor.png
-
「CPU Package」温度が最も信頼できる指標だったので、こちらをトリガーに設定します。
-
(「CPU Package」温度= Tctl (T Control) )
第3章:しきい値とアラート条件の設定
次に、温度が90度を超えた場合に「アラートを発火」するよう、HWiNFOのトリガー条件を設定します。
- アラートを有効にする
- 90度以上
- プログラムを実行する(プログラムは後述するシャットダウンbatファイル)
- アラームをトリガーするサンプル数=4
📸 trigger_temp_90_hwinfo_config.png
📸 alert_trigger_setting.png
第4章:シャットダウン用のbatファイルを作る
アラートが出たときに自動でPCをシャットダウンする .bat
ファイルを作成します。
shutdown /s /t 0
第5章:HWiNFOからbatを呼び出す(パス注意)
batファイルを実行させるには、アラートの通知アクションとして「External Application」を選び、作成したバッチのパスをフルで記述します。
📸 alert_example_message.png
注意点として、*.bat
ファイルは通知と同時に実行されるため、アラート表示が出る=もう即座に落ちるという挙動になります。
おわりに
HWiNFOによる高温時の自動シャットダウンは、Ryzen環境でのスパイク対策として有効でした。
VSCode起動などの一時的な高負荷が引き金になるケースでは、ハードウェア保護のためにも温度監視は重要です。
ぜひ、似た症状に悩んでいる方の参考になればと思います。
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