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[PowerShell]MySQLデータをCSVファイルで取得する方法 - DB to CSV

2023/03/27に公開

概要

こちらの記事で文字だけを表示するスクリプトを使い、
PowerShellのはじめ方を紹介しましたが、より実践に近いサンプルコード(サンプルプログラム)を作成しました。

今回作成したPowerShellスクリプトはデータベース、MySQLよりデータを取得し、
CSVファイルでダウンロードするという内容です。

PowerShellの始め方(スタートアップ)としても、ご参考頂ければと思います。
https://haretokidoki-blog.com/pasocon_powershell-startup/

この記事のターゲット

  • PowerShellユーザーの方
  • PowerShellでMySQLのデータをCSVファイルで収集したい方
  • 初心者でPowerShellスクリプト作成の参考にしたい方

サンプルプログラムの紹介

サンプルプログラムのシナリオは、定期的(月/1回など)にMySQLのデータベースより集計データをCSVファイルで取得するという、シナリオを想定したツール。

サンプルプログラム

https://github.com/akiGAMEBOY/PowerShell_mysql-to-csv

PowerShellでMySQLに接続する為にはMySQLバージョンに対応している「MySQL Connector/NET バージョン」を事前にインストールが必要。
MySQLとMySQL Connector/NETの対応表(紐づけ表)についてはこちらの記事をご参考ください。
https://zenn.dev/haretokidoki/articles/a29a84f3048cfb

MySQL Connector/NETのインストールとDLLのコピー

接続先のデータベース、MySQLのバージョンは5.1を想定し、MySQL Connector/NETは6.8.7をインストールした。

MySQL Connector/NETのインストール後にC:\Program Files (x86)\MySQL\MySQL Connector Net 6.8.7\Assemblies\v4.5\MySql.Data.dllのDLLファイルをプログラムの格納フォルダー[1]にコピー。
サンプルプログラムでは、このコピー先のMySql.Data.dll[2]を参照してMySQLに接続する。

コピー先のMySql.Data.dllではなく、MySQL Connector/NETのインストールフォルダーを直接参照する場合は、
インストールしたバージョンに合わせてパスの指定を変更する事が必要となる。

  • インストールフォルダーの変化点(変化点を太文字で表記)
    C:\Program Files (x86)\MySQL\MySQL Connector Net X.X.X\Assemblies\vX.X\MySql.Data.dll
DLLの参照先をインストールフォルダーに変更する場合(ファイル名:Main.ps1)
 [System.String]$current_dir=Split-Path ( & { $myInvocation.ScriptName } ) -parent                                      # 他でも使用している為、削除しない
-[System.String]$dll_path = $current_dir + "\MySQL.Data.dll"                                                            # コピー先
+[System.String]$dll_path = "C:\Program Files (x86)\MySQL\MySQL Connector Net 6.8.7\Assemblies\v4.5\MySql.Data.dll"     # インストール先

仕様

プログラム起動用:batファイルとプログラムの本体:ps1ファイル、個別の設定ファイル:setup.iniファイル、
MySQL接続用DLLファイル:MySql.Data.dll、
の4つで構成されたプログラム。

なお、MySQLに接続する為の下記情報は設定ファイルにより変更可能とする。

  1. ホスト名、またはIPアドレス
  2. ポート番号
  3. ユーザー名
  4. パスワード[3]
  5. データベース名
  6. SQL文

画面仕様

バッチファイル(batファイル)を使いPowerShellスクリプトを実行するので、
画面操作はコマンドプロンプト上で行う。
画面操作は表示された文字列にしたがってキーボード入力する。
入力操作は入力の応答待ちで指示された内容を入力する画面と、
確認画面で一時停止している処理を「Enterキー」で続行する2種類の操作方法が主となる。

機能仕様

  1. 初期設定
    • MySQL接続用のDLL読み込み
    • ダウンロードフォルダーのパスを取得
    • 設定ファイルの読み込み
      1. ホスト名、またはIPアドレス
      2. ポート番号
      3. ユーザー名
      4. パスワード[3:1]
      5. データベース名
      6. SQL文
  2. 入力処理
    1. 集計開始日付の入力
      書式は[ yyyymmdd ]
    2. 集計終了日付の入力
      書式は[ yyyymmdd ]
  3. 日付チェック
    1. 日付の書式チェック
      下記の書式が正しいかチェック。
      • 集計開始日付
      • 集計終了日付
    2. 日付の期間チェック
      下記の関係性かチェック。
      • 集計開始日付 <= 集計終了日付
  4. データ取得
    MySQL接続用のDLL(MySQL Connector/NET)を使用し、MySQLのデータベースに接続。
    接続後、SQL文を実行しデータを取得する。
    なお、取得後のデータが0件の場合は処理を中断する。
  5. CSVファイル出力
    ダウンロードフォルダー(C:¥Users¥ユーザー名\Downloads 等)の配下に、
    ファイル名「MySQL-to-csv_集計開始日付-集計終了日付.csv」で新規保存。
    すでにファイルが存在する場合は上書き保存する。

入出力ファイル

入力ファイル
  • 販売実績テーブル(PROD_ENV.SALES_JISSEKI)
    項目名 ORDER_NUM SALES_DATE CUSTOMER UNITS PRICE
    説明 注文番号 販売実績日 顧客名 販売台数 販売単価
    集計条件
    ID 入力1 入力2 入力3 入力4 入力5
出力ファイル
  • CSVファイル(MySQL-to-csv_YYYYMMDD-YYYYMMDD.csv)
    保存先:ダウンロードフォルダー(C:¥Users¥ユーザー名\Downloads 等)
    注文番号 販売実績日 顧客名 販売台数 販売単価
    入力1 入力2 入力3 入力4 入力5

GitHub Repository

https://github.com/akiGAMEBOY/PowerShell_mysql-to-csv

フォルダー構成

PowerShell_mysql-to-csv
│  mysql-to-csv.bat     ・・・起動用バッチファイル
│  LICENSE.md
│  README.md
│
└─source
        Main.ps1        ・・・プログラム本体
        MySql.Data.dll  ・・・MySQL接続用DLLファイル
        setup.ini       ・・・設定ファイル

参考記事

関連記事

https://haretokidoki-blog.com/pasocon_powershell-startup/
https://zenn.dev/haretokidoki/articles/7e6924ff0cc960

脚注
  1. サンプルプログラムではPowerShell_mySQL-to-csv\source配下 ↩︎

  2. サンプルプログラムではPowerShell_mySQL-to-csv\source\MySql.Data.dll ↩︎

  3. 平文でパスワードを保存しています。必要に応じて暗号化・複合化の処理を追加してください。 ↩︎ ↩︎

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