ゲーム開発未経験から『あんさんぶるスターズ!!Music』のMV制作チームに所属してみて
「Happy Elements Advent Calendar 2023」 12月16日の記事です。
はじめに
Happy Elements株式会社 カカリアスタジオで『あんさんぶるスターズ!!Music』(以下『あんスタ!!Music』)のゲームエンジニアをしているS.K.です。
2023年6月に入社して『あんスタ!!Music』のMV制作チームに参加しましたので、所属して半年ほどが経ちました。
この記事では、初めてゲーム会社に転職した経緯や、普段の業務内容を簡単に紹介したいと思います。
転職時のエピソード
職歴としては、Sler系でBtoB向け製品の検証や開発などを行なっていたこともありましたが、ゲームのクライアント開発やサーバーサイドの開発は全くの未経験でした。
必要とされるスキルを証明できるものがほとんどなかったので、入社時は不安な面もありましたが何とかしようという気概だけはあったように思います。
転職のきっかけは、登録しておいて企業から指名をもらうタイプの転職サービスである転職ドラフトで声をかけていただいたことでした。
この手のサービスは、開発経験(特にゲーム会社での経験)のない私にはありがたいものでした。
私は3D関連のエンジニア寄りの業務をしてみたいと思っていたのですが、転職ドラフトでは個人のプロフィール欄にGitHubや技術ブログのリンクを貼ってアピールすることができます。
ゲーム会社の中途採用は経験者を応募しているケースが多いように思うので、素養やスキルがあっても応募できないことがあるかと思います。
その点転職ドラフトでは、自分の技術ややりたいことをアピールできるので、会社の需要とマッチすれば転職の可能性はあると思います。
このような経緯で、縁あって入社に至りました。
また、弊社の別のエンジニアの方が執筆された受託開発から自社開発のHappy Elements株式会社に転職して感じることにも記載されているのですが、私の場合も前職の引き継ぎに時間が必要で、内定後しばらく時間をいただきたい旨の相談をした際にも快諾頂けて、非常に助かりました。
MV制作について
『あんスタ!!Music』のMVはエンジニアだけでなく、企画の方やアーティストの方など多くの関係者の協力で制作されています。
このような制作フローのうち、普段の業務ではUnityでMV用のシーンを準備する作業や、Unity Editorの機能拡張などを行っています。
『あんスタ!!Music』のMV制作では、Unityで演出付けを行いやすくするため、MV制作専用のUnity Editorの機能を社内で多数用意しています。
私はUnityを業務として本格的に使用することは初めてだったので、働き初めの頃はUnity内のMVシーンの構造に慣れたり、Unity Editorの拡張機能を追いかけるので精一杯でした。
今も精進している最中ですが、少しずつ慣れてきているように感じています。
MV制作の基本的な技術の例
社内で用意しているUnity Editorの拡張機能の一例として、Unity上のゲームオブジェクトの色を変化させるものがあります。
この機能は私が入社する前からある機能なので、他のエンジニアが実装したものになりますが、簡単にアイデアだけを紹介したいと思います。
例えばライトなど、MVでは時間によってゲームオブジェクトの色を変化させたい場合が多くあります。
そのような場合にはUnityのタイムラインの機能で、ある特定の時間に色を指定するようにできると便利です。
そのため、タイムラインで設定されている色をオブジェクトが取得して、その色をシェーダーに渡す仕組みを用意しています。
基本的な機能ではありますが、この仕組みのおかげで色彩豊かなMVを制作できます。
このように汎用的なものからMV専用に調整しているものまで、様々な機能を社内で作成しています。
より込み入った技術記事として、昨年の記事ではありますが他のエンジニアの方が書かれているものがあります。
MV制作の技術に興味のある方は、是非ご覧ください。
- 『あんさんぶるスターズ!!Music』における3D演出開発の工夫 〜U.S.A.のプロジェクションマッピング〜
- 『あんさんぶるスターズ!!Music』足の動きに合わせてパーティクルを出す機能
- 『あんさんぶるスターズ!!Music』MV「Heart aid Cafeteria」の小物の受け渡しについて
まとめ
この記事では私が業界未経験からMV制作チームに所属した経緯と普段の業務を簡単に紹介させていただきました。
日々進化していく技術を追いかけるのは大変な面もありますが、同時に面白い面もあります。
自分が関わったMVが世に出て盛り上がっているのを見るのは嬉しいですが、それだけでなく多くの人の協力で完成に辿り着く過程を感じられます。
私のように業界未経験から働いているエンジニアもいますので、 熱狂的に愛されるコンテンツをつくりたい!! という熱い思いをお持ちの方は是非弊社をご検討ください!
Discussion