受託開発から自社開発のHappy Elements株式会社に転職して感じること
はじめまして、ゲームエンジニアのY.D.です。
Happy Elements株式会社 カカリアスタジオ(以下、弊社)には2年程前に同じくゲーム会社から自社開発(パブリッシュ)に挑戦するため転職しました。
現在はメルクストーリアチームでサーバーサイドを中心に開発/運用を担当しています。
弊社では基本的にクライアントサイドをUnity+C#、サーバーサイドをRuby on Railsで開発し、両方を扱えるエンジニアも多く在籍していますが、Java+Oracleの業務系システム、LAMPのモバイルゲームサービスなど、サーバーサイド中心の技術経歴だったこともあり、持ち味を活かし、より伸ばすため、希望してサーバーサイドを担当しています。
この記事では受託開発から自社開発の弊社に転職した私が、
- 入社するまでに感じていたこと
- 入社してから感じたこと
- 入社してよかったと思うこと
を紹介したいと思います。
入社するまでに感じていたこと
2012年にサービスを開始したブラウザゲーム「マジョカ†マジョルナ」で弊社を知りました。
当時はブラウザゲーム全盛期で、リッチな表現は難しく、あっさりした世界観のゲームが多い中、可愛らしいイラストとオープニングからぐいぐい引き込むストーリー展開がひときわ印象的でした。
その後、各社がブラウザゲームからネイティブアプリへのシフトに苦戦する中、あんさんぶるガールズ!、メルクストーリア、あんさんぶるスターズ!、ラストピリオド、エリオスライジングヒーローズ、とコンスタントにヒットタイトルがリリースされ、開発力と運営力が高いイメージを持っていました。
そんな中、前職が同じくゲーム業界だった繋がりで、色々と会社の話を聞く機会があり、
- 現場主導でオリジナルのゲームを提供している
- 業務の大半をサービスに費やせる
といった点に魅力を感じたこと、また予てから自社開発に憧れがあったこと、から転職を決意し、縁あって入社に至りました。
転職に不安が無かったわけではなく、これまでの業務で使ってこなかったRuby on Rails、C#、Unityにはしばらく苦労しそうだな、という不安もありました。
入社時期の調整にあたって、前職の引き継ぎにしばらく時間がかかることを伝えた際に快諾頂けたのはありがたかったです。
入社してから感じたこと
大胆さ
入社当初、メルクストーリアでは
- AWS移行
- オンプレミス → コンテナ
- Cassandra → MySQL
- DBのシャーディング(水平分散)
といった、バックエンドを一新する移行開発が進行していました。
どれか一つとっても大掛かりな移行になりそうなものですが、それら全てが同時に進行している大胆さに入社早々驚きました。
(移行の際には色々と不具合を出してしまい、ユーザーの皆様にはご迷惑をお掛けしました。)
また、バックエンドの移行と並行して、
- gRPCを用いたリアルタイム通信
- 静止画だったユニットをアニメーションさせるスキル進化
といった新機能の開発も進行していました。
このような大胆な挑戦がクリエイター主導で行われていることに、自社開発ならではの自由さと裁量の大きさを感じました。
意思決定の速さ
自社開発であることに加え、チームの裁量が大きいため、意思決定スピードがとにかく速いです。
トップダウンでチーム外からサービスの内容に指示が出ることは基本的になく、機能開発や施策開催はチーム内で完結します。
関連する職種間のコンセンサスが取れたらGOとなります。
直近の10月に実施されたAppStoreの価格改定の際にも、速やかに方針を決めてユーザーに打ち出すことが出来ました。
ゲームサービスの運営において、このスピード感はとても重要と思っています。
ゲームに対する熱量の高さ
チームの裁量と同様に、クリエイターの裁量が大きいです。
「ユーザーファーストなものづくり」を理念として、ゲーム仕様、UI/UX、シナリオなど、どうやったらユーザーにより楽しんでもらえるかを各々が考え、細部までこだわりってものづくりをしています。
たまに熱意が溢れすぎて予定から遅れてしまうこともありますが、自社開発なので融通が利きやすいです。
そうして出来上がったものに対するユーザーの反応を日々エゴサし、一喜一憂しながら、次のものづくりに活かしています。
また、所属チームの業務とは別に、業務時間の一部を利用して新たなゲームを作るサブプロジェクト制度があります。
会社全体でサブプロジェクトを盛り上げよう、という方針になっており、職種問わず多くの方が参加しています。
(サブプロジェクトへの参加は強制ではありません。)
入社まで感じていた不安について
入社まで不安に感じていたRuby on Rails、C#、Unityの経験についてですが、入社当初はそれなりに苦労したものの、割となんとかなりました。
サーバーサイドは他の言語で長らく経験していたので、Ruby on Railsに慣れるのに時間はかかりませんでした。
クライアントサイドは調査でC#のコードを読んだり、軽微な不具合を修正したりすることもありますが、開発は基本的にクライアントサイドが得意なエンジニアが担当してくれてるので、私も得意とするサーバーサイドに注力出来ています。
入社してよかったと思うこと
自分の考えを実現しやすくなった
私はエンジニアながらゲーム仕様や施策内容に首を突っ込みたいタイプですが、受託開発の頃は思うように進まず、もやもやした気持ちを抱えながら開発することがしばしばありました。
今はエンジニアで完結する内容であれば、設計も含めエンジニアの裁量で進められます。
仕様であったり、他の職種が関係する内容であっても、それがサービスをより良くする内容であれば、実現に向けて各職種が協力して取り組む土壌があり、実現までの障壁が少ないです。
最終意思決定の主体がチームなので、コンセンサスも取りやすいです。
刺激の多い環境
当社にはゲームエンジニア、インフラエンジニアを含め、およそ40名のエンジニアが在籍しており、成長する上で刺激の多い環境と思っています。
レビュー文化が根付いているので、他のエンジニアの書いたコードを読む機会が多く、「こんな方法があるのか」と、学びを得ることも多いです。
特に今年は、複数のエンジニアが3つの言語(Go/C#/Ruby)で同じサーバーサイドの課題に取り組むプロジェクトに参加したのですが、0ベースでの開発で試行錯誤が多く、とても良い経験を積むことが出来ました。
バックオフィスの充実
総務、法務、人事、情シス、インフラなど、横断的にクリエイターをバックアップする体制が整っており、おかげでクリエイターはサービスに集中できます。
会社の制度、環境、機材など、困ったことをチャットなどで相談でき、とても助かっています。
(いつもありがとうございます!)
他にも
今年10月に新築のビルに移転したばかりでオフィスが新しい、きれい
- フリードリンクが充実している
- ゲームコーナーがある
- ライブラリルームがある
- カフェスペースで仕事終わりにお酒を飲める
など、他にも色々と良いな、と思うところがあります。
まとめ
長々と紹介させてもらいましたが、まとめると、
自社開発のゲーム会社の中でも弊社はチーム、個人の裁量が大きく、オリジナルのゲーム開発/運営に携わりたい方には特に働きやすく、やりがいのある会社
と思っています。
以上、受託開発から転職した1エンジニアの意見として、弊社への転職をお考えの方の参考になれば幸いです。
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