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数値で見る技術ブログ: データドリブンで考える記事制作支援アクション

2024/02/15に公開

ハコベルでシニアアーキテクトをやっている中村です。
皆さん技術ブログを運営していく中で悩みはありますか?様々あると思いますが、ブログの記事をどう増やしていくかは中でも重要なテーマなのではないでしょうか。ハコベル技術ブログは先月で開設1周年を迎えましたが、メンバーのおかげで定期的に記事を公開することができました。
今回は記事公開までの状態遷移を見ていくことで、定期的に記事を公開できた去年1年間の軌跡を理解すること、今後も継続的にブログを運営していくための施策を考えるための材料を探す、という目的で分析をしました。元々は運営チームの振り返りで出たトピックで、内部向けに振り返るためにデータをを集計しようと考えていました。集計した結果、公開してみたら面白いのではないかと感じたので記事にしてみました。

データ集計・分析

データソース

ハコベルではブログの記事になりそうなネタをストックするデータベースをNotion内に作っています。状態管理、下書き、レビューにも利用しています。そのデータベースから集計した数値を元に分析していきます。

ファネル

記事・ストック件数 ファネル
公開済み 21 21
中止・没ネタ 7 28
執筆中 2 30
ストック 14 44

ネタとしてストックされた話題のうち約半分が公開されました。公開率高いような気がするが皆様のチームと比べるとどうなんでしょう。
単純計算で2つネタをストックすると1記事が公開されることになります(皮算用感がすごいですね)。現状ではブログの記事を増やしたければ、記事ネタのストックをどう増やすかを主眼に施策を考えるのが良いようです。高い公開率に対してアプローチするよりも効果が出るのではと思います。公開率は下がる可能性は高いでしょうが、トータルとしては記事が増えるのではないかと予想しています。

ストックから公開までの期間

ストックから公開までの日数 記事数
~20日 8
~40日 6
~60日 1
~80日 1
~100日 1
~120日 0
~140日 2

※ Notionのページ作成日をストック日として利用。一部データに不整合があるため公開済みの記事21とは数が一致しません。

ストックから公開まで勢いよくやり切るのが大事。感覚値通りではありますが、それがしっかり可視化された結果となりました。一方で長期間かかったけれど完成させてくれた記事作成の粘り強い努力は賞賛に値するものだと改めて思います。ただし、全体の傾向としては2〜3ヶ月記事化してなかったらもうスッパリ諦めて脳内メモリをクリアにするのも生産性を高める割り切り方かもしれません。

データから考えた今後のアクション

この結果から開発チームへ伝えるべき重要なポイントは「気軽にストック」「一定期間で諦めて良い」ということの2点に絞ると良いと考えています。
上の2種類のデータを見た結果「気軽にストックしてね」「ストックしたらできるだけすぐ記事にしてね」と言いたくなるかもしれません。しかし、この2つは矛盾したメッセージとして捉えられかねません。2〜3ヶ月がストックの賞味期限だということを強く押し出しすぎることは「ストックする時期をコントロールする」行動の誘発になりかねません。ストック数を増やすアプローチと早めの記事化のバランスは難しいです。指標が自己目的化しないことは常に意識しておきたいですね。興味がある方はキャンベルの法則、コブラ効果などを調べてみてください。

まとめ

いかがだったでしょうか。当然ながら執筆モチベーションを維持・向上するための取り組みや、そもそも執筆する時間を取ることも必要です。そういった要素と今回の分析・アクションを組み合わせていくことで相乗効果を出せればなと考えています。ブログの運用をしていく面で数値的な分析をしてみると面白いので皆さんも是非やってみてください!そして良い指標があれば真似させてください。

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