【MotionBuilderチュートリアル】第2回~MotionBuilder基本操作~
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こんにちは、株式会社GUNCY'Sの岡崎です。
第2回ではMotionBuidlerの基本操作を説明します。
オブジェクトを動かす操作やカメラの操作など、他のツールとの操作方法の違いもあるので最初につまづきやすいところでもあります。
そのため、MotionBuilderを初めて触れる方にも分かるよう、Preference設定やビューの見方から説明していきます。
Preferences設定について
まず初めに環境設定をしておきましょう。
初めに設定をしておけば今後設定が引き継がれます。
MotionBuilderの画面左上のメニューバーからSetting > Preferences…を選択
Preferencesウィンドウを表示します。
1. Undo回数の上限を変更する
《Ctrl+Z》での取り消し回数の上限を変更できます。初期値は10になっています。
回数を多くするほどメモリ消費は多く、少なくするほどメモリ消費は少なくなります。
Infiniteに設定するとUndo回数を無制限にできます(非推奨)。
初期値の10は少し心もとないです。
なぜならMotionBuilderはオブジェクトの選択1回だけで取り消し回数を1回分として数えられてしまうからです。
例えば
「右腕を選択して回転、親指を選択して回転」
この1連の操作だけでUndoを4回分消費してしまいます。
そのため、10よりも少し増やしておいた方が安心です。
筆者は 50 に設定しています。
2. グリッド線の表示変更の仕方について
Viewerの項目からGridでグリッド線についての設定が変更できます。
■色替え
グリッドの色を変えることができます。
線が目立ちにくい場合は目立つ色に変えて線を強調させることもできます。
Center Colorを変えるとこのようになります
■グリッドを広げる
モーションの移動範囲が広くなったり、モデルのスケールが大きくなることでグリッドをはみ出してしまうときがあるかもしれません。グリッドを広げることで床に足がついているかの確認に役立つ事があります。
SizeのXの値を1000→2000に変更した場合
必要に応じて変更すると良いでしょう。
今のところは特に広げる必要はないのでXYZのすべての値をデフォルトの1000にしておきます。
ビューの見方
MotionBuilderで開いたモデルを見ながら、MotionBuilderで主に使用するインターフェースを説明します。
前回準備したモデルファイル(Kaya001.fbx)を開いて、ビューの操作を確認します。
ビューの操作 《+ショートカットキー》
-
画面分割 《Ctrl+1~4》
Viewerの画面を4分割まで分割して表示することができます。
上記の画像のように、画面それぞれで別画面に切り替える事ができます。 -
レイアウト変更 《Ctrl+Shift+1~3》(カスタムで4以降も可)
特定のレイアウトに変更することができます。
誤って画面構成を変えてしまった場合に《Ctrl+Shift+1》で初期のレイアウトに戻したり、人に見せるために《Ctrl+3》で画面を目一杯に大きく表示するレイアウトに切り替える事ができます。
カスタムについては後の回にて詳しく説明します。 -
element表示切替 《Ctrl+A》
《Ctrl+A》を押すたびに以下の3種類の表示が順に切り替わります。
- X-Ray表示はモデルの中に隠れているボーンも最前面に表示します。
- Normal表示はボーンがモデルのメッシュに隠れます。
- ModelOnlyはメッシュのみを表示します。
- 表示、非表示 《Shift+S Shift+H》
第1回で使用したコマンドがこの非表示コマンドです。
選択したオブジェクトを非表示にします。
非表示にしたオブジェクトは何も選択していない状態で《Shift+S》ですべて表示させられます。
-
メッシュのワイヤー表示、テクスチャ表示等切替 《1~6》
モデルのメッシュの表示を変えることができます。
画像は左から《1》、《3》、《4》、《6》を押して切り替えた時の表示です。
テクスチャパスを設定したのに表示されないという時は一度ここを気にしてみてください。 -
スケマティックビュー切り替え 《Ctrl+W》
見た目や操作は特殊ですが、Viewerで切り替える画面の1つです。もう一度《Ctrl+W》で3Dビューに戻すことができます。
画面分割をして、3Dビューで見た目を確認しながらこのスケマティックビューでオブジェクトを選択する、というように両者の利点を活かす使い方もできます。
スケマティックビューの詳しい操作方法は後の回にて解説します。 -
ビューのカメラの操作
回転 パン ドリー 《Ctrl+Shift+左ドラッグ》 《Shift+左ドラッグ》 《Ctrl+左ドラッグ》
それぞれViewerで表示している視点を上の図のように操作することができます。
-
カメラ投影切り替え
- 《Ctrl+E》 パース表示 複数表示の時は別カメラへの切り替え(画像左上)
- カメラが複数ある場合はそれぞれカメラを順番に切り替えます。
- 《Ctrl+T》 平行投影 上から・下から(画像右上)
- 《Ctrl+F》 平行投影 前から・後ろから(画像左下)
- 《Ctrl+R》 平行投影 右から・左から(画像右下)
- 《Ctrl+E》 パース表示 複数表示の時は別カメラへの切り替え(画像左上)
-
フォーカスモード 《F》
選択しているオブジェクトに近づきます。もう一度Fで元の視点に戻ります。
視点の外にあるオブジェクトでも選択されていれば視点を移動させられます。
指のボーンを選択する時などに役立ちます。
-
全体表示 《A》
フォーカスモードとは逆にすべてのオブジェクトを映すように視点が移動します。
ツールパレット
それぞれよく使用するものを説明します。
- Global/Local
グリッド線と同じ軸か、オブジェクトそれぞれの座標軸を使用するか切り替えられます。
アイコン | - | 機能 | ショートカット |
---|---|---|---|
グローバル切り替え | 《F6》 | ||
ローカル切り替え | 《F5》 |
- 移動・回転・変形
トランスモード ローテーションモード スケールモード Tキー Rキー Sキー 矢印をドラッグで平行移動させます。直角部分をドラッグすると平面に沿った移動もできます。 色の付いた線をドラッグして回転させます。球の内側をドラッグするとどの軸にも沿わずに回転します。 色の付いたキューブをドラッグで、軸に沿ってオブジェクトを伸縮させます。中心をドラッグすると比率を維持して拡大縮小します。
座標値の数値入力
移動・回転・変形それぞれのモードでは、マウスドラッグでの操作以外にも画面右下から数値を入力して操作することも可能です。
- SelectionMask
ボタンを押している種類のオブジェクトのみに選択を限定できる機能です。矩形選択で余計なオブジェクトを選択したくない場合に有効活用できます。
例えば、以下のようなシーンがあるとします。
ボーンとメッシュが入っているモデルでメッシュだけを選択したい時、
このアイコンのみを選択している状態で全選択すると、
矩形選択でボーンも囲っていたとしてもメッシュのみが選択されます。
その他のオブジェクトでも同様に選択を限定することが可能です。
アイコン | 説明 | 備考 |
---|---|---|
Object | オブジェクトのメッシュ。実際にレンダリングされるポリゴンを含んだオブジェクトのこと。 | |
Skelton | 3Dモデルやモーションデータのボーンオブジェクト。 | |
マーカーオブジェクト | 光学式のモーキャプデータを使う時のマーカー | |
null | ボーンでもメッシュでもなく座標のみを持つオブジェクト。よくReferenceやRootという名前でモデルの原点座標に配置されています。 | |
カメラ | 配置した位置からビューを映し出すオブジェクト。詳細は本チュートリアルの後半にて触れます。 |
今回は基本操作ということで、この部分を覚えられれば基本的なインタフェースで迷うことがなくなるであろう項目を主に解説しました。ボタンやカメラ切り替えなど、覚える事が少し多くなってしまいましたが、急に全てを覚える必要はありません。この回以降の解説を読んで頂いてる時にもし操作方法を思い出したくなった時には、こちらの記事をまた読み返していただければ幸いです。
次回
次回は引き続き、基本操作の説明をします。スケマティックビューという言葉も出てきましたが、それについてまだ説明していない機能や操作をさらに紹介していきます。主にシーン内のオブジェクトの選択や管理をしたり、インターフェースのカスタマイズといった便利な機能をまとめたいと思います。
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