はじめに
Google Workspace Studio (以下、Workspace Studio) は Google Workspace で使える、Gemini が搭載されたワークフローを自動化するサービスです。基本的なコンセプトやユースケースのイメージについては下記のブログを書きましたのでご覧ください。
この記事では「Google Forms でイベント参加者を募る」ケースを前提とし、Gemini から自動的に参加者増加のためのアドバイスを得るワークフローを構築してみます。
Google Forms の回答結果に応じたアドバイスを得る
この記事では、次のようなフローを構築します。Google Forms で募集した参加者数の状況と、状況に応じた Gemini によるアドバイスを定期的に Google Chat に通知するフローにしています。
事前準備
事前準備として Google Forms でフォームを募集フォームを作成し、結果を Google Sheets で出力する設定までを行っておきます。
Step 1: 定期実行
Starter (トリガー) は [On a schedule] を設定します。周期は様々設定できますが、ここでは [Weekly] にします。
Step 2: Google Forms の回答シートのデータの取得
Step 2 では [Get sheet contents] を設定します。シートの内容を取得するステップですので、対象としてアンケートフォームの回答シートを指定します。[Spreadsheet] には回答シートのファイル、[Sheet] はフォームの回答のシートを指定します。
Step 3: Gemini によるアドバイスの取得
Step3 では [Ask Gemini] を設定します。Step 2 で取得したシートの件数は [Numbers for matching rows] で取得できるので、これを利用して参加者数を増やすためのアドバイスを Gemini から取得します。
次のようなプロンプトにしています。[目標参加者数] を入れることで、状況・進捗に応じたアドバイスが得られるようにしてみました。
あなたはキャンペーン運営アドバイザーです。
「Google Cloud ハンズオン」の参加者を募集しています。
目標参加者数と現在の応募者数を比較し、参加者を増やすための対策を考え、100 文字程度でアドバイスしてください。
目標参加者数 : 100 件
現在の応募者数 : <[Numbers for matching rows] の結果> 件
Step 4: Google Chat の通知
Step 4 では [Notify me in Chat] を使って、Google Chat で通知します。
Step 2 のシートのコンテンツ、Step 3 の Gemini の回答を使って次のようなメッセージを作ります。
Google Cloud ハンズオン
イベント登録件数は <Step 2 の[Numbers for matching rows]> 件 です。
アドバイス :
<Step 3 の結果>
<Step 2 の [Spreadsheet link]>
最後に [Turn on] をクリックして完了です。
動かしてみる
それでは動かしてみましょう。登録フォームに数件の応募がある前提で [Test run] で実行してみます。
Google Chat で通知が届きます。次のようなアドバイスが得られました。
まとめ
本記事では、Google Workspace Studio を活用し、Google Forms で収集したイベント応募者データを基に、Gemini から自動的に参加者増加のためのアドバイスを得るワークフローを構築する方法を解説しました。
イベント運営やマーケティングにおいて、応募状況に応じた迅速かつ的確な施策の立案は非常に重要です。Google Workspace Studio と Gemini を組み合わせることで、実用的なインサイトを日々の業務に簡単に取り入れることが可能になります。イベント運用でぜひ使ってみてください。
Google Workspace Studio の使い方をもっとよく理解いただくため、またユースケースを共有しあうための Google Workspace Studio アドベントカレンダー を実施しています。これから毎日、各機能の使い方や具体的なユースケースを公開していく予定ですのでお楽しみに！すでにお使いいただいている方の参加も大歓迎です！
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