👨‍👧‍👦

データエンジニアが一年間かけてデータチームを作った話

2023/12/01に公開

前置き

こんにちは。さすらいのデータエンジニアのこみぃです。
本日の記事はGENDAアドベントカレンダー2023の記念すべき1つ目の記事になります。
https://qiita.com/advent-calendar/2023/genda

さて、GENDAにはデータチームがありますが、一年前の時点では私1人でした。今後の組織の成長を考えるとメンバーを採用してチームを作り、業務をスケールしていくことは急務でした。

そういうわけで、今年は採用に非常に力を入れました。その結果として今ではメンバー数はなんと7倍に増え、チームとして動いていく体制を作ることができました。

その中で、本当にたくさんの学びを得ましたので、本日はそんな話をしましょう。

GENDAアドベントカレンダー

GENDAアドベントカレンダーは株式会社GENDAに所属するメンバーがお送りするアドベントカレンダーです。メンバーの順調な増加に伴い、今年度から実施することになりました。
https://qiita.com/advent-calendar/2023/genda

GENDAでプロダクト開発や組織開発に関わるメンバーが多種多様なテーマの記事をお届けする予定ですので、25日間ぜひブックマークなどしてお楽しみください。

データチームのミッションを再定義する

さて、本題に入りましょう。

データチームを増員していくにあたり、まずはデータチームのミッションを再定義する必要がありました。なぜなら、ミッションを定義しなければどんな人材を採用すべきかわからないからです。

私が1人でデータチームを名乗っていた頃は、私はデータ何でも屋と称して色々なことに手を出していたのですが、採用するにあたって求人に「データ活用に関わることはなんでもやってもらいます」と記載しても得体が知れなさすぎて誰も応募してこないですよね。

自分自身の何でも屋としての動き方をもうちょっとブレイクダウンすることが必要でした。
その結果として、ミッションは以下のようになるだろうと考えました。

データに関する専門的な技術と知識で全社のデータ活用をバックアップする

これでもまだ抽象的ですが、ミッションとしては十分な具合になりました。

データチームにはどんな人材が必要か考える

さて、ミッションは少し具体的になりましたので、それに必要な人材がどんな方かを考えるステップに入りました。

昨今ではデータ人材というものが示す意味が広く、求められるスキルも広範囲にわたります。当然すべてを兼ね備えている完璧超人はそうそういませんので、複数人を採用して異なる領域をカバーしていく必要があります。

じゃあどうやって分ければいいのかという話ですが、ここで経産省が出している定義が非常に参考になりました。
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/skill_standard/main.html

さすが経済産業省。サスケェ!!!

こちらのPDFの105ページ目以降の「データサイエンティスト」のあたりが、データチームに必要な人材を網羅的に説明する非常によい資料でした。
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/skill_standard/20230807001-e-1.pdf



(上記PDFより)

この資料によると、データ人材を広く「データサイエンティスト」と呼称しており、その下に以下に示される3つの役割(データビジネスストラテジスト、データサイエンススペシャリスト、データエンジニア)を定義しています。

(同じく、上記PDFより)

一点だけ異論があったのは、データサイエンティストという呼称でした。この呼称は機械学習などに関わる、この資料上ではデータサイエンススペシャリストを想起する呼称であるというのが個人的な感想であり、データ人材全体の呼称としては定着していないように思いました。

ですので、GENDAではデータチームが果たすべき役割として データサイエンティスト、データエンジニア、データストラテジスト という3つを定義し、それぞれができる人材を集める方針にしました。

ここで、データストラテジストはお隣の部署のビジネスアナリストとしても採用していた背景がありました。
ですので、データチームとしては データ活用の基盤を整えるためのデータエンジニア と、 活用に当たっての専門的な知識を有するデータサイエンティスト の採用を重視しました。

データ人材を採用するときに重視したこと

ここからは転職サイトに求人を出したり、コミュニティで良さそうな方に声をかけたりといった日々です。地道な日々でした。。。。

その中で、人材を選ぶに当たってスキル以外に特に重視していたことが2つありました。

人柄

企業におけるデータの活用はデータチームのメンバーだけの努力では決して完結しません。どれだけ優秀で画期的な分析結果を出したり提案をしたりしても、活用する側が取り入れてくれなければ意味がありません。
ですから、周囲のメンバーとハレーションを起こさない人柄を持っていることは、時には技術力以上に重要になってきます。

それに加えてGENDAは日々様々なバックグラウンドを持った方々がグループにジョインしていく構造の組織です。人柄に優れていることは必須要件と言えました。

GENDAではプロダクト開発に関わるチームを立ち上げた当初から人柄を非常に重視して採用を進める方針でしたので、その価値観にもあっていたのは嬉しいポイントでした。

コミュニケーション能力

これも人柄と似ているのですが、やはり専門的なスキルを持っているチームほど、専門外のメンバーとのコミュニケーションは重視していきたいと思っていました。

ですので、専門外のメンバーにわかりやすく説明をする能力や、相手が理解できなかったときにそれを自分の説明の拙さという自責に捉えられるコミュニケーション能力は人柄やスキルと並んで最重要視しました。

データチームのリーダーとして心がけていること

さて、こういった地道な努力が実って無事に採用が進んでチームが増えていったところで、今度は自分にはチームリーダーとしての動きが求められるようになりました。
リーダー論のようなものは世の中にたくさん転がっていますのでくどくどと説明はしませんが、特にデータチームのリーダーとして心がけていることをあげておきます。

メンバーの専門性に敬意を払う

前述の通りデータ人材の守備範囲は広いのでリーダーが全てについて各ポジションの専門家と同じレベルの実務能力を持つのは不可能です。私の場合はバックグラウンドがデータエンジニアですので、データ基盤に関しての話はそれなりにできますが、データサイエンスは専門家に比べたらからっきしです。

ですので、そういうリーダーになりたいという発想は初期に捨てました。各ポジションの専門家と会話ができるレベルの知識を身につける努力はしながらも、判断については専門家であるメンバーの意見を最大限に尊重するようにしています。

模範を示す

これは汎用的なリーダー論でも絶対に出てくるものだと思いますが、私はリーダーは模範を示すことが最大の仕事だと考えています。リーダーの行動は自分が思っている以上にメンバーの行動に大きな影響を与えます。
他のチームとのコミュニケーションの取り方、非エンジニアへの丁寧な説明。リーダーがこれらを雑に行えば、それはメンバー全体に波及します。

Slackなどで議論が険悪なムードになったときに、リーダーがアーニャの変顔のスタンプを押す行為がどれほど重要か。

アーニャは偉大。可愛いは正義

また、なにかにつけて率先した行動をとることも非常に重要です。
冒頭でこのブログはGENDAのアドベントカレンダーの1日目の記事だと述べました。GENDAアドベントカレンダーは記事を公開する日付は各自の自己申告制です。その先鋒を務めていることからも、私の覚悟が伝わるでしょうか?

怖い時こそ誰よりも前に出るのがリーダーの役割です

メンバーの成功を一緒に喜ぶ

メンバーの成功を自分のことのように喜ぶというのも、私はリーダーの一番重要な役割だと思っています。私はこれが自然にできるみたいなので、困ったことがないのですが、、、

同じ理由で、各メンバーとキャリアの話を真摯に行い、可能な限り希望のキャリアに叶うようなアサインをするのは言うまでもなく重要です。なぜならデータ系職種は多岐に渡るので、しっかりしたキャリアを築いていく必要があるからです。

本日の結論

最後はかなり自分語りになってしまいましたが、結果として今こうして無事にデータチームを組成できました。ですので、おおすじで間違っているということはないかなと思っています。
今ではデータ基盤もデータサイエンスも私よりも遥かに詳しいメンバーがジョインしてくださり、チームとしてできることも格段に増えました。むしろ自分自身の勉強不足を痛感しながら楽しく過ごしている日々です。

さて、改めてこの一年を振り返って、正直に申せばやりたかったけどできなかったことは多くありました。しかし、チームづくりに関しては大成功を収めたと自信を持って言うことができます。

そんなわけで、年の瀬にこれ以上ぐだぐだと言うこともないでしょう。本日の結論は一つです。

まったく!!!! いい一年だった!!!!

結びの言葉

あなたの2023年はいい一年だったでしょうか?
そうであることを祈っています。もしそうでないと思ったなら、安心してください。まだ1ヶ月ありますよ!

最後に一つ宣伝を。
無事にスケールしていくGENDAデータチームではプロダクトのデータ解析や機械学習プロジェクトを推進できるデータサイエンティストを募集しています。
https://hrmos.co/pages/genda/jobs/1700006587045969926

興味がおありの方は、ぜひぜひご連絡ください。
また、データサイエンティスト以外でも、なんならデータ系以外の方でも、優秀な方を常に求めています。GENDAという会社に興味があれば、是非お声おかけください。

本日はこのあたりで。
それじゃあ、バイバイ!

GENDA

Discussion