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「哲学」はUMLで考えると面白い vol.02 〜 プラトン2 - 想起説
はじめに
「「哲学」はUMLで考えると面白い」の第二回目。引き続きプラトンです。
## プラトンの想起説
プラトンは、人が正確な三角形の概念、愛、正義、美などを理解できるのは、私たちの魂が、私たちが生まれる前に見ていた、それらのイデアを思い出すからだ、と考えました。魂は肉体に宿り、そして、肉体はやがて死を迎えて滅びます。しかし、魂は滅びず、また別の肉体に宿る、というのです。新しい肉体に宿った魂は、感覚器官を通して捉えるものから、かつてみていたイデアを思い出す、というのです。このことを想起説(アナムネーシス)といいます。
## 想起説のクラス図
肉体は、感覚器官を通して、現象を捉えます。魂は、その現象を、イデアを記憶している領域を使って、その現象の雛形・理想であるイデアを想起します。
「イデア記憶域」というクラスは、オリジナルなものです。「イデア記憶域」に沢山の「イデア」が詰まっており、それを、感覚器官で捉えた現象と照合し、その現象の雛形、理想である「イデア」が見つかったら、想起成功、ということになるのです。
## 想起説のシーケンス図
Aさんの肉体は、感覚器官を使って現象を捉えます。捉えた現象を魂に通知します。魂は、その現象をイデア記憶域に対して「想起する」メソッドを発行するのです。
最後に
本当は、肉体は滅んでも魂は生き延び、また別の肉体に宿る、というところまで表現したかったが、時間切れで、いったんここまでとします。恐らく、オブジェクト図を複数作ることで、それらのことは表現できるのだと思う。
参考文献
※ 本記事を書くきっかけになった書籍。
※ 非常にわかりやすく、かつイラストを使って哲学の概念を説明している。
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