オープン・スペース・テクノロジー(OST)とは~初めてOSTファシリテート~
オープン・スペース・テクノロジー(OST)とは~初めてOSTファシリテート~
オープン・スペース・テクノロジー(OST)とは?
OSTは1985年にハリソン・オーウェン氏によって開発されたそうです。
今から40年前ですが、いまでも様々なカンファレンスや勉強会で実施されている手法です。
今回、2025/02/26(水)に初めてOSTのファシリテートを行うので、OSTについて簡単にまとめてみました。
参加者が自ら対話するテーマを決める
OSTは設定された大きなテーマをもとに、参加者自身が自らテーマを決めます。
今回は30代のITエンジニアが抱えている(であろう)内容なら何でもOKです。
ただし、人数や時間の関係から提案されたテーマの全てが選ばれないこともあります。
参加者は対話に参加するテーマを自由に選べ、移動もできる
選ばれたテーマごとに会話するテーブルが作られますが、参加者は立って会話します。
そのため、興味あるテーマが複数あったり、会話していくうちに自分が対話の場に貢献できないと感じたら自由に移動できます。
また、あるテーブルでの会話を別のテーブルに伝えることも推奨されています。
OSTではこのような振る舞いを「蜂(ハチ)」と呼びます。
参加しない自由もある
もし選ばれたテーマのすべてに興味がない、あるいは対話を重ねていく中で新たなテーマを思いついた場合は、空いているテーブルで自由に会話できます。
会話しなくてもコーヒーなどを飲みながら各テーブルの対話の様子を観察するのもありです。
疲れたなら、椅子に座って休むこともできます。
このように会場をフラフラと移動したりどこかで休む様子から「蝶(チョウ)」と呼ばれる振る舞いとなります。
OSTではこれら「ハチ」や「チョウ」の振る舞いを移動性の法則と読んでいます。
パックマンルール
これはOSTとは直接関係ないのですが、非常に有用なルールであるため推奨されているものです。
パックマンというのはテレビゲームのキャラクターで「C」のような形をしています。
OSTではテーブルを囲んで対話しますが、このとき外から人が入る隙間がないと「ハチ」や「チョウ」の振る舞いが難しくなってしまいます。
そこであえて1人分の隙間を作り、誰かが対話に入りやすいようします。
この円陣を組むように対話している場所で一人分の隙間を開けるとちょうど「C」のような形になり、まるでパックマンそっくりなためパックマンルールと呼ばれているのです。
ぜひ対話する際はこのパックマンルールを意識してみてください。
OST4つの法則
- ここにやってきた人は、誰もが適任者である
- 何が起ころうと、それが起こるべき唯一のことである
- いつ始まろうと、始まった時が適切な時である
- いつ終わろうと、終わった時が終わりの時なのである
OSTの個々のテーブルにファシリテーターやリーダーのような役割はありません。
また、参加するのに前提条件や資格も必要ありません。
そのため、思ったように対話が盛り上がらなかったり、長続きせず終わってしまうこともあるかもしれません。
逆にテーマとは異なる話で盛り上がることもあるでしょう。
このようにいつ終わっても、終わった時か終わりであり、いつ始まっても始まった時が適切なのです。
そして、起こったことは受け入れる姿勢が重要です。
そのうえで場所を変えてもいいですし、また次の機会にすることも視野に入れて、対話していきましょう。
実際に参加してみて
私がOSTに参加したのはRSGT(Regional Scrum Gathering Tokyo)でした。
RSGTでは3日目にOSTを行い、スクラムに関する様々なテーマでOSTで対話します。
実際にスクラムに興味がある、スクラムをやっている人たちによるOSTは大変刺激的で楽しいイベントでした。
またOSTに参加したいなーと思いつつコロナ禍によってカンファレンスや勉強会から遠ざかっていたのですが、
ここ1、2年はまたオフライン開催のイベントが増えてきたのもあり、
また自分がもうすぐ40代になるという年齢でも30代って難しいよなという実感があったので、今回イベントを主催することになりました。
宣伝「30代ITエンジニアのための「いま抱えてるモヤモヤ」を話すOST」をやります
2025/02/26(水)に30代ITエンジニアのためのOSTをやります。
30代と銘打ってますが、何歳でも参加可能です。
30代当事者からのモヤモヤはもちろん、他の世代から見たお話も聞きたいので是非参加お願いします!
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