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クレジットカードの基礎知識

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大学生たるものクレカを持つべし自己紹介

echoと申します。私は所謂キャッシュレス決済オタク、又はクレカオタクです。高校1年生のときに時代の波に乗せられてPayPayを使い始めたことを機にキャッシュレス決済の世界に魅了されました。

クレジットカード(通称クレカ)を持たないことは、現代においては最早、罪だと思います不便な上に損をしていると思います(異論は認めます)。そこで、今回はクレカについてのそもそも論、その魅力や私が選んだクレカを紹介したいと思います。

追記(2025/12/10)
あまりにも文章が長くなってしまったので、クレカのそもそも論の話を前編「クレカの基礎知識」として、私が選んだクレカの紹介は後編「様々なクレカの紹介」として分割することにします。

私がこれまでに使ってきた(もしくは現在も使っている)サービスを以下に示しておきます。興味のない方は飛ばして結構です。
思ったより少ないですね...

プリペイドカード
Visaプリぺ・Kyash・Toyota Wallet・VポイントPay
デビットカード(又は銀行名)
Olive・住信sbiネット銀行・楽天銀行・Revolute
クレジットカード
Olive・リクルートカード・JAL カード navi


そもそもクレカって何?

まず、クレジットカード・デビットカード・プリペイドカードの違いについてはこのサイトを見るとより詳細に分かると思いますが、簡単に説明すると、

クレカ デビット プリぺ
決済 後払い 即時 先払い(チャージ)
支払い方法 一括・分割・リボ払い 一括のみ 一括のみ
還元率 高い傾向が強い クレカよりは低い傾向 低い・ない場合が多い
特典 豊富にあることが多い 少ない傾向にある ない場合が多い
審査 あり なし なし

となります。
まとめると、クレカは審査をクリアしたり、後払いであることと引き換えに多くの特典や還元を受けることができると説明することができます。


クレカの恩恵

1.ポイント還元

これが一番の魅力といっても過言ではないように思います。多くのカードは特定加盟店や特定サービスでの使用に際し、通常の還元率(基本還元率)よりも高く設定しています。例えば、三井住友カードはマクドナルドやセブンイレブンといった店舗でのスマホのタッチ決済で7%の還元を行っています。
ところで、還元率7%と言われても、それが高いのか低いのかわからないかもしれません。クレカオタクの認識では大体1%以上の還元があれば高いと言われます(諸説あり)。そうすると、先の還元率7%はとても高いと感じられると思います。

厳密には(諸説あり)

基本還元率が1%を以上であると高いという認識です。特定加盟店での還元率では大体5%を超えていれば高く、10%を超えていればすごく高いと認識されます。逆に特定加盟店での還元率が2~5%くらいだと「微妙だな」と思われます。

2. 保険の付帯

クレカを所有している、もしくはそのカードで決済した場合、様々な保険の補償を受けることができるカードも多数存在します。保険というと、通常、毎月いくらといった金額を支払わなければいけないですが、年会費が無料のクレカでも保険を適用してくれるケースがあります。代表的な保険には、

  • 海外・国内旅行傷害保険
  • ショッピングカード保険
  • 不正利用保険

があります。
各保険の詳細については、それぞれのトグルをご覧ください。

海外・国内旅行傷害保険

旅行中(自宅を出発してから帰宅するまでが対象とするケースが多い)のケガ、病気、盗難などに備える保険で、「自動付帯」と「利用付帯」の二種類の適用条件が存在します。「自動付帯」の場合、カードを持っているだけで旅行中のケガなどに対する補償(主に病院の診察費や治療費を全額または一部負担してくれる)を受けられますが、「利用付帯」の場合、対象のカードで旅行代金の一部又は全額(交通費や宿泊費など)を支払っていることを条件に補償を受けられることになります。

補償内容の例は以下のようなものです。

  • 傷害死亡・後遺障害:旅行中の事故による死亡・後遺障害。
  • 傷害治療費用:旅行中のケガの治療費。
  • 疾病治療費用:旅行中の病気の治療費(海外旅行で重要)。
  • 賠償責任:他人にケガをさせたり、物を壊したりした場合。
  • 携行品損害:カメラ、PCなどの盗難・破損。
  • 救援者費用:旅行中の遭難などで救援者を呼ぶ費用(海外旅行で重要)。
ショッピング保険

カードで購入した商品が偶然の事故(破損、盗難、火災など)で損害を受けた際に、購入日から90日〜180日程度、購入金額の全額または一部を補償してくれるサービスです。高額な商品や壊れやすいものを現金ではなく、ショッピング保険付きのクレジットカードで購入することで、万が一の備えになります。

不正利用保険

ほとんどのクレカは不正利用によって損害を被った場合に保証してくれる制度が存在します。近年では対応するカードが増えてきているものの、プリペやデビットでは不正利用の損害でさえ補償してくれないカードも存在します。その反面、クレカならほとんどの場合不正利用を補償する仕組みが存在するため、比較的安心して決済を行うことができます。また、基本的に、カード会社の調査により第三者による不正利用と認められれば、会員に支払い義務は発生しません。

3.UX(ユーザーエクスペリエンス)の向上

クレカによっては、様々な体験をより良いものにしてくれるサービスを提供してくれるものがあります。簡単な例として以下のようなものが挙げられます。これらのサービスは年会費が高額でステータスが高いカードに向けたものであることが多いです。

  • 空港ラウンジサービス
    空港内にあり、フライトまでの時間を快適に過ごせるようにドリンク・Wi-Fi・電源・新聞雑誌を提供してくれる場所である空港ラウンジに入る権利を得られるというサービスです。
  • 手荷物宅配サービス
    旅行からの帰宅時、空港からスーツケースなどの荷物を無料で自宅まで配送してくれるサービスです。
  • ホテル・グルメ優待
    ホテルの上級会員資格(部屋のアップグレード等)を得たり、高級レストランで2名予約時に1名分無料になったりするサービスです。
クレカのステータスとは

クレカには、主に一般・ゴールド・プラチナ・ブラックというランクのようなものが存在します。このランクが高くなるほど、年会費が高く、審査が厳しくなるものの、その代わり利用可能額が上昇したり、特典が豪華になるなどの恩恵が受けられます。

大学生ではほとんどの場合、一般カード、高くてゴールドカードが普通でしょう


4.信用の積み重ね

クレカには、クレジットカードヒストリー(通称:クレヒス)という概念が存在します。クレヒスとは、クレカやローンの利用履歴と、それに基づく個人の信用情報のことで、「信用情報」とも呼ばれ、金融機関が審査の際に個人の支払い能力や返済状況を確認するために参照します。具体的には、契約内容、利用状況、支払い遅延(延滞)などの情報が信用情報機関に記録されます。

信用情報機関に記録されたこれらの情報は以下のような状況で使用されます。

  • 新しいクレカを作成するとき
  • 金融機関でローンを組むとき
  • 賃貸住宅を契約するとき
  • スマホの分割払いをするとき

自身が持っているクレカの支払いを滞りなく行っているなど、良いクレヒスを築いていると、新しいクレカの審査に通りやすくなったり、金融機関でローンを組みやすくなったり、賃貸住宅を契約しやすくなったりします。

逆に、悪いクレヒスも存在します。

  • 支払いの遅延・滞納
  • 短期間での新しいカードの多重申し込み
  • 自己破産

これらの行動は、悪いクレヒスに分類され、新しいクレカの審査に通りにくくなったり、各種ローンの審査に落ちやすくなったりします。

ブラックリストとは

信用情報機関に「金融事故情報(異動情報)」が登録された状態のことを、界隈では「ブラックリストに載る」と言うことがあります。主な原因は、

  • クレカやローンの支払いの長期滞納(61日以上又は3カ月以上)
  • 債務整理(任意整理や自己破産など)
  • 代位弁済

です。ブラックリストに載ると、新たなクレジットカード作成、カードローン、住宅ローンなどの審査に通らなくなり、スマホの分割払いも難しくなるなどの影響が出るほか、この情報が信用情報機関に約5~10年間保存されます。

だからと言って、クレカを作ることを強制することはありません。最近では、携帯電話やスマートフォンの端末は分割払いで購入するのが一般的となっており、クレジットカードは持ったことがなくても、分割で端末を購入したことがあれば、それがクレヒスとなります

クレカの注意点

ここまでクレカの全般的なメリットをお話してきましたが、世の中良いことだけで構成されたものはありません。当然、クレカにも注意しなければならない点がいくつか存在します。今回は、ハマってしまいやすいクレカの罠やその他、クレカについての基本的な注意点について解説します。

1. 分割・リボ払いは絶対やめよう

クレカは、デビットやプリぺと異なり、分割払い・リボ払いという支払方法を選択することができます。ただし、余計な手数料(しかも高額であるケースが多い)を払う羽目になりやすく、自身の支払い能力を超えた支払いをし始める発端にもなりやすいです。物欲に支配された時、クレカはお金がないのに支払いができてしまう魔法と化してしまいます。その状況に陥ることを避けるためにも、毎月の支払額を抑えて支払いができているように錯覚させる、分割払い・リボ払いはやめましょう。

具体的に、分割払いとリボ払いは以下のような特徴を持ちます。

分割払い リボ払い
支払方法 1回の利用ごとに3回や6回など支払回数を指定する 複数の利用分をまとめて、毎月ほぼ一定の金額を支払う
支払期間 利用残高によって変動し、支払期間が長引くケースが多い 利用ごとに回数を指定するため、返済期間は明確
手数料 利用残高に対して手数料が発生する・月々の支払額が少ないほど、手数料の総額は大きくなる 利用金額と回数に対して手数料が発生する

どちらの支払いも、手数料がかかるため最終的な支払総額は一括払いよりも多くなります。


2. 支払いは期日通りに|悪いクレヒスを築かない

当たり前の話ですが、クレカの支払いは延滞のないようにしましょう。適切に支払いを行うことはいいクレヒスの積み重ねにもなり、信用が増すことになります。
逆に、支払いが遅れると、カードが利用停止される、遅延損害金の請求が来る、自身の信用情報(クレヒス)に傷がつくことなどの悪影響が出ます。

支払期日に遅れたら

「ほかの支払いと重なり、引き落としができていなかった」「うっかり残高不足にしてしまった」など、様々な理由が考えられますが、支払期日に遅れてしまった場合、まずはクレカ会社に問い合わせをしましょう。クレカ会社からの連絡を待つのではなく、支払いが遅れている、引き落としができていなかったことに気づいた時点で連絡するようにしてください。電話などで振込先や期日などを確認したうえで、指定の口座へ振り込みましょう。


3. カード裏面に署名しよう

最近では、個人情報の安全性向上の観点からカードの表裏どちらにもカード番号・有効期限・セキュリティコードが印字されておらず、署名欄もないナンバーレスカードというのが普及しつつあります。しかし、こういったカードはまだ少数派で、カード番号や署名欄の残ったカードが市場の多くを占めます。
この署名は、クレカを使用しているのが信用に値する所有者ご本人であるということの証明になります。逆に、署名をしていないと、不正利用・カードの盗難・紛失の被害に対して補償対象にならない場合が多いです。カード裏面の署名は原則的には会員規約として定められていますので必ずサインするようにしましょう。


カードの署名欄 自分のサインを必ず書きましょう

ちなみに、署名(サイン)って何を書けばよいのかと思われる方も多いと思います。実は、署名には文字や言語に関する決まりはありません。あくまでも「自分が書いたサインである」ということを証明するものなので、ニックネームやイニシャルでも大丈夫です。

署名(に関する豆知識)

これまで、クレカの支払いの際に加盟店控えやサインシートへの署名が求められるケースがありました。その際のサインとカードの署名欄のサインを一致させる必要がありましたが、そもそもサイン決済が2025年末3月末で原則廃止されたことから店舗側へサインをする必要はなくなりました。
ただ、それでも署名欄へのサインは必須のままです


こういったポスターみたことがないでしょうか


4. クレカを他人に貸さない

先の署名は、クレカを使用しているのが信用に値する所有者ご本人であるということの証明である、と説明しましたが、これに関連して、クレカを他人に貸したり渡したりする行為はカードの会員規約で禁止されている場合がほとんどです。クレカを使えるのは審査を通過した本人のみなので、たとえ家族やパートナであっても貸し借りはできません。どうしても家族に使ってもらわねばならない場合は、家族カードというものを発行して使ってもらうようにしましょう。

家族カードとは

クレカの本会員が生計を共にする配偶者・親・18歳以上の子ども(高校生は一般的に除かれる)のために追加発行できるカードのことです。審査対象が本会員であるため、家族カードを受け取る家族会員の審査は不要であり、本会員と同様のサービスを受けられることや、家計管理がしやすくなることがメリットとして挙げられます。ただ、利用可能枠(限度額)は本会員との合算になります。


5. 締め日と引き落とし日の違い

クレカでの支払いは、毎月の指定された引き落とし日に銀行口座から引き落とされます。この「引き落とし日」までには確実に口座へ入金を済ませていなければなりません。
一方、締め日というのは、クレカの利用金額は1ヵ月ごとのカード利用額を集計する日のことです。例えば、「毎月15日締め、翌月10日払い」の場合、毎月16日から翌月の15日までの利用分が集計され、翌月10日に支払うことになります。


6. 目先の利益に囚われない

クレカには、映像配信サービスを始めとしたサブスクリプションサービスが初月無料や無料お試し期間を設定するなどと同様に、初年度年会費無料を謳うカードが多くあります。これはもちろん、次年度以降に年会費が発生することを意味します。この他に、年会費実質無料(年1回以上の利用で年会費無料)といったカードもありますので注意しましょう。クレカは自動的に解約されることはまずないので、解約したい場合は解約の手続きを必ず行いましょう。また、入会時に条件を満たすと最大2万ポイントといった宣伝文句をするカードも多くあります。確かに、入会でお金がもらえるのは魅力的ですが、本当にそのカードを使い続けるのか、吟味した上で発行するようにしましょう。

使わなければ解約すればいい、放置しておいても年会費は発生しないのだから問題はない、と思うかもしれませんが、そのような甘い考えには様々な罠が潜んでいます。このことについて、以下のようなリスクや問題点があります。

  • 不正利用に気づかない
    カードを使っていなければ、不正利用されていても気づくのが遅れる可能性が高いです
  • 信用情報に傷がつくことがある
    クレカの作成状況や保有状況も信用情報機関が確保しています。自分の支払い能力を超えた枚数のカードを保有していると、カード会社が「利用金を正しく支払ってくれないのでは」と判断し、新しいクレカの審査に落ちやすくなるなどの可能性が不用意に高まってしまいます。

多くのクレカを保有していても、少額でも利用があればカード会社から見ても印象は悪くはなりにくいはずです。
ただ、私個人としては、クレカは作成の時点であくまでも慎重に行うことをお勧めします。

その他豆知識

この章はクレカに関する様々な豆知識を掲載しています。

1.国際ブランドって何?

クレカをよく知らない人は、国際ブランドであるVISAやJCBをクレカ及びサービス提供者である会社(発行会社)と勘違いしてしまうのですが、これは色々とややこしい部分でもあるので、簡単に説明します。
一言で言うと、国際ブランドは、カードを使えるネットワークを提供する会社、発行会社はカードを発行し、サービスを提供する会社です。両社の関係をパソコンで例えるとその概念が理解しやすいかと思います。国際ブランドは、パソコンのOSを開発している会社でどのようなソフトウェア(店舗)が使えるかを決めていて、クレカの発行会社は、パソコンの本体を開発・販売しているメーカーで、価格(年会費)や性能(サービス)を決めています。国際ブランドは、各カードに決済できる権利を付与しているというイメージを持っておけばよいと思います。


続く...

終わりたいところですが、これはまだ前編です。後編では、私が選んだクレカを紹介しますので良ければご覧ください。また、必要に応じてこの記事にも豆知識などを追加していく予定です。

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