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2025-08-04 AIソムリエレポート: データ分析AIエージェント TARS 開発
こんにちは。FLINTERSの河内です。
弊社では毎週AIサービスを味見するAIソムリエ会をやっています。
今回はミロゴス株式会社で開発中の TARS というサービスについて、また TARS 開発での Claude Code の活用について、ミロゴスの瀬戸山さんに発表していただきました。
TARS の開発については私もかかわらせていただいており、今後機能を拡張しながら使いやすいものに仕立てて行きたいと思っています。
以下は AI による会のまとめ(発言の要約)です。
データ分析AIエージェント「TARS」
発表の前半では、データ分析AIエージェント「TARS」が紹介されました。TARSは、Slackなどのチャットアプリ上でチャットボットに依頼することで、テキストからSQLを生成し、データベースからデータを取得、さらに取得したデータを分析してレポートとしてまとめる機能を提供します。
- 自動検証と改善プロセス: 最近追加されたフローとして、AIがユーザーの依頼を自動で検証し、要件を満たしていない場合は最初からやり直す改善プロセスが組み込まれている点が強調されました。
- SQL生成精度の向上: SQL生成の精度向上については、テーブルのスキーマ情報や過去の成功・失敗事例をプロンプトに組み込むことで、継続的に改善が行われているとのことです。
Claude Codeの活用事例と所感
発表の後半では、Claude Codeの活用事例が紹介されました。
リポジトリ全体のコード把握: Claude Codeは、リポジトリ全体のコードを正確に把握してコード生成ができる点が優れていると述べられました。
- AIエージェントとしての自律性: AIエージェントとしてタスク分解からテスト、修正まで自動で行う自律性の高さがメリットとして挙げられました。
- コマンドライン操作: コマンドラインを通じてローカル環境のDocker起動やファイル操作ができる点も、開発効率向上に役立っていると紹介されました。
質疑応答:AIとの効果的な開発手法
質疑応答では、AIとの効果的な開発手法について議論されました。
- 自律性の比較: Claude Codeの自律性の高さが評価される一方で、Gemini CLIは「諦めが早い」という点で改善の余地があるとの意見が出ました。
- ドキュメント化からコードへの落とし込み: AIとの効果的な開発手法として、まずAIと相談してアーキテクチャや設計をマークダウン形式でドキュメント化し、そのドキュメントに基づいてAIに実装させるというアプローチが紹介されました。この手法のメリットとして、設計と実装の乖離が起きにくい点が挙げられました。これは、AWSの Kiro 紹介で述べられた「仕様や設計をファイルに書いてそれを見ながらAIにやらせるスタイル」に近く、今後主流になる可能性が示唆されました。AIに任せる前に人間が設計や実装方針を理解し、コードのレビュー観点を持った上で依頼することが重要であるとの所感も共有されました。
セルフリフレクションの実装
セルフリフレクションの実装についても説明がありました。
- シンプルな仕組み: AIエージェントが最終的な結果とユーザーの元の依頼をプロンプトに入れ、要件を満たしているか判断し、満たしていない場合はフィードバックを元にタスク分解からやり直すシンプルな仕組みであることが示されました。
- 今後の改善点: 今後の改善点として、SQL生成やグラフ生成など、タスクごとのリフレクションの最適化が挙げられました。
まとめ
今回の発表では、AIエージェント開発の最前線と、AIとの協調による新たな開発ワークフローの可能性が示されました。特に、ドキュメントを介したAIとの協業は、今後の開発スタイルに大きな変革をもたらすことが期待されます。
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