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GlobalGameJam2023 in 東京工科大学に参加してきました

2023/02/07に公開

雑記です。GGJ翌日でへろへろなのですげー雑に描きます。
前回
https://zenn.dev/enpel/articles/bd504525ff0457

GlobalGameJam2023とは

毎年この時期にやってる48時間でゲームを作ろうというイベントです。
もう10年以上行われてます。
僕のGGJ参加歴についてはこちらからどうぞ
https://globalgamejam.org/users/takuya-sagara

振り返り

一言で言うなら今回のGGJはちょっとした困りはあったものの順風満帆と言って良い開発だったのではないかと思います。
あと1週間追加で開発したらゲームサイクル・コンテンツ・収益化みたいなのを含めてスマホでリリースできそうなくらいには良い感じでした。

チームについて

合計6名のチームで内訳が

  • 社会人1人
  • 学生5人

全体的に主体的だったり振り返りの中で一つのことに時間かけすぎたという話があったけど、進行を見ていた自分からすると問題ない範囲だった(逆にその人が時間かけても大丈夫なくらいの余裕がチームにあった)
1人事情で途中3分の1くらい離脱してたけどそういう途中から来た人も積極的に取り組んでくれていた。
全員が目標に向かって取り組むことのベクトルが合っていた。

作ったゲームについて

https://github.com/enpel/GlobalGameJam2023TUT/releases/tag/release
チーム結成からリリースまでを48時間で行ったゲームはこちらからダウンロードできます。
また、一部OSSのプラグインを利用していますがそれ以外についてはCC4.0ライセンスにて提供しています。

開発について

最初から最後までノンストップでスピードを落とすこと無く、突き進めたなと思います。
マイルストーンを決めて、そのマイルストーンに達成したいタスクを作って取り組むのは業務では普通ですが、48時間の中でそれがどれくらい実現できるの?っていうと悩ましいと思います。
今回はメンバーの取り組みのおかげも相まって、マイルストーンの度に消化目標としたタスクは枯渇しており、かなり余裕を持って開発を進めることが出来ました。

どう進めたのか?


今回もMiro使いました。

Miroの活用

スケジュールの管理・タスク管理・仕様相談・連絡事項等Miroが使える場面は基本Miroで行いました。

事前準備

  • 自己紹介ボードの作成
  • スケジュール作成
  • 進行方法についての確認
  • 便利リンクの追記
  • チームに共有したいことのまとめ

自己紹介ボード

自分のこととかやりたいこととか書いてもらった

スケジュールの作成

全体がどういうスケジュールで進行するのか?
この時点ではこうなっていたい。
逆にこの目標が達成出来なかった場合どうなるのか?等書いた。
あと不在時間とかも入れた

進行方法についての確認

タスクを建ててやっていくよ!って話をした

便利リンクの追記

あんまり活用しなかったけどGGJの度に使うようなものをメモした。

チームに共有したいことのまとめ

GGJにおける有益な考え方とかそういうのを書いておいた。
でもチームに積極的にシェアしたわけではなく、あくまでも読み物として

開発中の運用

タスク作成→タスク割り振り→進捗確認→タスク調整みたいな感じだった。
良いこととして基本的にタスクは枯渇気味だった。

自分にとって今回のGGJはどうだったのか?

10年前、まだUnityがやっと4になってProとそうじゃないユーザーで利用できる機能が違った(よな?)ような時代で、C言語やC++で作るとかだけじゃなくて技術セットの統一も難しいしGitなんかゲーム業界ではまだ全然使われて無いし、チーム開発のノウハウだって当時スクエニの橋本さんの講演内容に衝撃を受けていたような時代(今でもとても良い資料です)
http://www.jp.square-enix.com/tech/openconference/library/2011/dldata/PM/PM.pdf

ようは完成したり形にすることがすごくすごく難しかった時代でした。
アイディアがあってもそれを形にすることがとにかく難しいような時代でした。

今回改めて感じたのは形になることは特別なことではないのかもしれないということでした。
まず、ゲームを48時間で作るということは挑戦であるということはきっと変わらないです。
しかし、制限が無いのであればゲームを形にすることは特別なものではない。どんな人達であっても実現できるものなんだろうなと思います。

GGJ23TUT会場では7チーム中7チームがゲームとして形になり、どのチームのゲームも遊ぶことができる会場となりました。
これは10年前では考えられません(10年前はそもそもチーム数が尋常ではありませんでしたが…)

きっとこれはゲームを形にすることは挑戦ではあるけれど、特別な挑戦ではない。
なんていうか形にすることを目指せば達成できるようなものになったのかなと感じます。

当然今回辛い経験をされた方も居るとは思いますが、ゲームジャム10年経験の中で形にすることは特別ではないという感覚は確信に変わりました。

個人の挑戦

サウンドをすべて自作してみた

さて、話変わって私はiPhoneを買った時からガレージバンドとかで遊んでいたけど作曲はしない人でした。
勉強しないで落書きだけしてる人みたいな・・・
今回はKORG GADGET2という素晴らしいアプリを使って、作中の音楽と音をすべて自作しました。
最初すごく不安でもあり、音楽素材を探そうかとも思いました(私は多くの効果音を持っているので)
でも、チームメンバーが目標に向かってタスクを処理してくれる中で、私がプログラミング的な手助けをする必要はなさそうだと思えたので今回挑戦することができました。

完成した今作「RootsRootReach」におけるゲーム体験において、一貫した音の体験を提供できたんじゃないか?と思います。
サウンドについては進行度に応じてどんどん賑やかになる!といったこととかはやってみたかったですが作曲スキルが足りませんでしたね。次回頑張りたいと思います。

品質向上に集中できた

すべてのマイルストーンに置いてゲームをビルドすることができました。
自分がメインでやる時はそんな余裕は無いので逆に自分がメインのときに先にやってほしいなーって思うことをやってました。
PC版を都度ビルドしたりその度にEditorだと動くけど・・・みたいなの見つけたり
モバイル版が最後動かなかったのは心残りですがPreReleaseタグの方では一応動いてます。
Release版では怒涛のアップデートにより動かなくなってしまいましたがまあ・・・良いでしょう。

思ったこと

対等なメンバーでいることの難しさ

良くも悪くも自然と立場に差が出来ていたと感じます。
私はもっと議論がしたかったけど社会人と学生というところや年齢とか経験とかいろんなものの距離を感じました。

一方で立場の近いメンバー同士の議論はとても活発で意図的に放置したことが上手く行っていた場面もありました。
これを見つけたのは企画会議中に仕事の相談があり、一度抜けてその後戻ってきた時にとても活発だったというのを見つけたことです。

これは開発の最後までそうだったのでそうだったと思うので対等な関係性は作れなかったなと感じます。そもそも経験も年齢も違うし、私も私で過去の経験則の話とかたくさんしてしまってどこか教える側みたいな傲慢さが出ていたと思います。

メンバーに打ち明けることが今あるとすれば議論の活発さを担保するために仕事の相談が来たという嘘をついたことでしょうか(嘘ではないですがチャットのみで完結できたので離脱する必要はなかった)

失敗の機会を奪っているかもしれない

ゲームジャムは順風満帆だと得られない経験があります。
私は10年を経て今当たり前に形にできるようになったゲームジャム参加者の1人であると自負していますが、そこに至るには様々なトライアンドエラーがあります。

ゲームジャム参加者の多くは2回目の参加をしないと思います。それは金土日という長期間のイベントであることもありますし、知らない人達とこの長い時間を過ごすのは高負荷ですし、チームによってはとてもつらい経験をすることになるなどとにかく参加の敷居が高い体と思います。
私はこんなにエクストリームで面白いゲームは無いと考えていますが多くはそうじゃないと思います。

ゲームジャム的な成功体験は出来たもののきっと経験を積む機会を奪っているだろうなとも思いました。まあそれは私自身のエゴでしかないですし、ゲームが形にならない経験を私はしたくないのでこれからも形にし続けますが…

といっても今回のメンバーで私が居ない場合であっても何らかの形にはなっていたと感じます。
メンバーにとって今回が良い経験になることを祈るのみです。

次回に向けて

そろそろ三日間稼働するのも大変になってきたなと今年は感じました。
同会場にいらっしゃった業界の先輩であり、ゲームジャムの先輩でもある方々もおりますが、昔のように無茶ができなくなってきました。まだ32とかなんで怒られそうですが・・・

毎年ゲームジャムというイベントに参加するのは締め切りの直前まで悩みます。
今回怖い人とチームになったらどうしよう?とか言葉が通じなかったらどうしよう?とか
しかし、ゲームジャムはある意味自分にとっての一年の始まりというか一般的な人がやる初詣とかそういうものになりつつあるので結局来年も参加してると思います。

参加して、去年との差を考えて、今年のことを考えて、次に向けて抱負を立てる。
そんな1年を10年近く繰り返しています。

ゲームジャムで形にするハックを自然としてしまうようになってしまったので次は違う会場に参加してみたいなと思います。特にオフラインの会場に参加したいです。
きっと僕は今回会ったメンバーを来年には忘れてしまうかもしれません。オンラインゲームジャムで開発したほとんどの人をもう覚えていません。
逆にオフラインで一緒に開発した人たちはとても覚えています。名前はちょっと思い出せない人も増えましたが・・・

何より、他のチームの人と話すのがとてもオンラインは難しいです。いやオンラインだと自分のペースでできるから楽なんですけど。
やっぱオフラインでやりたいなぁ・・・と思います。

この一期一会のイベントを来年もまたやれたらいいなと思います。

あっ最後にゲームジャムチュウに審査に出せたゲーム達を貼って終わろうと思います。
今回も審査提出できました。昔は会期終了と同時にストアにあります!って出来たんですよね。今は審査が長すぎます。

技術書展のお知らせ

ここまで読んで頂いてありがとうございます。最後にお知らせです。

https://twitter.com/techbookfest/status/1611267884969492481?s=20&t=FOjNzpWiFcjzW2vEjtYH6w
2023年5月21日に開催予定の技術書展にサークル申し込みする予定です。
今回もゲームジャムの話にしようかな~とか色々思っていますが、まだ内容考えています。

https://www.youtube.com/watch?v=6e2B3ng8TdM
前作「はじめましてとゲーム開発ジャムセッション」は受賞こそしなかったものの第5回刺され!技術書アワードのファイナリストに選ばれる等嬉しいこともあったのでこの方向で改めてちょっと考えてみたいと思います。
また今回の話を本にする感じで・・・でも内容あんまり変わらないんですよね。難しい。

イベントに顔だしてくれる知人たちはいつもありがとうございます。
前作については内容をこちらにサンプル出してますので是非読んでいただけると嬉しいです。
https://zenn.dev/enpel/articles/e6d62f310f688d

長文となり読みにくい部分も会ったかと思いますが雑記的な感じなので以上で終わろうと思います。それでは

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