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Claude×SQLite MCP Serverセットアップガイド

2025/03/25に公開

本記事の概要

本記事では、Claude for DesktopでローカルのSQLiteデータベースにアクセスするためのSQLite MCP Serverのセットアップ方法を解説します。これにより、Claudeがローカルのデータベースに直接アクセスし、データの検索や可視化を行えるようになります。

前提とする環境

  • OS: Windows 11
    • バージョン: 23H2
    • 64ビットオペレーティングシステム、x64ベースプロセッサ

SQLite MCP ServerをClaude for Desktopで利用するにあたり、以下の環境が必要になります。

  • Claude for Desktop
  • uv
  • SQLite

Claude for Desktopは公式サイトからダウンロードします。

https://claude.ai/download

uvをインストールするには、コマンドプロンプトを起動し、次のコマンドを実行します。なお、インストール方法は他にも提供されており、公式ガイドで詳しく解説されています。

pip install uv

SQLiteのインストール方法は次の記事を参考にしてください。

https://zenn.dev/enlog/articles/cc37c08f4b6d3f

データベースの作成

テスト用として簡単なテーブルを作成します。
コマンドプロンプト上の操作で完結させたい場合は、以下のコマンドを順番に実行します。

sqlite3 test.db "CREATE TABLE products (id INTEGER PRIMARY KEY, name TEXT, price REAL, category TEXT);"
sqlite3 test.db "INSERT INTO products (name, price, category) VALUES ('ノートPC', 80000, 'パソコン');"
sqlite3 test.db "INSERT INTO products (name, price, category) VALUES ('マウス', 3000, '周辺機器');"
sqlite3 test.db "INSERT INTO products (name, price, category) VALUES ('キーボード', 5000, '周辺機器');"

最後に正しくテーブル作成できているか確認します。

sqlite3 test.db "SELECT * FROM products;"
SQLエディタを使用する場合のサンプルはこちら
CREATE TABLE sales_data(
    id INTEGER PRIMARY KEY
    , date TEXT
    , product_name TEXT
    , category TEXT
    , region TEXT
    , sales_amount REAL
    , units_sold INTEGER
    , profit_margin REAL
);

INSERT
INTO sales_data(
    date
    , product_name
    , category
    , region
    , sales_amount
    , units_sold
    , profit_margin
)
VALUES (
    '2025-01-01'
    , 'Laptop Pro'
    , 'Electronics'
    , 'North'
    , 1200.00
    , 5
    , 0.25
)
, (
    '2025-01-01'
    , 'SmartPhone X'
    , 'Electronics'
    , 'South'
    , 800.00
    , 10
    , 0.30
)
, (
    '2025-01-02'
    , 'Laptop Pro'
    , 'Electronics'
    , 'East'
    , 1200.00
    , 3
    , 0.25
)
, (
    '2025-01-02'
    , 'Office Chair'
    , 'Furniture'
    , 'West'
    , 150.00
    , 8
    , 0.40
)
, (
    '2025-01-03'
    , 'Desk Lamp'
    , 'Furniture'
    , 'North'
    , 45.00
    , 15
    , 0.50
)
, (
    '2025-01-03'
    , 'SmartPhone X'
    , 'Electronics'
    , 'East'
    , 800.00
    , 7
    , 0.30
)
, (
    '2025-01-04'
    , 'Laptop Pro'
    , 'Electronics'
    , 'South'
    , 1200.00
    , 4
    , 0.25
)
, (
    '2025-01-04'
    , 'Office Chair'
    , 'Furniture'
    , 'North'
    , 150.00
    , 6
    , 0.40
)
, (
    '2025-01-05'
    , 'Desk Lamp'
    , 'Furniture'
    , 'West'
    , 45.00
    , 12
    , 0.50
)
, (
    '2025-01-05'
    , 'SmartPhone X'
    , 'Electronics'
    , 'North'
    , 800.00
    , 9
    , 0.30
)
, (
    '2025-01-06'
    , 'Laptop Pro'
    , 'Electronics'
    , 'East'
    , 1200.00
    , 6
    , 0.25
)
, (
    '2025-01-06'
    , 'Office Chair'
    , 'Furniture'
    , 'South'
    , 150.00
    , 7
    , 0.40
)
, (
    '2025-01-07'
    , 'Desk Lamp'
    , 'Furniture'
    , 'East'
    , 45.00
    , 18
    , 0.50
)
, (
    '2025-01-07'
    , 'SmartPhone X'
    , 'Electronics'
    , 'West'
    , 800.00
    , 11
    , 0.30
);

なお、作成したtest.dbはディレクトリの移動などをしていなければ以下の場所に配置されているはずです。

C:\Users\username\

SQLite MCP Serverの設定の際にデータベースファイルがどこに配置されているかは重要なポイントになるので事前に確認しておく必要があります。
今回は上記の場所に配置されている前提で以降の説明を続けます。

設定ファイルの作成

Filesystem MCP Serverのインストールが完了したら、設定ファイルを作成します。

  • まず、Claude for Desktopを起動して画面左上のハンバーガーボタンを押下し、File > Settingsへと進みます。
  • 続けて、Developerを選択して、画面内にあるEdit Configボタンを押下します。
  • この操作により、設定ファイルであるclaude_desktop_config.jsonが作成されます。
  • claude_desktop_config.jsonは次の場所に作成されます。
C:\Users\username\AppData\Roaming\Claude

設定ファイルの編集

次は設定ファイルを編集します。
今回の例ではClaudeをローカルPCのデスクトップにアクセスできるようにclaude_desktop_config.jsonを次のように書き加えます。

claude_desktop_config.json
{
  "mcpServers": {
    "sqlite": {
      "command": "uvx",
      "args": ["mcp-server-sqlite", "--db-path", "C:\\Users\\username\\test.db"]
    }
  }
}

設定ファイルの書き換えが完了したら、Claude for Desktopを再起動します。
この再起動では、タスクバーの^を押下して開くことができるシステムトレイからClaude for Desktopを終了させる必要があります。

動作確認

Claude for Desktopに以下のようなプロンプトを入力し、動作を確認します。
問題なければ正確な回答が得られるはずです。

SQLiteデータベースにアクセスして、テーブル形式でデータを出力してください。
件数が多い場合は5件のみの表示としてください。

数値データが存在している場合はアーティファクト上でグラフ描画してもらうと面白いので、是非試してみてください。

まとめ

本記事では、Claude for DesktopとSQLiteデータベースを連携させるSQLite MCP Serverのセットアップ方法を解説しました。

セットアップの主なステップは以下の通りです。

  • 必要なソフトウェア(Claude for Desktop、uv、SQLite)のインストール
  • テスト用データベースとサンプルデータの作成
  • Claude for Desktopの設定ファイル(claude_desktop_config.json)の編集
  • 動作確認

この連携設定により、Claudeがローカル環境のSQLiteデータベースに直接アクセスし、データの検索や可視化を実行することができるようになります。

参考記事

https://www.anthropic.com/news/model-context-protocol
https://github.com/modelcontextprotocol/servers?tab=readme-ov-file#️-official-integrations
https://modelcontextprotocol.io/quickstart/server#complex-operations
https://github.com/modelcontextprotocol/servers/tree/main/src/sqlite

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