Ebitengine ぷちConf #3 イベントレポート - より広く、より深く!
さる8月30日金曜日、Ebitengineをテーマとした「ゆるい勉強会・交流会」ぷちConfの第三回が開催されました!今回もオンラインとオフラインのハイブリッド形式で開催し、多くの方にご参加いただき盛況のうちに終了しました!この記事では、そんなEbitengine ぷちConf #3の模様をお伝えいたします。楽しい雰囲気が伝われば幸いです。
概要
connpassにて告知された今回のぷちConf #3は、渋谷DeNAオフィスで開催され、YouTube Liveでの配信も行われました。6名のLT参加者とEbitengine作者の星さん、それに特別ゲストIchiban Kunioさんをお迎えして、合計8本の発表と、質問に答えるコーナーを行いました。
配信アーカイブはこちらからご覧ください!
また、参加いただいたRyuji IwataさんによるTogetterまとめもあります。ありがとうございます!
発表内容
Ebitengineへようこそ! by eihigh
主催の私から、Ebitengineの概要と、Ebitengineの布教活動にのめり込む理由、それと著書の宣伝に少々お時間いただきました。
毎回ですが楽しいゲームプログラミングの世界をEbitengineを通して学んでもらうこと、しかし同時に学ぶだけでなく本格的なゲーム開発で使えることをお伝えしました。
「もっとEbitengineの神ゲーが量産されてほしい!」などまだまだ夢物語でしか無い目標もたくさんありますが、しかし着実にそんな世界に近づいているような気がした、そんなぷちConfでした。
「猫の願いが叶うなら」を支える技術 by hajimehoshi
Odencat5周年記念ゲームであり、ブラウザゲームとして公開された「猫の願いが叶うなら」の技術的な裏話を披露していただきました。
ブラウザゲームとしての出力・公開は、Ebitengineユーザーの中でも特によく使われる形態で、実際非常に簡単にビルドと公開ができます。また細かいところで、ローディングの表示方法や、共有ボタンの作り方、特殊な埋め込みブラウザへの対応など、知っておきたい知識が満載でした。
Odencatとしても、ブラウザゲームとしての公開は初めての試みながら意外とよかったとのことで、Ebitengineの可能性を感じることができました。
私のEbitengineの第一歩 by Ryuji Iwata
急遽オンラインからご参加いただいたRyuji Iwataさんによる、Ebitengine、星さんとの出会い、そしてマイコンBASIC由来のスカッシュゲームの移植のお話でした。
さらに、Ebitengineをテーマとして、本ぷちConfより先に「香川Go言語 わいわい会」も主催されております。Go言語の様々な界隈とつながりが広がる実感がありました。
はじめてのEbitengine:テキストだけで動かしてみる by raku2
以下のような最高のビジュアルを持つ、テキストだけで動くゲーム "jailbreak" を作った raku2 さんによる、Ebitengineへの移植についての発表です。
Ebitengineのテキストは text/v2
でより簡単に使えるようになったのでぜひ試してみてください。それにしても移植元のゲームの時点ですでに面白そうなのがすごいところ。
イケてるボタンを考える by らぴす
らぴすさんによるUIの基本「ボタン」の実装についての発表です。状態遷移図を作って、ボタンを押したときの手応え感を演出する拡大縮小や、範囲から出たときの処理など、一見簡単そうに見えて非常に奥深いのがボタンです。手触り良いゲームを作るにはこのあたりうまくできるとゲームの面白さにもつながりますね。
Ebitengineの1vs1ゲーム: WebRTCの活用 by ponyo877
前回もオンライン通信をテーマに発表いただいたponyo877さんによる、今回はWebRTCを使った1vs1ゲームの実装についての発表です。WebRTCは非常に複雑な技術ですが、ブラウザといくつかのOSSを使えば簡単に使えるようになります。
結果的に、マッチングのためだけのサーバーを立てて、その後はプレイヤー同士でP2P通信を行う方法が実装されました。ゲーム中はサーバーを経由しないので、サーバーの作りも非常にシンプルで済みますね。
たびたび言われる通りGoはサーバーを書きやすい言語なのですが、中々ゲームと組み合わせる事例は少なかったです。そんな中でかなり良さそうな構成が提案されたので、非常に可能性を感じます。みなさんもぜひ試してみてください!
Ebitengine製ゲームをチーム開発するために by kyp
毎回ぷちConfで発表いただいている、SAEKO: Giantess Dating Simの開発者kypさんによる、Ebitengine製ゲームをチーム開発するためのノウハウについての発表です。スライドがかわいい。
そもそもEbitengine製ゲームを非エンジニア含めたチームで開発する事例が少ない中で、非常に貴重な知見だと思います。そんなチームでゲーム開発するにはGUIツールが欠かせません。
GUIツールも作れるのがEbitengineのいいところで、このスライドでは実際にアニメーションビューワー、立ち絵ビューワー、さらにシナリオをフローチャート化して可視化するツールが紹介されています。でもゼロから作るってなかなかすごい話ですね。
今後Ebitengineで規模の大きいゲームを作るチームが増えてきて、この手のツールの知見が増えていくのが今から楽しみです!
簡単な目覚ましゲームをEbitengineで作ってみた by kazdevl
簡単な、といいつつサーバーサイド含めてがっつり構築された目覚ましアプリを作ってみた記事です。アプリの要件からきっちり整理しつつ作られていたのが印象的でした。普段はGoのサーバーサイドのエンジニアをされているとのことですが、フリー素材も活用しつつ、ゲーム開発未経験でも簡単に入門できるのがいいところですね。
目を覚ます、という目的のために、光と音でいい感じの演出が実装されていました。演出大事ですね。
余談ですが、アプリを作り込みすぎて完成がぷちConf当日になり、目覚ましとしてはまだ一度も作ったことがないとのことで一笑い巻き起こしたりしてました。
Ebitengineで手作りするスマホゲーム by Ichiban Kunio
最後は、Ebitengine製モバイルアプリを世界で最も多くリリースしているIchiban Kunioさんによる発表です。「手作り」というタイトルにも込められている通り、自分だけのアプリを、自分だけのライブラリを育てながら作る楽しさが伝わってくる発表でした。
なんと2018年からEbitengineを使い始めているとのことで、かなりの古参なうえに、当時高校生という大変驚きの経歴をお持ちのIchiban Kunioさん。楽しく手作りしているという姿勢がとても素敵でした。いつか大バズリして世にEbitengine製アプリが広まると嬉しいですね。
配信アーカイブ
YouTube Liveでの配信アーカイブはこちらからご覧いただけます!
Togetterまとめ
Ryuji IwataさんによるTogetterまとめが公開されています。ぜひご覧ください!
写真ギャラリー
現像完了後、掲載します!
さいごに
3回目の開催にして最も広く・深い発表が集まり、なおかつ最も楽しい会となりました🥳
3回の積み重ねにより、少しずつEbitengineファンが増えてきた実感を私自身感じています。今後も様々な形でコミュニティ活動を続けて、Ebitengineをより多くの方に知ってもらえるように頑張っていきます!
スペシャルサンクス
- 毎回運営として支えていただいている、Ebitengine開発者の星さんとPeacockさん
- キュートなステッカーの原作者である Colmar Ponsuke さん
- 毎回特別協賛いただいている一般社団法人 Gophers Japan の皆さん
- 会場スタッフとして万全の態勢を支えていただいた DeNA の社員の皆さん
- オンライン配信を視聴いただいた皆さんと、現地でご参加いただいた皆さん!
本当にありがとうございました...!! 今後とも何卒よろしくお願いいたします!
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