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ゼロから?社会人修士になるまでの話

2022/08/29に公開

はじめに

こんにちは!社会人5年目のサポートエンジニア、えりぼーんです!
お茶の水女子大学大学院人間文化創生科学研究科理学専攻情報科学コースに10月入学予定です。
現在コロナ療養のため隔離中の身で、とっても暇なので、今回は社会人から博士前期課程に進学することを決め、実際に院試に合格するまでの話を書いていきたいと思います!

博士前期課程に進学を決めたきっかけ

学部4年生の時は修士への進学を経ずに就職している訳ですから、社会人5年目の今になってなぜ進学を決めたのか、最初に書いておこうと思います。

まず学部4年生の時は、周りに進学組が少数派だったために「みんな就活してるし、私も就活しよう〜」といった軽いノリで就活をしています。
そのため「XXがあるからこの会社で働きたい」や「私のXXという強みがこの仕事に活かせるはず」などといった強い思いは何もなく、「なんかみんな人が良さそうだから」と最初に内定をもらった1社に就職を決め、結果的に就活には盛大に失敗することになります。入社後、一度は社内ニートへと成り下がり、それが嫌だったので転職をしました。詳細は以下のリンクから。
https://zenn.dev/e_reborn/articles/cf84a91dadb0be

色々あって大学院進学についてぼんやり考え始めたのは、社会人4年目あたりです。
ちょうど夫が博士後期課程に進学して、大学院での話を聞いたり研究室の人と飲んだりする中で、学生っていいなー私も学び直したいなーと思うようになります。
決してラーメン学割効いていいな!映画館も学生料金じゃん!とは思っていません。

その頃ちょうど、社会人を何年かする中で、面白い仕事を任せてもらえるかは学歴次第(学位という意味で)なのかな、、とぼんやり考えていた時期で、興味がある分野・領域で仕事するには、学部卒の薄っぺらい経験と知識では身を結ばないだろうし、その分野の資格も多いわけではないし、何よりe-learningとかで半端にかじるよりも体系的にちゃんと学びたいし、、と考えていました。
そこで博士前期課程の進学を決めました。(私の心の中の某ーニャ「なんかかっこいいから」)

進学したいと考えてから、実際に研究室を調べて見学したり、試験勉強したりの行動するまでには半年ぐらいかかっているのですが、これは単純に結婚式準備で予算浮かせるためにOP、プロフィールムービー、EDと動画3本作ったりして大変だったからです。。(その後夫の転職で急いで借り上げ社宅を出なくてはならなくなったので、またそれでバタバタします。。)

そんなこんなで、進学に向けて本格的に動き出したのは、今年の年明け後ぐらいだったと思います。

私の基本スペック

もし万が一にもこの合格体験記?を参考にされる方がいらっしゃる場合、スペック・状況が私と離れていてはあまり参考にならないかと思いますので、一応書いておきます。

  • 津田塾大学学芸学部情報科学科を卒業 (注:一応理系だが、数学はそんなに得意ではない。第一志望の大学入試の数学の結果はほぼ0点。)
  • 資格は応用情報技術者を持っている。(鳥頭なので内容はほぼ忘却済み)
  • IT企業2社で社会人経験4年
  • 基本在宅勤務、ほぼ定時に上がれる

上記のような感じですので、理系出身でない、リモート勤務ではないという方が読んでもあまり参考にはならないかも、、と思っています。すみません。

進学に向けた準備・大まかな流れ

私は本当にアカデミックなことは何にも分からなかったので、ゼロからのスタート、もはや赤ちゃんでした。適宜夫にフォローしてもらいつつ、準備を進めていきました。正直夫のサポートがなかったら、院試受かってないです。。ここは普通の人と違うポイントかもしれません。

ザッと流れは以下のような感じですが、この流れはストレートで進学するのと同じ流れです。(私はアクション取るのが遅いのか普通なのか自分では分かりません。。)

3月下旬

受験勉強スタート!
どの大学を受けるにしても、線形代数や微積は必須だったのでそこから手をつけ始めました。

それにしても学部時代に線形代数も微積も履修してたはずなんですけど、その時に対角化とかマクローリン展開とか教わった覚えがないんですよね(重症)
私が単に不真面目で覚えていないのか本当に教わってなかったのか、社会人でブランクが何年もある私には判断がつきません。
どちらにせよ、ゼロから数学を独学したということには変わりないでしょう。

4月中旬

興味のある分野・領域の研究をしている研究室を探して、教授へメールでコンタクトを取りました。(サラッと書いていますが、この段階でめちゃくちゃ時間を使いました。)

行きたい研究室/大学の候補はいくつかありましたが、自分が研究したい内容ができるか、研究のフォローが手厚いかどうか、院試の試験範囲・難易度、通いやすさ等を総合的に判断して、最終的にお茶の水女子大学の研究室に決めました。

4月下旬

研究室を訪問して、研究室でおこなっている研究の詳細を伺ったり、実際に研究する環境を見せていただりしました。

5月

TOEICの勉強・受験。院試ではTOEICのスコアを提出する必要があります。
一応期間内に受けたスコアはあるにはあったのですが、ゴミみたいな低スコア(560)だったので5月末に受け直しました。(英語がすごーーく苦手なので1ヶ月と期間を決めてじゃないと勉強する気が起きず、GW明けから試験日までしか勉強してません。。)この期間で割と勉強したつもりなのに、上記のスコアから15点しか伸びませんでした…私は無力だ…

6月上旬

5月は英語しか勉強していなかったので、4月まで勉強していた内容を半分ぐらい忘却してて焦りました。。
今まで数学と情報のどちらも回答する必要があると思い込んでいましたが、ここら辺で社会人特別入試は数学・情報のどちらか選択だということに気が付き、数学を選択することを決めます。(比較的傾向が分かりやすかったのと、そもそも情報まで勉強の手が回っていなかったから)

6月下旬〜7月上旬

出願の準備。早めに終わらせて受験勉強に集中したかったので、志望理由書と研究計画書を書き始めました。書き方が全く分からず、夫に泣きつく始末。。
ネット検索して大まかな書き方の流れを把握して、志望理由書は仕上げました。
研究計画書は、ログ分析の業務に結びつけて書いた方が書くのが楽だったのと、口述試験で話すときにテンパりにくいかなと思って、一旦据え置きでテーマを決めて書きました。
不慣れなので、論文のアブストを何件か読んで先行研究について言及するのも大変でした。

研究計画書の方は仕上げた後に先生に確認してもらいました。

7月下旬

出願期間。早めに出す書類等はまとめておいたので、後は郵便局で出すだけでした。
また、試験まで1ヶ月ということで、一旦Pixiv以外のSNSをアンインストールしました。これはいらない情報をシャットアウトする意味ではある程度の効果を発揮しましたが、SNSを見ない時間をその分勉強に充てたかと言われるとそうではなく、結局ポケマスというソシャゲにどっぷり浸かってしまいました。。(現実逃避)

この辺りで、線形代数と微積の教科書の勉強が終わったので、過去3年分の院試問題を解き始めました。

8月の二週目〜試験日前日(8/17)まで

試験勉強のため、2週間の有給を取りました。
勉強の方は過去問演習の後、類似問題を問題集やネットで探して解きました。ひたすらその繰り返し。
後は、問題演習の中で学んだ定義・定理等をノートにまとめておき、試験前に見返せるようにしておきました。

勉強の他のことで、いくら受験勉強が大事とはいっても太ってしまってはいけない!と、これだけは言っておきます。
実は受験勉強で結婚式の体重から7kg増量してしまったために口述試験用のスーツが入らずに、試験4日前に近くのGUにスーツっぽいものを購入しに走ることになりました。

試験4日前に、と言っていますが、この辺りから院試当日の持ち物について整理し始めました。
また、試験の前日は大手町に宿を取り、当日大学に行くまでの時間を短縮しました。

準備万端ですね!

試験当日(8/18)

緊張で朝食もあまり喉を通らず。私は自分で思っているよりメンタルが弱いんだなということに、初めて気が付きました。

そして外の天気は土砂降りの雨。。前泊していて本当によかった。(私の自宅から最寄りの駅までは徒歩25分もかかります。前泊しておらず雨だったらこの距離を歩く羽目になります。。)

そして昼食用のウィダーインゼリーを買って大学へ。
試験の約45分前ぐらいに試験の行われる教室に着きました。

試験が始まる前に、定理・定義等を最終チェック。
試験の5分前に問題が配られて、試験本番を迎えました。

数学の問題は全部で4問あり、その中で1問だけ全く分からなくて内心焦っていましたが、他の3問に関しては大方回答できたのかな、という手応えでした。
もっと詳しくいうと、2問完答、1問部分点狙い(7,8割ぐらい?)、1問空白って感じですかね。
なので6割は行ったかな、、?とは思ってました。

12時に筆記試験が終わり、その後、お昼をとって口述試験。
予想通り、昼も緊張でウィダーしか喉を通らず、15時過ぎに名前を呼ばれるまでソワソワしながら過ごしていました。
そして口述試験室に入ると、覚悟はしていましたが大勢の先生方がいらっしゃいました。
私はオフィシャルな場で大勢の前で話すのは不慣れの身ということもあり、ここで緊張はMaxに。

結果から言うと、口述試験の手応えはボロボロ。前半の専門分野について問われるところで、何回「分かりません。」って答えたか。。
多分応用情報受かりたてぐらいだったら、まだ答えられたなあ。。(過去問全部アイウエ丸暗記していたやつが何を言うって感じですが。)

後半の学部の頃の研究内容と今後やりたい研究、テストの手応えについての質問はそこそこ答えられたのかな、というぐらい。とはいえ緊張で口が回らずに、めっちゃつっかえつっかえ話していました。

正直今まで自分は面接とか得意な方だと思い込んでいて、口述試験の対策を全くしていかなかったのですが、全然得意じゃなかった。どちらかというと発表の前にたくさん練習しておかないとダメなタイプの人間だわ、と後から振り返って思いました。

こんな調子で口述試験が終わり、放心状態で茗荷谷の駅までトボトボ歩きました。
全体的な正直な手応えとして、「受かったか落ちたか分からないモヤモヤする結果。どっちにしてもギリギリだな。」という感じでした。

その後、夕ご飯で夫とささやかな受験打ち上げを。
その中で「試験終わったし、もう最悪コロナになっても大丈夫!なりたくないけど。」とか言っていたら、案の定コロナになりました。(フラグ回収検定1級)
まだ緊張が解けていなかったのか、夕飯もなかなか箸が進みませんでした。

受験後〜合格発表まで

正直この期間が1番地獄で、生きた心地がしませんでした。
横になったり、何もしていないタイミングで、フッと合格発表とか受験でうまくできなかったところとか考えてしまって発狂してしまうので、ずっと何かしらポケモンのコンテンツに触れるか、運動してました。

しかし、合格発表3,4日前に発熱してコロナ陽性に。余計に横になる時間、スマホもまともに開けない何もしていない時間が増えました。
また、正直「こんな体調崩した中、合格発表見るのか。ふーん地獄じゃん。」とも思っていました。

そして、合格発表当日。
その日はもう熱は下がっていたので、仕事をして合格発表の12時まで気を紛らわせていました。
じゃないと気が動転してしまいそうで。

12時になり、HPから合格発表を確認してみると。。
ちゃんと自分の受験番号を確認することができました!合格です!!!

院試勉強を頑張ってきた結果が身を結んで、本当によかったです!

終わりに

完全に自戒ですが、合格はゴールではなくスタートです。私は進学の度に合格がゴールと勘違いして遊び呆けて失敗しているような人間のため、気合を入れ直すためにも、また区切りとしてこのブログを書いてみました。

社会人で大学院に通うことは、研究に使える時間が限られている分大変なことも多いですが、いい経験になると思うので精一杯頑張りたいです!
そのためにも、合格発表までの1週間抜け殻になっていた分を取り戻すためにも、入学までの1ヶ月も気を抜かずに勉強を続けていこうと思います!

ここまで長々とした自分語りを読んでくださった方、本当にありがとうございました!

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