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「岩田さん - 岩田聡はこんな事を話していた。」を読んで、ソフトウェア開発に活きると思った考え方

2022/05/22に公開

岩田聡 - Wikipedia
岩田さん - ほぼ日刊イトイ新聞

https://www.1101.com/books/iwatasan/

どういう本かと言われると最強のポエム感のある本である。と言うと言葉が悪いのだが、プログラマでなくても岩田さんという人が好きになるだろう本である。岩田さんとは、任天堂の元代表取締役社長の岩田聡さんである。

Amazon.co.jp - 岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。 | ほぼ日刊イトイ新聞, ほぼ日刊イトイ新聞, 100%ORANGE |本 | 通販

内容は上のAmazonの書評のとおりだが、プログラマの生き様の記録本だとおもっている。プログラミング的知見が増える本では決してない。が、たまに思い出して読み返して、大事にしたくなるような言葉が色々という本である。どのページを開いて読んでも岩田さんの言葉なので、岩田さんが隣りにいるような気持ちになる。

「今までやってきた仕事のなかで一番おもしろかったことってなに? いちばんつらかったことってなに?」それが面談でいちばん重要だという。

一番つらかったことがいちばんおもしろかったことかもしれない。わからないことが辛いし面白いのがこの我々の業界だと思ったりする。自分がなぜこの仕事をしているかを考えさせられる。

「名刺のうえでは社長だが、頭の中ではゲーム開発者、プログラマーで、しかしこころのなかではゲーマー」

読んでいる私個人は何をしようとずっと頭は常に学びはじめのプログラマーだし、心は文系のイチ大学生である。この面白い世界を身をもって体験したくてまだここにいるのだと思っている。

バッチ処理の裏(側) の話: 人間がやるものではないから夜中にやるのがバッチ処理の一つの意味だとしたら、せっかく機械がやるなら失敗してはいけないはずで、一つが失敗するとドミノ式に次が失敗する。でもよく失敗する。

そのどうにもならない部分をどうしたら良いのかを考えて一緒にどうにかこうにかするのが楽しくてやっているようなところがある。そんな思い出をふりかえる気持ちになった。

  • 目次
    • 岩田さんが社長になるまで
    • 岩田さんのリーダーシップ
    • 岩田さんの個性
    • 岩田さんが信じる人
    • 岩田さんの目指すゲーム
    • 岩田さんを語る

「成功を体験した集団が変わることの難しさ」も優しい。

「成功の体験をした集団というのは、自分たちが変わることへの恐怖がある」
「といっても、成功を体験した集団を、現状否定して改革すべきではないと思います」
「その人たちは善意でそれをずっとやってきて、しかもそれで成功してきている人たちなんですから、現状否定では理解や共感は得られないんです」

優しさも感じられるし、根っこには「HRT」とか言われるものがある気がします。岩田さんだけではない、岩田さんマインドを持ったような尊敬できる先輩後輩、同僚がいくらでもいるのがこの業界なのだよなあと思った。

ほか参考

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