プロダクトの価値を追求したくてWebマーケターを辞めました
2025年4月よりDress Code株式会社のPdMとして入社しました。この記事では、Webマーケターとしてキャリアを積んできた自分がなぜPdMになろうと思ったのか、転職を決めた理由、実際に働き始めて感じたことについてまとめまています。
簡単な経歴
- 1社目(2015年~2017年)
- メーカーで経理
- 基礎的な会計知識を獲得
- 2社目(2017年~2021年)
- Webメディアを運営するスタートアップでSEOを中心に何でも屋さん
- 気合いと何とかなる精神を獲得
- 3社目(2021年~2025年)
- 人材系の会社でリード獲得を目的としたオウンドメディア運用
- 定量/定性データをもとにロジカルに考える習慣を獲得
- 4社目(2025年~)
- Dress Code株式会社創業のタイミングでジョイン!
何ができる人なの?と聞かれると回答に苦しむキャリアに仕上がりました。 1社目→2社目は年功序列からの脱却、2社目→3社目は専門性の獲得、という感じで目的を持って転職していますが、長期的なことは考えていませんでした。
そのときの気持ちが赴くままに転職をした結果ですが、毎回目的を達成できているので全く後悔はしていません。
なぜPdMとして転職したのか
Dress Code株式会社に入社した理由の前に、なぜPdMになろうとしたのか、からお話させてください。
少し脱線しますが、PdMは会社によってやってることが違うので、実態の掴めない職種だなと思っています。それゆえ、自分の肩書きをPdMと名乗ることには違和感があります。ただ、PdMと自称するほうが話が分かりやすいので、ここではPdMという肩書きで話を進めようと思います。
Webマーケターとしての限界を感じた
Webマーケティングをしている中で感じたのは、サービスやプロダクトが持つ価値以上のことは謳えないということでした。顧客が抱えるニーズに対して、自社サービスやプロダクトが提供する価値がフィットしていなければ、Webマーケターは無力です(※極論です)
Webマーケティングを「ハック」して成果が出せるフェーズでは気づきにくい問題ですが、ハックが効かなくなった瞬間、サービスやプロダクトの本質的な価値に頭を悩ませたWebマーケターも多いのではないでしょうか。
そんなこんなで、サービスやプロダクトの価値を追求する仕事にシフトしていきたいなあ、という思いが芽生えてきたのが転職の動機です。
Webマーケターとしての経験が活きる領域を考えてみた
自分のスキル・経験を土台としたときに、最も親和性が高いのは何かを考えていきついたのが、プロダクトマネジメントでした。
Webマーケターとして積んできた経験を抽象化すると、PdMに通じる要素は複数あるように思えました。Webマーケターといっても、テクニカルSEOやシステムリプレイスのプロマネなど、エンジニアと進める仕事が多かったので、その点はやや特殊な経歴かもしれませんが。
1. アクセスログなどのデータを元に仮説を立てる力
2. デザイナーやエンジニアと連携したサイト改善の経験
3. 情報を整理してドキュメントに落とし込む力
それぞれもう少し言語化してみたいと思いますが、長くなるので気になる人だけ展開してみてください。
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アクセスログなどのデータを元に仮説を立てる力
Webマーケターの仕事を抽象化すると、情報収集→分析→仮説立案→実行→効果検証のサイクルを回すことになると思います。この過程でアクセス解析を行ったり、ユーザーインタビューを行ったりもしましたが、プロダクトの改善という文脈ではそれらの経験もそのまま活かせるんじゃないかと思いました。
デザイナーやエンジニアと連携したサイト改善の経験
SEO対策やCVR改善など、マーケティング施策の実現に、エンジニアやデザイナーの協力は欠かせません。要望を適切に理解してもらうためには、エンジニアリングやデザインのことも理解した上で会話する必要がありました。
プロダクトマネジメントにおいても、ひとりで進められるものはなに一つないと思うので、違う職種の人とものづくりをしてきた経験は活かせると思いました。
情報を整理してドキュメントに落とし込む力
Webサイトの改善においては、自社が伝えたいこと・ユーザーのニーズ・競合との違いなど、さまざまな情報を整理しながらページを設計してきました。ワイヤーフレームを描くことはもちろん、データベースを参照して表示する項目を整理するなど、情報を構造化して共有するためのドキュメンテーション力が自然と身につきました。
このスキルも、プロダクトマネージャーとして要件をまとめたり、仕様を伝える場面で役に立つと感じました。
なぜDress Code株式会社に入社したのか
ちょうど転職を考えていたタイミングで、以前一緒に働いていた同僚から声をかけてもらったのがきっかけでした。プロダクトの価値を追求できて、コンパウンドSaaSという大胆な構想で、スタートアップという願ったり叶ったりの条件だったので、ほぼ即決でした。
縦割りのSaaSでは解決できない課題に挑戦している
特に惹かれたのは、「縦割りのSaaSでは解決できない課題」を根本から解決しようとしている点でした。
- SaaSを導入しても、結局スプレッドシートで運用を補完している
- 部署間の連携が漏れていて、手続きや申請が滞っている
- SaaSが多すぎて、どのSaaSからどの手続きができるか毎回迷う
実体験としてもこんな課題を数多く目にしてきたからこそ、それを本気で解決しようとしているところに面白みを感じました。 また、負や問題を解決していくことが好きな性分なので、問題が散在しているこの市場には自然と惹かれるものがありました。
顧客に提供する価値を大事にしている
営業がゴリ押しで売ったり、ブランドでよさげに見せたり、本質的な価値が伴っていないのに売れてしまうものもたくさんあると思います。それもひとつの戦略だと思うので、否定するつもりはありません。
ただ、自分自身は顧客の課題をきちんと解決し、その価値に見合った対価をいただけるプロダクトに関わっていきたいと考えています。Dress Code株式会社が目指しているプロダクトのあり方は、まさにその方向性と重なっていて、ここでならプロダクト作りの面白さを感じながら働けそうだと思いました。
やっぱりスタートアップが面白い
少数精鋭でプロダクトをつくっている環境も、自分にとっては魅力のひとつでした。これまで10名規模のスタートアップから数千名規模の大企業まで、さまざまなフェーズを経験してきましたが、スピード感と柔軟さのある組織で動いているときが、一番充実していたように思います。
年齢的にも30代に入り、安定した環境に身を置くことも選択肢として考えましたが、もう一度気合を入れて働く方が、今後のキャリアにとってプラスになると思いました。以前一緒に働いていた仲間がいたことも大きく、また一緒に手を動かしながらプロダクトをつくれるのは純粋に楽しみでした。
入社して感じたこと
入ってみて感じたのは、プロダクトの可能性も、現場の課題も、思ってた以上に奥が深いということ。感じたことをもう少し詳しく書いておこうと思います。
想像以上に大きな価値を生み出せるプロダクトだった
入社前から「おもしろい構想だな」とは思っていましたが、実際に中に入ってみて、想像していた以上に本質的なプロダクトを作っていることに気づきました。コンパウンドだからこそ解ける課題が数多く眠っているだけでなく、セールスやカスタマーサクセスの現場からも、顧客の高い期待を肌で感じる場面が多々あります。
そうした手応えを感じながら、DRESS CODEとして解決する「業務の分断や摩擦」という抽象的な課題から、個別の機能で応える具体的な課題まで、少しずつ理解が深まってきました。ひとつひとつの課題の輪郭がはっきりしていくことで、このプロダクトが持つ可能性の大きさをあらためて実感しています。
複雑なユースケースを整理して、シンプルに落とし込まなければいけない
現在私は、労務手続きの申請に使う項目の設計から検討を進めています。DRESS CODEが目指しているのは、「必要な項目がすべて網羅されていて、あとは選ぶだけ」というUX。 その理想を実現するためには、あらゆるユースケースを想定する必要があります。
しかも、対象となるのは労務・人事・総務・ITなど、複数部門が1つの台帳を共有する前提。一見シンプルに見える項目設計の裏には、かなりの複雑性があるように感じました。
また、将来的にどうデータが使われるかを見越しながら設計するのは簡単ではありません。自分でも頭をひねりながら進めていますが、実際に実装を担っているエンジニアは、もっと頭を悩ませていると思います。
最後に
DRESS CODEは革命的なプロダクトになることを確信しています。ただ、そこまでの道のりは長く、どれだけ早く理想状態に到達できるかが鍵になると思っています。こんな人におすすめ、という人物像を記載しておくので、当てはまる方はぜひカジュアルにお話させてください!
- こんなプロダクト見たことない…と言われるプロダクト開発に携わりたい人
- スタートアップで気合い入れて働きたい人
- Webマーケターから次のキャリアに悩んでいる人
- 今のプロダクト開発はなんか物足りないと感じている人
- 顧客に提供する価値を大事にしたい人
ご覧いただき、ありがとうございました!こちらの記事も見ていただけると、Dress Code株式会社のPdMのリアルが伝わるかと思います。
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