ポモドーロ・テクニック:持続可能なペースではたらけるメソッド
ポモドーロテクニックとは何か
キッチンタイマーをセットして、鳴るまでのあいだ仕事に集中する。
発案者のフランチェスコ・シリロは、ポモドーロテクニックの実践によって 「時間はストレスの要因ではなく、思考に集中させてくれる協力者になる」 と述べている。
タイマーの利用方法
- リストからタスクを選ぶ
- タイマーで25分後にアラームを設定する
- アラームが鳴るまでは作業に集中する
- 作業が終了したら5分間の休憩をとる
ここまでの1セットを1ポモドーロ、または1ポモと呼ぶ。
セットブレイク
4ポモの休憩は、20分程度の少し長いものにする。これはセットブレイクと呼ばれる
- ワーク25分 + 休憩5分
- ワーク25分 + 休憩5分
- ワーク25分 + 休憩5分
- ワーク25分 + 休憩20分
極力アクティビティを中断させない
ワーク中のすべての割り込みは、メモ等に記録してポモドーロがすべて終わったあとで対応する。
中断には外的中断と内的中断がある。
外的中断
作業中の着信やメール、同僚や来客からの声かけなど
それらは外部からの割り込みと認識して回避する。それらはポモドーロ以外、および休憩時間以外に時間を用意して行うようにする。
内的中断
自分自身から沸き上がる割り込み(別件を思い出したり、サボり)など
内的中断することは極力避ける。
作業を中断した場合そのポモドーロは強制終了して、タイマーを巻き戻して新しいポモドーロをはじめることになる。
絶対的な時刻とのバランス
ポモドーロ実行中は、壁時計や腕時計などを視界から遠ざける。時刻を示すものはタイマーが表示する残り時間だけにすると良い。
2時間あるから4ポモ:は窮屈すぎる。もう少し時間を作るか、3ポモにするほうがストレスが少ない。ストレスフリーは大事だ。
壁時計などが刻む絶対的な時刻と、ポモを揃えることはあまり重要ではない。
ポモドーロはアクティビティを管理する手法として、集中と休憩を意識的に行い行動の質を向上させるもの。区切りを設けて時間割を作る「時間術」ではない。
休憩のとりかた
ポモドーロの「休憩」は、自由時間とは違う。休憩時間に通話をする、メールやSNSを読む、スマホゲームをするなど、仕事と同じ様にアタマを使ったり、別のものに集中することは推奨されてない。
ぼーとしたり、瞑想したり、ちょっとした居眠りなどが推奨されている。
おすすめの休憩
- 何も考えずにぼーっとする
- マインドフルネス瞑想
- 軽い体操
- 立って水を飲む
- 手洗いに行く
- 階段や廊下を歩く
- 同僚に挨拶する(長い会話ではない)
- 庭に出る。窓の外の景色を眺める
- 可愛い動物や赤ちゃんの画像などを楽しむ
25分のワーク、5分の休憩は絶対ではない
シリロ氏の最初のポモは2分をセットして試験勉強の書物を読んだという。
ポモは短い時間から徐々に伸ばしても良いし、体力や個々の集中力に応じて調整もできる。
状況に応じて長いパートと短いパートを使い分けても良い
タイマー(ハードウェア)
キッチンタイマーについて
タイマーは、100円ショップや文房具店、キッチン用品店などで購入できる。
アナログ手巻きのゼンマイタイマー
ジーと巻き上げる時と、チチチチチチと作動してる時の音が良いという人がいる。
ゼンマイ式はジーと巻き上げて、すばやく25分や5分にセットできる
デジタルタイマー
ほとんどのデジタルタイマーは、時間合わせのためにボタンを連打する。ワーク/休憩の切り替えのたびに連打するのは面倒だ。
デジタルタイマーを用意するなら、ワーク用と休憩用の2個にすると良い。
アナログの場合はすばやく再セットできるので1個でもじゅうぶん使用可能。
また液晶表示にカウントダウン機能があると良い。
デスクトップタイマーについて
キッチン用タイマーは冷蔵庫に貼るためにデザインされたものが多く、デスクに置くと見にくい場合があるので確認しよう。
デスクトップに置いたときに見やすいデジタルタイマーもある。「勉強用タイマー」「学習タイマー」「ラーニングタイマー」などのキーワードで探せる。
著者が使用しているタイマー
dretec(ドリテック) 学習用デジタルタイマー
デスクトップ型タイマー。液晶に角度がついていて、デスクに置いても見やすい。自習室や図書館などでの使用を考えて音を小さくしたり無音にもできる。その場合は半透明な停止ボタンのなかで光が点滅して知らせてくれる。
液晶数字はゼロに戻る逆算表示も可能。
持ち歩いてもカバンの中で設定が変わる心配が少ないスイッチロック機能付き。
スマホ等のアプリ
各スマートフォンなどのアプリケーションは「ポモドーロ , Pomodoro」などで探せる。
アプリによっては、アラートだけでなくタスクリスト作成などの機能も備えられている。
ゼンマイを巻く音や目覚まし時計みたいなアラームを鳴らすなど、レガシー感のあるアプリもある。
動画でポモドーロ・テクニック
study timer
YouTubeのvideoIDが不正です
休憩時にネコが遊ぶ動画が入るものがある。
開始時や休憩時にカーレースのスタートシグナルの様な効果音が鳴るものがある。
25分+5分や、15分+5分、50分+10分など時間長のバリエーションが多い。
STUDY BGM MAKER
YouTubeのvideoIDが不正です
試験会場の音や、焚き火の映像などがある。
ビジュアルタイマー付き。
全般的に高音質。
動画で散漫になる人は
YouTubeだと気が散ったり寄り道してしまう人は、ハードウェアのタイマーを使うか決まった動画しか観れない専用機を作ると良い。
関連書籍
どんな仕事も「25分+5分」で結果が出る ポモドーロ・テクニック入門
フランチェスコ・シリロ 著
アジャイルな時間管理術 ポモドーロテクニック入門
Staffan Noeteberg 著
ワークマネジメントシステムとしてのポモドーロ
タイマーを使用した集中法として知られてるが、発案者から記録シートのフォーマットが提案されており、実質的にはワークマネジメントシステムである。
ポモドーロテクニックの記録シート
- アクティビティ在庫リスト
- デイリータスクリスト
- 記録リスト
これらの運用が一番の要。
チームプレイに応用することも可能で、アジャイルソフトウェア開発や、ペアプログラミングと相性が良い。
公式サイト
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