SlackコネクタでClaudeからSlackへメッセージを送ったり、読ませたりする
Claudeで利用できるSlack連携が、Remote MCPベースのコネクタに変わっていましたので、早速試してみます。
接続する
Claudeの設定画面にアクセスすると、左側のメニューに「コネクタ」という項目があります。コネクタ画面には、Slackが追加されていますので、これを接続していきましょう。
Slackコネクタの接続設定を開始すると、Slack側の認証画面へ遷移します。この画面では「ClaudeがSlackワークスペースにアクセスする権限をリクエストしています」というタイトルとともに、権限に関する情報が表示されています。
権限を確認した上で、ワークスペースへのアクセスを許可することでコネクタの接続が完了します。
投稿する
接続が終われば、早速連携を試してみましょう。まずはこのようなメッセージをClaudeに渡してみます。
Slackコネクタを試したい。「#test」チャンネルに「こんにちは by Claude」って送ってみて
Claudeはまずslack_search_channelsツールを使用してtestチャンネルを検索します。
チャンネルが特定されると、今度はslack_send_messageツールを使って実際にメッセージを送信します。
送信できた。
余談: ループもどきが起きることあり
Slack to Claudeの設定もしていると、メッセージ内に[at]Claudeが含まれているからか、こっちも動くみたいです。リリースされて間もないので、そのうち修正される気はしますが、面白かったのでキャプチャと共に記録しておきます。
生成されたテキストをthreadにポストしなければ良い話ですし、このテキスト生成から先のループは起きないので、現状としてもさほど心配する必要はないかと思います。
ユースケース
botがSlackに投げた情報を元に、さらなる調査
Slackには Amazon Q / Datadog / Sentry / Vercel / Stripe など、さまざまなサービスからの情報が送信されています。これらの情報をClaudeで読み込むことで、各サービスのダッシュボードやログ画面などを行ったり来たりすることなく、横断的な調査ができます。
以下のようなシンプルなプロンプトから始めると良いでしょう。
以下のURLから見れるスレッドについて、日本語でレポートして
https://xxx.slack.com/archives/XXXXXX/p987654321
URLから必要な情報を特定して、Slack API経由で情報を検索してくれます。
Amazon Q Developerを使った調査レポート系であれば、このようなレポートが生成できます。あとはClaude Desktopアプリなどを使い、AWS API MCP / Amazon CloudWatch MCPなどを呼び出すことで詳細な調査が開始できそうです。
2025/10/2時点で無理そうなこと
Slackメッセージのattachmentsやmetadataに含まれている情報は参照できないみたいです。
以下のようなAmazon Q DeveloperがCloudWatchのアラームを送信しているケースでは、各種情報がattachmentsに設定されています。
そのため、コネクタが取得できるデータはこのような形になってしまいます。
:"=== THREAD PARENT MESSAGE ===\nFrom: from Amazon Q (xxxx)\nTime: 2025-09-28 19:12:21 JST\nMessage TS: 1759054341.965689\n\n\n=== THREAD REPLIES (16 total) ===\n\n--- Reply 1 of 16 ---\nFrom: from Amazon Q (xxxx)\nTime: 2025-09-30 15:08:24 JST\nMessage TS: 1759212504.775059\n\n\n--- Reply 2 of 16 ---\n
この辺りはカスタムのコネクタを作るか、Anthropic / Slack側の更新を待つ必要がありそうです。
ちなみにClaudeに自己分析させたところ、以下の情報は取れない可能性が高いとのことでした。
- Attachments: カード形式の詳細情報
- Block elements: インタラクティブな要素
- Rich text formatting: 装飾されたテキスト
- Metadata: 構造化されたメタデータ
まとめ
ClaudeのSlackコネクタは、Remote MCPベースに変わったことで、ブラウザ版アプリからなどでも使えるようになりました。
SlackとClaudeを連携させることで、チャットでの議論を参照させるだけでなく、Amazon Q、Datadog、Sentry、VercelなどのSaaSサービスからSlackへ集約された情報を、Claudeで横断的に調査することもできます。スレッドURLを指定するだけでコンテキストを理解した調査レポートを生成でき、インシデント対応や障害調査の初動効率化に寄与します。
一方、現時点ではSlackメッセージのattachmentsやmetadataに含まれる構造化データは参照できないため、CloudWatchアラームなどの詳細情報が添付されたメッセージについては、カード内の具体的な数値やメトリクスを読み取れません。この制約は、Anthropic側のアップデートかカスタムMCPコネクタの実装で解決する必要があります。
Claude to Slackの連携もリリースされましたので、この双方向性をうまく活用していきたいなと思います。
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