コミュニティへの関わり方①あなたに合った参加スタイルを見つけよう
この記事について
この記事は、私個人の経験と気づきをまとめたエッセイです。
簡単な自己紹介
私は、日本最大級の共通ポイントサービスの1つである、Vポイントサービスのエンジニアリング責任者をしています。
2019年にデータ基盤の責任者だった私は、Snowflakeと出会い、それから6年近くこの製品を利用してデータ基盤の統合やモダン化を進めてきました。
現在、Snowflakeの日本コミュニティである、SnowVillageに参加し、コミュニティアンバサダーである、Snowflake Data Superheroesに選出いただいており、日本人DSHの13人のうちの1人として過ごさせていただきました。
ちょうど今月(25年11月)からDSHの次年度の募集がはじまったこともあり、DSHとして過ごしたこの一年の振り返りの記事を書こうと思いたち、今に至ります。
このような書き出しをすると、この記事は、あるコミュニティリーダーの書いた、一部の特別なリーダーに向けた記事と思うかもしれません。
ですが、この記事はそうではなく、コミュニティに参加する多くの人に読んでいただければと思い、書かせていただきました。
もし皆さんのお時間を少しでもいただけるのであれば、ぜひこの記事を読み進んでいただければと思います。
1. はじめに:コミュニティと自分自身への感謝
昨年末からの振り返り
Vポイント分析基盤のモダン化をSnowflakeにより実現するなかで、Snowflakeを好きになり、さらにSnowVillageに入ったことで、コミュニティも好きになったという気持ちをひたすら書き綴りました。
DSHに応募した際に「なってもならなくてもやる事は変わらない!けど、なれたら、やれることの選択肢は色々増えると思う。」と書きました。
その後、幸運にも僭越ながら、Snowflakeのコミュニティアンバサダーである、Snowflake Data Superheroesに選出いただきました。
そして今年一年、Snowflakeや、SnowVillageやデータエンジニアリング界隈に対して、自分ができること、自分が楽しいと思うことを探し、それらにチャレンジする際に DSHならではの+αの価値 を考えるようにしました。
それらの価値への意識は、Snowflakeとの結びつきもより強いものにしてくれたように思います。
私が昨年に技術発信活動を開始するきっかけの一つであった、Snowflake World Tour Tokyoにおいて、昨年と今年で得たものの圧倒的な違いやコミュニティへの関わり方の強さがあり、また製品責任者のクリスチャン・クライナマンと面談した際の心構えにも表れていたように思います。
Snowflake World Tour Tokyo 完全燃焼記と製品責任者のクリスチャン・クライナマンとの面談
Snowflake Data Superheroes 2026の応募が始まります
さて、今月(25年11月)より、Snowflake Data Superheroes 2026 プログラムの応募が開始されました。
Snowflake Data Superheroes 2026 プログラムの応募ページ
二年目の応募というタイミングで、自分がさらに貢献できること、やりたいと思うことは何だろう?と改めて考えるようになりました。
昨年の5月にSnowflakeの日本コミュニティであるSnowVillageに参加してから、わずか1年数ヵ月のコミュニティ参加経験しかない私ですが、その期間で多くのフェーズを経験させてもらいました。
- コミュニティそのものの初心者で初めて参加した
- オフラインイベントへの初参加で知らない人とお話する
- イベントに少しずつ参加し始める
- 技術記事をドキドキしながら初投稿する
- 知っている人が徐々に増えていき、交流することが増えていく
- 自分の経験や体験を書いた記事にポジティブな反応をいただく
- コミュニティに良く参加している人になる
- LTに登壇してみたり、イベントの内容をSNSに投稿したりする
- コミュニティに貢献したいと思い始める
- コミュニティへの貢献を期待されるDSHに選出いただく
まだまだ新米気分の抜けない今のうちに、それらを通じて感じたことをまとめ、僭越ながら皆さんへお伝えできればと考えています。
という訳で、自分のポエム要素は控えめに自分の経験や感じたことをまとめたエッセイ風に書きたいと思います。
2. コミュニティへの多様な関わり方
コミュニティは対等で多様な場所
SnowVillageを中心としたSnowflakeユーザーコミュニティは、様々なバックグラウンド、役割、経験を持つ人たちが集まっている場所です。
データエンジニア、データアナリスト、データサイエンティスト、ビジネスユーザー、マネージャー、経営層など、立場も役割も異なる人たちが、それぞれの視点で学び、知見を共有し、貢献しています。
また、初心者もベテランも、日本にいる人も海外にいる人も、フルタイムで関わる人も時々参加する人も、みんなが対等に存在しており、コミュニティに「上下」はなく、あるのは、それぞれの「違い」と「多様性」だと考えています。
参加スタイルは十人十色
コミュニティへの参加スタイルは、本当に人それぞれです。
例えば、
静かに学ぶスタイル:
- イベントに参加して話を聞く
- 記事を読んで学ぶ
- SlackやDiscordでのやり取りを眺める
- 学んだことを実務で活かす
イベントに参加すると元気な方が目立ちますが、参加者の皆さんの多くはこのような静かなスタイルではないでしょうか?
このスタイルも、立派なコミュニティ参加です。多くの参加者がいることが、発信者や登壇者にとって大きな励みになります。
小さく発信するスタイル:
- 記事やSNS投稿に「いいね」をする
- 登壇者に拍手を送る
- Q&Aで質問をする
- アンケートに回答する
- たまにコメントを書く
皆さんもこれらのいずれかをしたことがあるのではないでしょうか?
もしかしたら自分では大したことはないと思っている小さな行動も、それらを受けた発表者や登壇者、運営メンバーにとっては大きなリアクションで、彼らのやる気や満足度を高め、コミュニティ全体の活気につながります。
知見や経験を発信するスタイル:
- 技術記事を書く
- SNSで学びを共有する
- 社内での活用事例を発信する
- 失敗談や試行錯誤を共有する
自身の知見や経験、思ったことをSNSでつぶやいたり、記事にしてまとめたことはありませんか?
あなたの書いた内容やつぶやきは誰かの参考になっています。
また自分たちにとっては当たり前にやっていることもあり、領域や経験、組織のスタイルが違えば、新鮮な知見であったり、逆に同じ悩みと知って安心したり、前に進む後押しとなります。
私自身も苦労話や悩みを記事に書くことも多くありますが、それぞれに共感や参考になったとお声がけをいただくこともあります。
イベントで交流するスタイル:
- オンライン/オフラインイベントに参加
- 懇親会で情報交換
- 他の参加者と知り合いになる
- 質問や感想を伝える
オンラインの交流と同じくらいイベントに参加し、誰かと交流することはコミュニティの熱量に大きな影響を及ぼします。
いきなり陽キャになったり、積極的に話す必要はありません。誰かの話を聞いたり、うなづいてあげるだけで、その話されている方の満足度が上がります。
DSHやSquadやコミュニティリーダーの方々も皆さん陽キャというよりは、ある意味そのような場で交流を深めてもらうために積極的に声を掛けたり、誰かと誰かを橋渡しをする役割を担ってくれています。
ちなみに私はコミュニティに初参加した時は大遅刻したので、イベント後の懇親会はあんまり話せず、むしろ色んな方のお話を聞く立場でした。
裏方でサポートするスタイル:
- イベント運営の手伝い
- ドキュメントの改善
- 親しみやすいイラストやウェルカムボード
- 初心者の質問に回答する
- コミュニティツールの整備
コミュニティの運営は基本的にボランティアです。コミュニティへの感謝の一つの表現や社内では経験できないような特別な体験を得る機会として、チャレンジされている方が多いように思います。
何か特別なスキルや経験があるからではなく、そのような機会を通じて得た知識や学び、会社を超えた同士との交流を通じた体験を楽しんでいるようにも思えます。
すべてのスタイルが等しく価値がある
これらはほんの一例です。もっと多くのスタイルがあるように思います。
静かに学ぶ人がいるから、発信する人が励まされます。
発信する人がいるから、学ぶ人が成長できます。
交流する人がいるから、コミュニティが温かくなります。
裏方でサポートする人がいるから、すべてがスムーズに動きます。
どのスタイルも、コミュニティにとって不可欠だと考えています。また、スタイルは固定的である必要はありません。時期によって変わっても、キャリアによって変わっても、ライフステージによって変わっても、まったく問題ありません。
今年は積極的に発信していた人が、来年は静かに学んだり、コミュニティリーダーからイチ参加者に戻る、それも健全な関わり方だと思います。
自分らしい関わり方を見つける
大切なのは、「自分にとって心地よい関わり方」を見つけることです。
- 人と話すのが好きなら、イベントや懇親会へ
- 書くのが好きなら、記事や投稿を
- 静かに学びたいなら、それはきっと今集中したい目標があるから
- 時々だけ関わりたいなら、それがきっと一番心地よい距離感
誰かと比べる必要はありません。「もっと貢献しなければ」と焦る必要もありません。
コミュニティは、あなたが必要な時に、必要なだけ関わる場所です。
そして、もしあなたが「より積極的にコミュニティに関わりたい」「リーダーシップを発揮してみたい」と思ったなら、それもまた一つの選択肢です。
色々なコミュニティがありますが、私が知る限り、SnowVillageやSnowflake勢はとても陽気でオープンでチャーミングな人が多いように思います。Snowflakeという名前から、クールでスタイリッシュな感じでもおかしくないのですが、どちらかというとポップでラテンなテンションかもしれません笑。
もし少しでも興味を持ったり、何か話だけでも聞いてみようと思った方がいましたら、ぜひ以下のSnowvillageのユーザー会開催情報を見て、まずはオンラインイベントからでも参加してみてはいかがでしょうか?
またオフラインも最初は気恥ずかしいかもしれませんが、受付で「今日初めて来たんです」と一言言うだけで、話し相手になってくれる相手が見つかると思いますし、自分から話すのは得意ではない方であれば、まずは興味のあるテーマを教えてもらえれば、そのテーマに詳しい方とつないでくれると思います。
そんな素敵な体験ができる皆さんのコミュニティがより良い場所であり続け、皆さんそれぞれがコミュニティを通じた成長体験を得られることを祈っております。
この記事の続きとして、コミュニティアンバサダーである、Snowflake Data Superheroesについてお話をしたいと考えています。
自分がなぜData Superheroesを目指したのか、その一年はどうだったのかを振り返ってみたいと思います。
それはもしかしたら、コミュニティアンバサダーという皆さんから少し遠く感じるかもしれない役割が身近に感じられる内容かもしれません。
つらつらと書いてしまいましたが、ここまで読んでいただいてありがとうございます。
次の記事に興味を持っていただけたら、ぜひ読んでいただければ嬉しいです。
Snowflake データクラウドのユーザ会 SnowVillage のメンバーで運営しています。 Publication参加方法はこちらをご参照ください。 zenn.dev/dataheroes/articles/db5da0959b4bdd
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