Snowflake World Tour Tokyo 2025 完全燃焼記〜楽しみつくすための僕なりの方程式〜
はじめに
今回は、Snowflake World Tour Tokyoでの個人的な体験と学びを中心に綴った雑記です。技術的な詳細よりも、イベントを最大限に楽しむためのヒントや、そこから得られた気づきに焦点を当てていますので、ぜひお気軽にお読みください。
9月11日12日に開催された、Snowflake World Tour Tokyo(SWTT)2025が終わって2日が経ちましたが、まだ余韻に浸っています。
この記事では、私なりのSWTTの楽しみ方と、そこで感じたことを振り返ってみたいと思います。結論から言うと、Snowflakeを理解し、活用し、コミュニティに参加し、できることは何でもやる — これがイベントを最大限楽しむための方程式だと確信しました。
1年越しの夢が叶った瞬間
DATA COLLABORATION賞受賞の感動
1日目の基調講演で、今年のDATA DRIVERS AWARDSが発表され、弊社CCCMKホールディングスはDATA COLLABORATION賞を受賞しました。
Snowflake社より5月に内示はいただいており、その際にプレスリリースの受賞コメント案を考えたり、受賞企業へのSWTTでの登壇の打診も受けており、それらの対応をしていたため、割と自分の中では喜びは一段落していたつもりでした。
しかし基調講演で正式発表され、CIOがトロフィーを受け取っているのを見ていると、1年前の同じイベントで、受賞企業に拍手を送りながら、CIOと「いつか我々も取れると良いね」と話していたことを改めて思い出し、彼が私にトロフィーを手渡してくれた瞬間に感無量となりました。
DATA COLLABORATION賞に限らず、各賞がどのような基準で選出されるかは開示されていませんが、やはりその領域において他社と比べて抜きんでた成果やSnowflake社から見て他社の範となるような取組みを行っている企業が選ばれるのだろうと考えています。
そういう観点で弊社が選出された理由を手前味噌ながら、自己分析したいと思います。
我々はVポイントという日本最大級の共通ポイント事業者の1社であり、その顧客IDに紐づく顧客データをSnowflakeに統合し、データ活用しています。自社へのデータ統合やその活用において、企業間連携が多く存在し、Snowflake、Data Sharingとの相性は非常に良いものと考えています。
そのため、企業としてもエンジニア部門としても様々な取組みでの活用を行ってきました。
・企業間データ連携におけるData Sharingの積極採用
・CCCグループ間のData Sharing連携
・加盟企業向けの分析ASPサービスをSnowflake化
・Snowflake Reader Accountによるポータブルデータサービスの提供(弊社グループ会社→加盟企業)
またData Sharingはあくまで手段であり、Snowflakeをビジネスに活用するということが最も重要なテーマとなります。弊社がSnowflakeに関連するイベントで登壇させてもらう際は、ビジネス貢献におけるデータコラボレーションの実践や重要性をメッセージとして入れるようにしていました。
さらにイベントで名刺交換した企業には御礼のメールを送ったり、自社の活用事例をお話する中で、営業へ数社のリードを渡すなど、「アポ取り本部長」として活動しておりました(笑)。そういう意味では私自身がビジネスサイド寄りのエンジニアというのが、Snowflakeのコミュニティの中では特異な属性なのかもしれません。
我々のビジネス上、データホルダー同士の連携が多いため、SnowflakeのData Sharingやデータコラボレーションについて都度社内で説明したり、実際にデータ連携が数日で完了することをプロジェクトの中で体感してもらい、事業サイドの契約や計画、承認の方がむしろ数週間が掛かることに気付いてもらうなど、Data Sharingという言葉は技術的な理解はさておき、弊社の中では割と一般用語化していると感じています。
そのような?個人および自社の取組みとそれらを発信する機会を通じて、具体的な成果というよりも、Snowflakeを活用し、ビジネスに貢献する、自社に閉じず、オープンにデータ活用へ取り組むという共通した文脈とそれを体現しようとするアクションを評価いただけたのではないかと考えています。
クライナマンとの面談
技術責任者との対話で学んだこと
さて、1日目のハイライトの一つが、Snowflakeの技術責任者クライナマンとの面談でした。
最初は登壇準備で忙しく一度お断りしたのですが、Snowflakeの営業チームが困って、うちのエンジニアメンバーに直接お声がけした結果、チームリーダーとエンジニアメンバーとクライナマンとの面談になってしまっており、勝手も分からず不安げなメンバーから相談され、さすがにマズイと思い、結局参加することに。
ちなみにメンバーから相談を受けて、Snowflakeの営業と打ち合わせしたの9月9日18時・・
Snowflake側はとにかく面談が設定できたことで満足していたようなのですが、こちらからすると会う以上、目的や得るべき成果を明確にしたく、具体的な話を聞いていなかったこともあり、改めてこちらから質問させてもらいました。
T:私 / S:Snowflake営業
T:そもそも日本で何社面談するの?
S:3社です。某大手通信会社と某大手リテールです。
T:ちょ、やばいやん!なんで3社目、うちやねん!うちが断ったら1枠空くんだよね。それはさすがにJAPANの営業としてはマズいんじゃない?簡単に断って申し訳ない。事情は理解したのでとりあえず有意義な内容にするため頑張ります。
T:ちなみにどういう話を期待されているの?
S:ユーザーからのフィードバックなので、なんでもいいです!
T:いやいや、サポートに言うような内容を副社長にぶつけても意味ないでしょ。深い活用とそこからの知見や意見を言うから話を聞く意味が出るんでしょ!
T:他の企業はどのレイヤーが出るの?
S:主にIT責任者クラスです
T:CTOとかCIOクラスってことね。であれば、おそらく概念的な話かビッグプロジェクトとかへの協力とかになりそう。うちはメンバーが出るから逆に深い話をするのが差別化としてよいかな。とはいえ、私だとレイヤーが合わないからCIOも参加してもらうようにするよ。
T:そもそもクライナマンはどういう人なの?
S:いい人ですよ(そういうの聞いてない)。
T:技術責任者である以上、製品を愛しているし、めちゃくちゃ詳しいよね。生半可な利用や浅い理解でこの機能使いづらいとか不満言ったら、その場で失神するぐらい手厳しいフィードバックが来るよ!
とりあえず、日本を代表して面談する3社の1社に選ばれたプレッシャーを感じつつ、クライナマンにとって有益なフィードバックとなる、我々ならではの課題と思っているテーマについてその18時からの面談でディスカッションをし、メンバーからフィードバックテーマを募りました。
T:私 / M:メンバー
M:Openflowに期待していますとかいいんじゃないですか?
T:それも悪くないけど、どうなったら良い?何が出来たら採用する?とか質問受けて回答出来る?
M:いや、それはちょっと・・
T:じゃあ、それは辞めておこう。お茶を濁すようなリクエストはむしろ失礼に当たる。本気の質問と要求をしよう。
M:Gen2試したけど、コスト上がっちゃったんですよね。これ言いたいです!
T:それ、Gen2の特性ちゃんと理解して活用した上で、コスト上がったって言い切れる?
M:いや、ちょっと設定してみたぐらいです。。むしろ、Adaptiveを早く試したいです。
T:であれば、うちのユースケースをもっと深堀した方が良い。多くの企業で成果も出ている一方でそうじゃないケースも聞いている。適切なワークロードへの適用が大事。クライナマンは、必ず使い方を質問してくるので、要求に対する質問の回答は用意しておこう。あと、Adaptiveもイイね。うちだとアナリスト用のウェアハウスで大小様々なワークロードが実行されるから無駄が多そうだし、それらが自動的に適切なサイズで処理されると嬉しいし、具体的なユースケースと期待する効能を言えると良いね。
M:Hybrid Tableの検証結果とかどうですか?
T:あの件ね。それイイね。性能は問題なかったけど、コストが合わないという件ね。データ移動せずに1.3億人向けのデータサービスをSnowflake上に構築しようとしたチャレンジングなテーマだったし、関心持ってくれると思う!
M:Hybrid Tableの流れでSnowflake Postgres(SP)への期待も伝えたいです。
T:それもイイね。Hybrid Tableの課題を踏まえた期待なので根拠もあり、良い流れ。あとOLAP系とOLTP系で求めるSLAが飛躍的に上がるので、彼らがベクトルDBを提供するためにSPを提供するのか、エンタープライズOLTPを提供しようとしているのか、適用領域を広げてビジネスにさらに貢献する、本質的な質問が出来るね。
M:AI系の権限をもっと細分化して欲しいです。
T:それってどういうことを指すの?
M:Cortex系が細分化されていないので、全部許可になってしまいます。AI_Agentは高いし、アナリスト100名に開放するのはAI_SQLだけ許可したいけれど、この分離が今は出来ないです。ちょっと細かすぎますかね。
T:なるほど。いや、逆にそれイイね。Snowflake側も認識してそうな、ある意味小さい課題だけど、AIをしっかり活用しようとしているから出てくる気付きであり、製品を良く理解しているからこその深い要求だね。
というようなやり取りの結果、Hybrid Table/Snowflake Postgres/Gen2とAdaptive Warehouse/AI_SQL/Data Sharingの要望をテーマとしてメンバーで手分けして日本語資料と英語資料を作成していきました。
当日の面談では、少し時間が押したこともあり、クイックな会話となりましたが、クライナマンは予想通り、要求に対し、具体的なユースケースを質問したり、それちょうど今対応中だよ!と即答してくれたり、各テーマをテンポよく消化していきました。ただそれぞれのテーマの中で結果的にコストに関わる話が多くなったこともあり、少し硬いやり取りのまま終わりを迎えそうな雰囲気になりました。
そんな中、ここまで沈黙していたCIOより「最後に一言良いですか?」と切り出し、「まず日頃より我々のデータ基盤へのご支援と本日の登壇やこの面談など貴重な機会をいただき、ありがとうございました。我々は日本最大級のポイント事業者としてデータを活用した多くのビジネスを行っており、Snowflakeを通じて、データを活用したビジネス貢献をさらに進めたいと考えているからこその要望です。本日の弊社よりの様々なオーダーや耳の痛いお話もあったかと思いますが、ぜひ今後ともご支援のほどよろしくお願いいたします」と伝えてくれて、クライナマンもにこやかに大きく頷いてくれました。
後日、営業経由でクライナマンの面談感触を伺い、「ビジネスレイヤーでの視座と、技術的な詳細の視座両方のお話が出来て非常に良かった。とても弊社の製品を理解してくださっていて、建設的な会話ができた。」と仰っていたとのことで、ほっと胸をなでおろしました。
うちのメンバーには普段意識したことのないようなレイヤーでの視点やアプローチで戸惑うこともあったかと思いますが、良い機会になっていれば良いなと思いました。
技術責任者と会う時の心構え
・本気の質問と要求を行うこと
・適用領域を広げてビジネスにさらに貢献したいことが伝わること
それらがチャレンジングなテーマであること
・製品を良く理解しているからこその深い要求を行い、製品愛と期待が伝わること
具体的なユースケースと期待する効能を語り、正しい要求を行うこと
要求に対する質問の回答は用意し、相互理解を深めること
また英語でもやり取りとなり、通訳を介する場合、英語の文法を意識して、結論から言うこと、文章を一つの文脈で区切ることを意識すると良いと思います。ここはメンバーにももう少し伝えておいた方が通訳が伝えやすかったなと反省点の一つとなっています。
あと個人的な反省点として、話をしているうちにデータベースの発音がネイティブっぽくなってしまい、CIOと部下に「いい発音でしたよ」とからかわれました(笑)。
実際の面談内容が聞きたい方は、ぜひSnowVillageのイベントに二次会まで参加いただければ、オフライン限定でお話したいと思います(笑)。
不特定多数の誰かに何かを伝えることを誰かと一緒に行うということ
2つの登壇と共同作業
今回は2つのセッションで登壇させていただきました。ちなみに15時近くまでクライナマンと面談しており、16時に自社のセッション、17時にデータコラボレーションセッションと密度の濃い時間を過ごすことになりました。
それぞれのセッションは自分一人ではなく、1つは自社のメンバーともう1つは他社とこのような経験もまた貴重な機会でした。
CCCMKHDセッションでの想い
データマネジメントとAI活用をテーマに、データ基盤のグループリーダーの三橋とチーフAIエンジニアの三浦と一緒に登壇しました。華やかな成果や技術的に深い話が多い中で、私たちは地に足のついた、ある意味地味な取り組みを紹介しました。
今年の1月にデータ基盤をSnowflakeに完全に統合し、現在はAIへの取組みにシフトしています。一方で現在のデータ基盤メンバーはそれらのデータマネジメントを過去からの運用を継承しているだけでなぜそれが必要なのか、それをどうしていくべきかについて視座を上げて欲しいという思いもありました。また3人のリレー登壇となるため、最初に全体のアウトラインをまとめて共有しました。
会社紹介とVポイントの紹介、データ基盤の簡単な歴史、データマネジメントの取組み、その基盤があったうえでAIへの取組み、このストーリーのつながりを理解してもらったうえで、改めてそれぞれの自分たちがやっていることの価値を言語化してもらいました。またその内容が聴衆からどういう受け取り方をされるかを意識するように伝えました。
このようなカンファレンスの登壇において、聴衆への価値提供か自社のブランディング以外の目的を入れるのはあまりよくないかもしれませんが、今まで社外登壇は私がほぼ専業で行ってたこともあり、世代交代、発信力強化のきっかけの一つになればと考えていました。
またプレゼン資料における表現や言い回し、場合によってはしゃべる時の口調なども細かく指摘を行い、何度かのレビューを経て資料と実際のトークスクリプトなども確認しました。
それぞれ初めての経験で二人とも緊張していましたが、今やっていることへの誇りを感じられた発表となり、良かったと思っています。またその上で他社の登壇を自社の発表を比べて、さらに取り組むべきテーマを自己分析してくれると良いなと思っています。
私が登壇で大切にしているのは、「すごいね!」や「上手いね!」ではなく、「自分たちの課題解決の参考になったり、私たちもやってみよう!頑張ろう!」と、聞いてくれた人に行動変容のきっかけを与えることだと思っています。そういう意味では地に足の着いた取組みは地味かもしれませんが、だからこそ手に届く存在として誰かの役に立った、目的は十分達成できたのではないかと考えています。
ちなみに、登壇後の懇親会で「緊張しすぎて呼吸の仕方忘れた」と言った某くんには本当に笑いました(笑)。それを部下からからかわれている彼のその部下との関係性もほほえましく、それもまた良い経験で、いずれ彼の部下が登壇する際には、彼の自分の経験や反省点も踏まえた良いアドバイスが出来るのではないかと思います。
個人的な反省点としては、二人のそれぞれの登壇写真は撮っていたのですが、3人の記念撮影を忘れてしまったことだけが心残りです。
データコラボレーションセッションでの新たな挑戦
Truestarさん所属のDataSuperHeroesの小宮山さんとSnowflake社の三本木さんと一緒に登壇したセッションでは、自社の紹介の中で、マーケットプレイスにレシート解析データを公開することを発表させてもらい、またTruestarさんが提供するPODBの活用事例を具体的にお話をさせていただきました!
3社で登壇するため、それぞれの文脈も微妙に異なり、最初の顔合わせで何となくの方向性は出ましたが、若干ふわっとしている状況でした。こういう時の私のスタンスですが、早めに叩き台をアウトプットすることです。基本的にせっかち(身も蓋もない)なので、互いに見合っている時間が勿体ないと思ってしまうため、顔合わせのディスカッションした当日中にありもの資料でアウトラインの分かる叩き台を送りました。アウトプットが速すぎて、Snowflakeのセッション担当者にビックリされましたが、それに続く形で小宮山さんもすぐにアウトプットしていただき、全体の骨格が徐々に出来上がっていきました。
基本的に資料は叩いて作るものというスタイルなので、最初のアウトプットを最終的にそっくり作り直す事もありますが、出来が中途半端に良いと意見が言いづらくなることもあるので、20%ぐらいのアウトプットで、意見を募りやすくするということを早めに行うことで、あとで方向転換するリスクが減るメリットもあり、個人的な鉄板ルールになっています。
小宮山さんのセマンティックビューのプレゼン資料やトークスクリプトを聞いて、データマネジメントの新たな領域の広がりとそれらをマーケットプレイスで公開する世界を感じ、今まで以上にデータプロバイダーになることの可能性を感じました。自社のサービスやプロダクトではなく、ユーザーの立場でPODBの価値を伝えるというのもなかなかない経験が出来たなと感じています。
一人ずつ交代制で天幕から出ていくM-1グランプリ方式は面白い演出でしたが、交代のタイミングの段取りをあまり詰めておらず、登壇者から名前を呼ばれて、静かに出て行って、スピーカーデスク前で入れ替わり、また静かにしゃべり始めるので、聴衆も拍手を送るタイミングが分からない感じになっていました。
振り返ってみるとパネルセッションでも良かったかも、なんて思ったり(笑)
また個人的な反省点としては、これまた3人の記念撮影を忘れてしまったのだけが心残りです。
登壇については個人や会社ごとの文化もあるので、共通的な法則はなかなか難しいですが、より良いクオリティ(聴衆の満足度) を目指すうえでの個人的な法則は以下と考えています。
・全体のアウトラインを共通認識化する
特に複数名の登壇の際は分業になるので重要だと思います
・未完成でも早めにアウトプット
早い段階から認識合わせや質問や指摘を受けることがクオリティアップにつながります
・聴衆目線での資料の表現や伝え方を意識
自分たちが語りたい文脈ではなく、聴衆がどう受け取るかを考えることで表現がシャープになる
自分自身はデザインセンスなどはないため、そっち方面はむしろアドバイスを受けたい派ですが、これらが少しでも参考になれば良いなと感じています。
そんなこんなで1日目はインプットよりもアウトプットに重きをおいた参加となりました!
コミュニティの力を実感した2日目
2日目は1日目と打って変わって朝から晩までインプット重視で様々なセッションに参加をしました。各セッションへの参加、その合間でのシアターセッションへの参加と、ほぼ休憩なしでした。去年は多くのセッションでコミュニティのみんなと一緒でしたが、今年は自分の選んだセッションはビジネスセッション寄りが多かったためか、みんなと一緒になることが少ないようで、自分の視点がビジネス観点に映っているんだなということを感じた次第です。一方でコミュニティのみんなのXの投稿のおかげで、気になっていた技術寄りのセッションの情報も手に取るように分かり、その後のセッションでどんな内容だったか質問したり、まるで一緒に参加していたかのように楽しく会話していました。
私自身の職務領域が広がる中で、最近はデータ基盤には10%ぐらいしか時間を割けていませんが、こういう機会を通じて、データ基盤楽しい!Snowflake面白い! を再確認することが出来ました。これもまたこの1年の自分の変化かもしれません。
DataSuperHeroesとしての参加
一方で今年DataSuperHeroesを拝命したこともあり、DSHとしてコミュニティに貢献しつつ、DSHとして自分自身も楽しもうと思いました。
DataSuperHeroesの特製パネル前で自分のアバターと写真を撮ったり、CEOのスリダールとみんなで記念撮影したり。各セッションとコミュニティハブのシアターセッションをほぼ連続で参加しつつ、学びと楽しみの繰り返しで、良い意味で慌ただしく過ごしていました。
コミュニティミートアップでの全力参加
18時からのコミュニティミートアップでは、誕生日月ごとのテーブルが割り当てられており、偶然にも一番ステージに近い場所となりました。ステージに一番近いということは登壇する人から見て、一番目に付く場所になります。当然ながら、DSHとして、そして1参加者として、ステージで行われる様々なセッションやイベントを楽しむのはもちろんのこと、リアクションは人一倍頑張りました(笑)
「こいつ今日はテンション高いな」ってみんな思ってたかもしれませんし、一緒のテーブルになった他の参加者の方は引いてたかもしれません(笑)。でもコミュニティイベントは参加者一人ひとりが盛り上げてこそ成功するものだと思うし、ボランティアで企画や運営をしてくれているみんなに対して、ありがとうと同じぐらい大切な感謝の伝え方は、僕ら参加者が楽しんで盛り上がっていることだと思うのです。
本当に楽しいミートアップでした。企画・運営の皆様ありがとうございました!お疲れ様でした!
夜通しの交流が最高の思い出
記念撮影の後は、コミュニティメンバーと分散して二次会へ。その後3次会でカラオケに合流し、夜通しカラオケをして、始発で帰宅、7時頃就寝という怒涛のフィナーレでした。
これでようやく僕のSWTTが終了しました。体力的にはきつかったけど、最後まで楽しみつくしたという満足感でいっぱいでした。
SWTTを楽しみつくすための方程式
という2日間を過ごした上で、今回のSWTTを振り返ってみると、最大限楽しむためのポイントが見えてきた気がします。
1. Snowflakeを理解したいと思うこと
クライナマンとの面談でも感じましたが、製品を理解している人との対話は格別です。また自分が触っている、理解している領域が増えると同じ話題でも、感じることや気付くことが大きく変わっていくように思います。
また偉い人との面談があるかないかというよりも、深く知ることで、多くの仲間とさらに多くの話が出来るようになり、それを通じてさらに多くのことを知る、自身の成長スパイラルにつながると感じました。
去年参加した時、僕はZennで自社の分析基盤史程度しか書いていませんでした。その後、より多くのことを学びたい、コミュニティに自分の経験をアウトプットしたい考えていく中で多くのことを言語化したり、まとめたり、また一から学んでいきました。結果として自分自身が話題に出来ることや質問したくなることは飛躍的に増えた気がします。
一方で何かを学んでいないと話してはいけないということではありません。むしろどのレベルの質問であっても答えてくれる、暖かく、幅広い層があるのがSnowVillageだと思っています。
自分がこう考えているけど合っている?とコミュニティの中で質問するのも良いでしょう。コミュニティは技術力の優劣ではなく、経験を語る場だと思っています。きっとそれぞれの知見、経験を語ってくれるでしょう。
また知識が少なくても、安心して「初心者」と名乗れるのがSnowflakeの日本コミュニティである、SnowVillageの良いところだと考えています。
SnowVillageには、Snowflake Rookies Camp というイベントがあり、そこでは多くの初心者が自分なりの時間軸でSnowflakeを学んでいっています。
大事なのはSnowflakeをもっと使えるようになりたいという思いだけです。あなたが一つ質問をすれば、あなたの「今の」レベルにあった回答をしてくれる仲間がたくさんいることに気付けると思います。
2. ビジネスへもっと活用したいと思うこと
技術のための技術ではなく、常にビジネス価値を意識することが大切です。
弊社のDATA COLLABORATION賞の受賞も、そのような日々の活用や実践による事業貢献の結果の延長線だと考えています。
受賞や登壇は結果であり、そこに一喜一憂したり、他社と比べて、出来ていないことを卑下する必要もあないと思います。今の自分や自社の現在地から、自分たちはどのような成果を目指すべきか、他社はどういう取り組みを行っているか?を気付く、学ぶ機会を得ることが何よりも重要と考えています。
そういう意味では、コミュニティやイベントへの参加は良質なインプットとモチベーションを得る場だと感じています。
今回も弊社があまり取り組めていなかったIcebergへの多くの事例やGen2の適用によるコストダウンは私にとっても刺激になり、ぜひチャレンジしたいと思いましたし、人材育成などSnowflakeのテーマがよりビジネスサイドに移ってきていることからも非エンジニア領域の取組みも重要であり、そこは素直に遅れていると感じました。
それらをどのようにアクションすべきか、改めて各セッションの資料はダウンロードして一つ一つ読んで学び、気付き、取り組んでいきたいと思います!
3. コミュニティに参加すること
今回のSWTTでは、DataSuperHeroesとしての活動、登壇、各セッションの合間での交流やミートアップ、夜通しの交流会まで幅広く参加しました。それぞれを振り返りをしていくと、コミュニティは参加するだけではなく、一緒に作り上げるものだと改めて感じました。ボランティアで運営されているコミュニティでは、DSHだから、コミュニティリーダーだから、イベント運営だから、何かをやる。ではなく、それぞれがコミュニティを愛し、楽しみ、相互に関係性を築くことが重要です。
つまり、一人一人の熱量の総和がコミュニティの熱量を決めると感じています。
そしてその熱量はコミュニティにストックされるのではなく、皆さんに還流していきます。コミュニティを通じて、自分の知見や成長を感じるのはきっと誰かの熱量に動かされているのではないかと思います。その熱量にあなたの熱量も加えてみませんか?それらはきっとあなたと誰かに巡っていくと思います。
熱量はお湯を沸かすよりも簡単に生み出せます。イベントに参加する、発表内容を真剣に聞く、学びがあれば笑顔で頷く、リアルでもネットでも誰かのアクション(発表や投稿や企画や執筆)が良いと思えば、サムズアップ(👍)してあげましょう。場合によっては、誰かにお薦めしたり、リポストしたり、ブックマークするのも良いですし、会った時にその良かった話や感謝を伝えてあげるのも良いと思います。
何か特別なアクションやヒーローの行動ではなく、そんなごく普通のコミュニケーションの連続がコミュニティを盛り上げていくのです。
もし少しでも共感するところがあれば、まずはイチ👍から初めてみましょう。
え、何から始めたらいいか分からない?
そうですね、まずはこの記事に👍を押すところから始めてみましょうか(笑)?
そしてコミュニティは自己実現の場だと考えています。社内では自身の立場や役割、関係性でなかなかできないこともコミュニティではある意味気兼ねなくチャレンジすることも可能です。
仕事とプライベート、そのはざまにあるサードプレイスとして人生を豊かにしてくれるでしょう。
私もキャリアの半分以上をデータ関連に取り組んできた一方、最近の職務ではデータ関連にほとんど関わっていない自身にとってはコミュニティへの参加や技術記事を書くことは、ある意味故郷に帰ったような癒しの時間になっているように思います(笑)。
4. 全力でやってみること
さて、最後のキーワードです。私は今回の受賞、面談、登壇、コミュニティ参加のそれぞれに与えられたテーマに対し、限られた時間の中で、全力で取り組むことで、得られるものが格段に大きくなることを改めて実感しました。
その瞬間瞬間の熱量を高めることが、自分の殻や考えを広げ、自分の肉体的な、また精神的な瞬発力や行動力、持続力を高めていくことにつながると感じています。アラフィフの自分がそれなりにアグレッシブに色んなことにチャレンジしながら過ごせるのもそれぞれに全力で取り組むというのが習慣化しているからではないかと考えています。
一個人で出来ることを高めつつ、一方で一個人で出来ることにはやはり限りがあり、その熱量をさらに増やしていく必要があると考えています。
それにはやはり周りとのかかわりを通じて熱量を共有し、伝播していくことだと思います。
受賞であれば、昨年のCIOとの約束があり、面談であれば、弊社メンバーのディスカッションとクライナマンとの時間を有意義なものにしたいという思いの共有であり、登壇であれば、それぞれ一緒に登壇した弊社メンバーやコラボセッションの登壇者とのストーリーを紡いでいく共同作業がありました。コミュニティはもう言う必要はないですね。
それらの取組みにおけるチャレンジや交流を通じて、さらに自分自身の熱量が上がっていくことを感じています。
さて、これまでつらつらと書いてしまったものをまとめると、日常の中で技術的な知識を高め、自社のミッションに貢献し、コミュニティを通じて人とのつながりを感じ、与えられた環境において出来ることを全力で取組む。それらの相互作用の中で、自身の成長スパイラルが生まれ、そのスパイラルの一つの通過点としてSWTTという場があるように感じています。
その1年の成長は人それぞれが感じるもので、誰かと比べるのではなく、自分と向き合った成長の差分に自身が満足しているかどうかですし、満足の有無にかかわらず、次のチャレンジのきっかけになるインプットやパワーを得られることが「一番の楽しみ」だと感じています。
来年に向けて
今年のSWTTは、受賞、面談、登壇、コミュニティと一番楽しみ尽くした!と勝手ながら思っていたりします(笑)。
来年はどんなSWTTになるのか、今から楽しみです。もしかすると劇的なイベントや登壇の機会もなく、何も起きないかもしれませんが、その場合も、そんな状況だからこそ得られることを全力で「楽しみ尽くす」つもりで参加すると思います!
私なりにSWTTで全力で駆け抜けた、その熱量と経験が誰か1人でも伝わると良いなと思い、何ら論理的な証明もなく、完全に自分の経験と体験に基づく方程式ですが、みなさんが少しでも興味をもったら、ぜひ一つでも試してみてください。
もしかしたら、来年のSWTTの楽しさが少しアップするかもしれませんし、何倍にもなるかもしれません!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
SnowVillageについて
ここまでの僕の話で、Snowflakeのコミュニティに興味を持った方はこちらよりぜひ参加してみてください!
またSnowVillage主催のイベントは定期的にTechPlayの専用ページで公開されていますので、こちらもフォローしてみてください。
きっとあなたが成長できる、様々なインプットを得る機会になると思います!
またイベント参加する際、一人だと心細いという方がいましたら、Snowflake社の営業に相談してみるのも良いかもしれません。もしかすると一緒に参加してくれるかもしれませんし、彼らを通じて、コミュニティの方を紹介してもらえると思います。
またイベントには必ず運営メンバーがいますので、イベントの運営メンバーのXアカウントをフォローしておくと良いと思います。
私も首都圏エリアでは少しは顔が広くなってきましたので、イベントでご一緒した際はお声がけしてもらえれば、一緒にお話しや質問をお受けすることも出来ますし、色んな方とつなぐこともできると思いますので気兼ねなくお声がけください!
では、Snowvillageやイベントで、もしくは来年のSWTTでお会いしましょう!

Snowflake データクラウドのユーザ会 SnowVillage のメンバーで運営しています。 Publication参加方法はこちらをご参照ください。 zenn.dev/dataheroes/articles/db5da0959b4bdd
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