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【2024/10/01〜】VM⇄Cloud Storage⇄BigQuery クロスリージョンデータ転送で課金が開始されました

2024/10/15に公開

はじめに

今月より課金が開始されたため以下の記事でも触れましたが改めて紹介します。
11月の請求より反映されます。

https://zenn.dev/chameleonmeme/articles/fb3d9ced7129f0

今までは・・

ご自身や組織で管理しているGCP環境で、
意図しない課金が発生することが懸念されますので、リージョンの状態を確認したほうがよいと思います。

課金開始時期

2024年10月1日

Compute EngineからCloud Storageへのクロスリージョン間データ転送の課金が開始されます。

2024年11月1日

BigQueryからCloud Storageへの一部リクエストの課金が開始されます。

クロスリージョン間データ転送とは?

GCP(Google Cloud Platform)では、世界各地に複数のリージョンが設置されています。
このリージョン間でデータを移動させることを「クロスリージョン間データ転送」と呼びます。
例えば、東京リージョンに保存されているデータを、
米国東海岸リージョンへ移動させるなどが該当します。

なぜ料金が発生するのか?

クロスリージョン間データ転送に料金が発生する主な理由は以下の通りです。

ネットワーク使用量

リージョン間は長距離になるため、データ転送に多くのネットワーク帯域幅が必要となります。
この帯域幅の使用量に応じて料金が発生します。

データ量

転送するデータの量が多ければ多いほど、料金も高くなります。

転送速度

高速な転送を選択した場合、料金が高くなることがあります。

どんなケースで課金されるのか?

以下のようなケースで課金が発生します。

BigQuery

  • BigQueryからCloud StorageにExtractする
  • Cloud StorageからBigQueryにloadする

VM

  • VMとCloud Storage間でgsutilコマンドでデータを授受

なぜ料金が発生するようになったのか?

ネットワーク使用量の増加

クロスリージョン間データ転送は、ネットワーク帯域幅を大量に消費するため、
その使用量に応じた料金が発生するようにgoogleにより決定されました。

サービスの利用拡大

GCPの利用が拡大するにつれて、GCPの物理的なリソースコストを抑制できるように
より詳細な課金体系が必要になったと考えられます。

課金されないようにするには

VM、Cloud Storage、BigQueryなどでリージョンを揃えると
クロスリージョン間転送課金を発生させないようにすることが可能です。

注意したほうがよいこと

リージョン指定

Bigqueryが「us」リージョンの場合は、
Cloud Storageは「us-central1」にする必要があります。
westやeastでは課金が発生してしまうので注意してください。

転送速度・処理時間の劣化

今までは東京リージョンだったサービスを、
課金されないようにusリージョンなどに切り替えてしまうことで
これまでよりデータ転送に時間がかかるようになる懸念はあります。
処理単位では微々たる遅延だと思いますが、
シーケンシャルで稼働する多くの定期ジョブなどを組んでいる場合、
その遅延がチリツモとなり結果として数十分単位の処理時間延伸などが発生することは考えられます。

料金発生の確認方法

以下の方法で確認することが可能です。

Google Cloud Pricing Calculator

料金シミュレーションを行うことで、概算の料金を確認できます。

Google Cloud Console

利用履歴を確認することで、実際に発生した料金を確認できます。

公式doc

最新の料金体系については、Google Cloudの公式ドキュメントをご確認ください。
https://cloud.google.com/vpc/network-pricing?hl=ja#vpc-pricing

おわりに

クロスリージョン間データ転送の料金発生時期は、
サービスや設定によって異なるため、ご自身の利用状況に合わせて、
最新の情報を確認することが重要です。

合同会社カメレオンミーム Tech Blog

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