Laravel Cloud - 次世代のLaravelデプロイサービス
概要
2024/08/27(火)のLaracon US 2024にてLaravel Cloudが発表されました。
Laravel Cloudとは
端的にいうとLaravel版Vercelです。
ユーザーはGitHubリポジトリを連携するだけでWebサービスとして公開できます。
デプロイ方法
リポジトリを選択してCreate Applicationを押すだけです。
するとlarave.cloudドメインのurlが発行され、ブラウザでアクセスできるようになります。
以降は紐付けたリポジトリにPushがあるたびに自動デプロイされます。
Taylorはアカウント登録からデプロイ完了まで1分以内で完了するということを強調していました。
カスタマイズ機能
Environment
検証用環境などブランチごとに名前をつけてデプロイ・管理できます。
データベース
GUIで作成可能です。
デモではServeless Postgressが紹介されましたが、
リリース時にはMySQLも用意される予定[1]とのことです。
AP・Webサーバー
AP・Webサーバーのスケールアップ・スケールアウトも可能です。
Queueワーカー
非同期処理を行うQueueワーカーインスタンスの作成・スペック調整も可能です。
プロセス数も設定可能
その他
以下の機能もあります。
- HTTPS対応
- DDoS保護 by CloudFlare
- 無料ドメイン(laravel.cloud)
Redis, S3も対応予定[2]
既存サービス Forge・Vaporとの違い
すでにリリースされている、Forge・Vaporも共にデプロイ自動化サービスですが、AWSやDigitalOceanなどの外部プロバイダーのインフラ管理は自分でしなければいけません。
対して、Laravel Cloudはインフラ管理もLaravelが行います。
つまり、開発者はインフラを意識せず、ソースコードをpushするだけでデプロイできるということです。
リリース時期
アーリーアクセスが2024年第4四半期に始まるそうです。
料金
以下が公表されていますが、最終的な料金は検討中とのこと。
APサーバー
稼働1時間あたり1セント(1.5円)未満~
DB(Laravel Serverless Postgres)
稼働1時間あたり4セント(6円)~
+
ストレージ1GBあたり月75セント(約120円)~
稼働時間あたりの課金ですが、Hibernate(休止)機能を有効にするとリクエスト時のみ稼働するようになるので、かなりコストを抑えられるとのこと。
所感
新規ユーザーを取りにきたなという印象です。
Next.jsユーザーが一気に増えた理由としてVercelで無料かつ簡単にデプロイ可能だったという点も大きかったと思います。
これがLaravelで実現できるようになることで、ジュニア層のエンジニアを多く取り込んでユーザーベースが一気に拡大する可能性もあるのではと思っています。
Laravelコアチームは2024年に入り、フルタイム勤務のメンバーを10名から30名以上に増やしていて、かなり意欲的にLaravelエコシステムの開発を進めています。
11月のLaracon AUでは新たなデバッグ・監視サービスも発表されるとのことなので今後のエコシステムの成長に注目です。
→ 2024年11月8日にLaravel Nightwatchが発表されました🎉
参考
Laravel news
Laravelの創始者Taylor Otwell氏による発表(Laravel Cloudは1:13:30〜)
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