未経験でQA業界に入社し、入社前後でのQA業務の認識の違い
はじめに
今回は、2024年4月1日に株式会社ビットキーへ入社しSoftware QA所属に所属している、大塚航が担当させていただきます。
この記事を通じて、Software QAについて何も知らない。聞いたことが無いという方に少しでもこの仕事に興味が湧いていただければと思います。
また、Software QAの仕事についてIT職が未経験であるがちょっと気になっている方や、これからSoftware QAの仕事に挑戦してみよう。という方に読んでいただければ幸いです。
対象読者
- Software QAについて何も知らない、聞いたことが無いという方
- Software QAとはどんなことをする仕事なのかに少しでも興味が沸いた方
- IT職に興味はあるが、IT経験がないから無理だ。と踏みとどまっている方や、Software QAの仕事に挑戦してみよう!と少しでも思われた方
この記事を読むことによる価値
- Software QAという仕事について何も知らない方が、Software QAについてのイメージがつくようになる
- 同じ未経験者にとっての知見が得られる
- Software QAの仕事に就き、実務を行う上で必要となる知識や理解が明確になる
「Software QA」という仕事に就く前に感じていたことやイメージ
Software QAという仕事に就く前、「未経験」からIT分野に参入することへの心理的な不安がありました。また、転職自体がストレスを伴うことも考慮すると、気軽に行えるものではありません。
しかし、QAという仕事について知れば知るほど、ストレスや不安感よりも興味や関心が強くなっていきました。QAという仕事の基本知識として「JSTQB」の存在を知り、そのシラバスでソフトウェアQAの主要業務であるテストについて、基礎から実践までの流れを網羅的に学び、理解していきました。
「JSTQB」のシラバスを参照し、「テスト」についての概要は理解できましたが、この知識が実務でどのように活かされるか。までの過程については、想像が難しかったです。
Software QAの仕事について、インターネットで調べると、QAは『Quality Assuranceの頭文字を取った言葉で、商品やサービスの品質を保証することが主な仕事』と説明されています。この説明から、商品の品質とはを考えてみたところ、ふと、自分が購入したモノに対して「これを買ってよかった」と思えることなのかなと漠然と理解しましたが、「品質を保証する」という具体的な内容については、正直なところあまりイメージを持つことができませんでした。
「Software QA」という仕事に就き、実務をしていくにあたって感じたこと
Software QAという仕事に対して感じたことは、大きくは以下3点です。
- チーム内外問わずにコミュニケーションを頻繁に取る
- 文章力が必要となる
- プロダクトについての知識、理解が必要となる
<チーム内外問わずにコミュニケーションを頻繁に取る>
コミュニケーションは、どの仕事でも必要不可欠ですが、QAではコミュニケーションの質をより高めていく必要があると感じました。QAの業務では、常にチーム内外のメンバーとのやりとりが頻繁に発生します。その中で、いかに相手に対しミスリードなく適切に情報を伝達できるかが重要です。的確なコミュニケーションを図ることで、相手からの質問や余分な確認作業を減らすことが可能となります。そのため、自分自身のコミュニケーション能力を今以上に向上させる必要があると強く感じました。
<文章力が必要となる>
文章力はコミュニケーション能力と密接に関連しています。他部門とのやり取りにはビットキーでは主に「Slack」というチャットツールを使用しており、Slack上では簡潔かつ明確な情報伝達が求められます。また、日々のテスト業務では、テスト設計の一環としてテスト方針書を作成していきます。こちらの文書は、ソフトウェアの開発者や、テスト方針書を基にテストの実施者なども閲覧する文書であるため、第三者にも理解しやすい明瞭な文章で作成する必要があります。このようにQAの仕事では、Slackでのやり取りからテスト方針書の作成まで、幅広い場面で文章力を求められますが、同時に自分自身の文章力を鍛える機会につながっています。
<プロダクトについての知識、理解が必要となる>
プロダクトの知識・理解は、QAの業務において必要不可欠な知識です。私は入社後、この重要性に直面しました。プロダクトの仕様を深く理解していなければ、プロダクトの修正前後による不具合なのか、プロダクト自体の自然な挙動なのかの判断が付かず、テスト活動自体が困難になります。また、毎月の定期リリースで実施されるテスト活動では、テスト方針書やプロダクトの確認箇所などの記載は、仕様の理解が前提となっているため詳細には記載されていません。また、不具合に遭遇した際、それが仕様なのか本当の不具合なのかを判断するためにも、プロダクトの知識が必要です。さらに、プロダクトの正しい挙動の理解が不十分であると、重要な不具合を見逃す可能性もあります。QA業界に初めて参画した私にとって、プロダクトの知識・理解の必要性と重要性はとても強く実感しました。
「Software QA」という仕事の楽しさ
Software QAという仕事をしていく楽しさとしては、大きくは以下3点です。
- 毎日のやることが新しいことで「気づき」や「学び」に繋がる
- 日々、自分自身でできる事が増えていく喜びがある
- 改良されていくソフトウェアに触れられる楽しさ
<毎日のやることが新しいことで「気づき」や「学び」に繋がる>
QAの仕事を通じて日々学びがあり、自身の成長を実感できることが楽しさの一つです。この仕事には、不具合を見逃さないという重要な責任があります。そのため、自分自身の「気づき」や自分では気付き難い観点などを周囲からの指摘を通じて、常に新しい知識を吸収していくことで、肌で自分自身の成長を感じることができます。また、ある時、「これならわかる」と理解できた瞬間の喜びは言葉では表現しきれません。この継続的な学習と成長のプロセスが、QAという仕事の魅力の一つだと感じています。
<日々、自分自身でできる事が増えていく喜びがある>
日々、自分自身でできることが増えていく喜びは、他の業種でもそうだと思いますが、QAの仕事においても大きな魅力の一つだと思います。経験を積むにつれてプロダクトの理解が深まり、周囲に質問をしなくてもタスクを自主的に進められるようになっていきます。「昨日よりもできることが増えている」という実感は、私にとって大きな励みとなり、仕事への意欲を向上させてくれます。また、この成長の過程で自分の判断に自信が持てるようになり、より効率的にQA業務を遂行できるようになります。これは単に個人的な成長だけでなく、チーム全体の生産性向上にも貢献します。このように、日々の小さな進歩や自己研鑽が積み重なり、結果として成長につながっていくことが、この仕事においての大きな喜びとなっています。
<改良されていくソフトウェアに触れられる楽しさ>
日々、改良されていくソフトウェアに触れられる楽しさは、Software QAの仕事における楽しさの一つだと考えています。Software QAの仕事では、日々改良されるソフトウェアのテスト業務に携わり市場投入前に不具合を検知し、開発チームへ報告します。この過程を通じて、修正された製品が最終的にユーザーの手に渡り、問題なく使用されるという一連の流れに関与できることはとても達成感があります。自分の仕事が直接製品の品質向上に貢献し、ユーザー体験を向上させているという実感は、私にとって大きな喜びであり、同時にこの仕事の魅力の一つとなっています。
最後に
私自身、QA業界に初めて参画する機会を得て、ご縁があってビットキーという会社に入社しました。4月に入社し、まだ半年と少しという経験年数ですが、周囲の皆さんのフォローやサポートがあり、未経験の自分でもなんとか付いて行くことができ、また少しづつステップアップすることができる業務内容のため自分自身も意欲的に取り組むことができています。
まだまだ、できることが少ないため、周囲やチーム内の皆さんに大変ご迷惑をお掛けすることになるか思いますが、周りを頼りつつ自分自身も毎日少しづつ成長していこうと日々努力し、また思っています。
以上になりますが、終わりとさせて頂きたく思います。ありがとうございました。
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