🦎

料金プランの変更が予定されているKiroに関する最近の事情

に公開

びーぐるです🐶

ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、以前、似たようなタイトルの記事を書きました。
https://zenn.dev/beagle/articles/5360946ada5607

上記の記事から約1ヶ月が経過した本日(9/16)、Kiroに関する大きな変更が発表されました。

本記事では、Kiroの変更点についてまとめていきたいと思います。

なお、Kiroについて知りたい方は上記の記事をご参照ください。

更新情報

  • 2025/09/16 書きました

公式発表

https://twitter.com/kirodotdev/status/1967623193662771331

https://kiro.dev/blog/new-pricing-plans-and-auto/?sc_channel=sm&sc_campaign=Gen_AI&sc_publisher=TWITTER&sc_country=global&sc_geo=GLOBAL&sc_outcome=awareness&trk=439d02de-5ddc-4eca-898a-56dbb80fe72d

クレジット周りの変更点

VibeクレジットとSpecクレジットが統合

現在のKiroは2種類のクレジットが存在しています。

  • Specクレジット:タスクリストから自動コーディングを行うときに消費するクレジット
  • Vibeクレジット:上記以外でKiroのエージェントに問い合わせるときやHook起動時に消費するクレジット

そもそもクレジットが2種類あること自体がわかりにくい上、Specモードで消費するのはVibeクレジットというモード名と消費クレジット名の不一致が混乱を招いていました。

今回この2つが、単にクレジットという名称で統合されるようです。

クレジット統合に伴う料金体系の変更

プラン名 月額料金 新プラン付与クレジット/月 (参考)旧プラン付与クレジット/月
Free $0 50クレジット 50Vibeクレジット 0Specクレジット
PRO $20 1000クレジット 225Vibeクレジット 125Specクレジット
PRO+ $40 2000クレジット 450Vibeクレジット 250Specクレジット
POWER $200 10000クレジット 2250Vibeクレジット 1250Specクレジット

旧プランでは5Vibeクレジット=1Specクレジットのレートであったため、新プランでは全体的に付与クレジット数がやや(18%程度)増加しています。
また、有料プランでは追加クレジットを1クレジット当たり0.04ドルで購入できます。これは従来のVibeクレジットの追加購入と同じ価格です。

今までの体系に慣れていた方はSpecクレジットがVibeクレジットに統一されたと覚えておくとわかりやすいでしょう。

なお、これは以前からですが、日本からの利用においては消費税が加算されます。

クレジットの細分化

リクエストによって消費されるクレジットの最小単位は1でしたが、それが0.01クレジット単位に変更になります。
現在は「1チャットにつき1クレジット消費」のといった説明があったかと思います。
今後はシンプルな編集やプロンプトであれば、1クレジット未満の消費で済むこともある、ということです。

ウェルカムクレジット

新規登録者は14日間有効の500クレジットが付与されます。
以前より100クレジット分減りました。

変更時期

新プランは2025年10月1日までに順次適用されるようです。
9月中は無料で有料プランに加入できます。
正確には、加入時に一度課金された上で10月1日までに全額返金される仕組みとなっているようです。

"Auto"の追加とクレジット倍率の変更

こちらのほうが重大な変更点かもしれません。
モデルにAutoが追加されます。
「Sonnet 4などの最先端モデルと特別なモデルを組み合わせた、intent detection、キャッシュなどの最適化技術を使用する"Auto"というエージェントを開発した」とのことです。

"など"が多く、何も具体的なことが書かれていないので性能等の詳しいことはわかりません。
Autoエージェントは今後も継続して開発・改善されていくようです。

注目すべき点は、モデルの利用料金です。Autoの項目に掲載されている画像には

  • Claude Sonnet 4.0 1.3x credit
  • Auto 1x credit

と書かれています。
Sonnet 4を指定するとなんと現在の1.3倍のクレジットを消費するようになります。
平易と思われる実装やプロンプトはAutoに任せて、少しでも料金を抑える使い方が推奨されそうです。

コストに1.3倍の差があるモデルの性能差が逆転することはあまり考えられないので、今まで通りの性能(Sonnet 4)を期待する場合、1.3倍の値上げと捉えてよいでしょう。
クレジットの統合により付与クレジットが増加した分を考慮すると、有料プラン分は1.1倍程度の値上げになり、追加購入クレジットはそのまま1.3倍の値上げです。

残された謎

WAITLISTはいつまで?

各所で話題になっても、公式からは「もうすぐ解除される」程度の回答しか得られません。
今回も特に言及はありませんでした。
ただ、Kiroへの招待自体は進んでいるので10月1日までには解消されるかもしれません。

旧Specクレジットで行われていた、"タスク開始"の新クレジット消費量は?

旧制度では「タスクを開始するには1つのSpecリクエストが必要」とありました。
1Specクレジット(旧)は5クレジット(新)に相当します。
クレジットが統合されたあとは、タスク開始にどれだけのクレジットが必要になるのかは明記されていませんでした。

Autoの性能は?いつ実装される?

開発中のため詳細は不明です。
詳しい情報がわかり次第、追記します。

まとめ

クレジットの統一はわかりやすくなったので歓迎できます。
特に、これからKiroを使い始める方が混乱することは減るでしょう。
また、例えばクレジットの大部分をSpecsの作成に投入するような使い方ができるようになります。その場合、PROプランでも十分なSpecsが量産できるため、かなりリーズナブルになるでしょう。

一方で、Autoの追加は詳しい情報がわからず、なんとも言えません。
名前から推測すると「性能が可変的」である可能性が高いですが、あまりにも不安定だとSDDとの相性が悪くなるため少々不安になります。

最新情報がわかり次第、しばらくこの記事を更新していこうと思います。

宿題

  • Amazon Q Developer ProとKiroとの関係
GitHubで編集を提案

Discussion