誰でも簡単に、自由にワークフロー開発 〜 Amazon Quick Flows のご紹介 〜
本ブログは AWS AI Agent ブログ祭り(Zenn: #awsaiagentblogfes, X: #AWS_AI_AGENT_ブログ祭り)の第 9 日目です。
はじめに
従来、そして今現在でも BI 専用のツールは数多くあると思います。また、各ツールにおいて、生成 AI によるレポート作成効率化の機能が数多く実装されていると認識しております。
しかし、構造化データの可視化やレポート作成に主眼を置いた従来のBIソリューションは、この新しい時代において、もはや十分ではありません。
Agentic AI の時代においては、BI ですら、その大きな枠組みの中でのイチアセットとなり、AIドリブンで新たな価値の創出や業務プロセスの効率化を考える中で、どのように BI のアセットが使えるかを考えていく時代になってきたと考えております。
今、BI は大きな変化の節目にいると思います。
Amazon QuickSight はそのような背景の中で、Amazon Quick Suite のイチ機能として吸収されました。
詳しくは、こちら の AWS ブログもご一読下さいませ。
また、Quick Suite の AI 機能については、こちら のワークショップを写経して頂くと、よりイメージがつくかと思います。
本ブログでのゴール
以下の Amazon Quick Suite の機能の内、誰でも簡単に自然言語でワークフローが作れる、Amazon Quick Flows を試してみたいと思います。

今回作るワークフロー
以下のワークフローを構築します。
- 本日のマーケットの動きをWebサイトを操作し、情報収集
- 日経平均・TOPIXの終値や市場の全体感についてまとめる
- 主要トレンドと注目セクターについてまとめる
- 注目銘柄のハイライトについてまとめる
- 明日以降の重要イベントについてまとめる
- 最後に1~6の情報を要約して、slackチャンネルにポストする
前提条件
フロー作成
画面左ペインの「フロー」を選択。

遷移先の画面で、作成するフローの仕様を入力します。

入力プロンプト例
本日の株式市場の動きを情報収集・分析し、最後に要約してslackチャンネルにpostします。
具体的には次の手順を実施します。
-
本日のマーケットの動きをWebサイトを操作し、情報収集
ソースは次のサイトを参考にして下さい。- Trader's Web (https://www.traders.co.jp/)
- Yahoo!ファイナンス (https://finance.yahoo.co.jp/)
-
日経平均・TOPIXの終値や市場の全体感についてまとめる
-
主要トレンドと注目セクターについてまとめる
-
注目銘柄のハイライトについてまとめる
-
明日以降の重要イベントについてまとめる
-
最後に上記 1 ~ 6 の情報を要約して、slackチャンネルにポストする
上記プロンプトを入れるだけで、フローのドラフトが作成されますので、これを微修正する形でフローを完成形に近づけていきます。

このフローの利用者向けに slack チャンネルを設定する入力 IF 部品ができています。
ここでは、デフォルト値を設定しておきます。

Trader's Web での情報収集観点に漏れがあるので、プロンプトを修正します。

変更後

Yahoo!ファイナンスの方のプロンプトは問題なかったので、次のフローに進みます。
既に以下の様にデフォルトでプロンプトが作成されておりますが、@ をつけることで前段のエージェントのアウトプットを参照することが可能です。

その他のプロセスもプロンプトの中身を確認し、適切な指示を与えられているか確認し、不備がある場合は適宜修正していきます。




最後に、これも自動で作成された slack アクションに対するプロンプトを確認してフローの作成完了となります。

動作確認
実行モードに移行して、フローのテスト実行をしてみます。(開始ボタンをクリック)

実際にWebサイトを操作し、該当の情報探してくれています。

つづいてYahooファイナンスからも情報を収集します。

まとめに入ります。




これまでの内容を要約します。

最後に、要約結果の Slack 送信確認画面で内容を確認して、メッセージを送信します。

無事にSlackにも送信されました。

まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は至ってシンプルなフローを作成しましたが、事前にアクションさえ定義されていればビジネスユーザー側で簡単にフローを構築することが可能です。これまで行ってきた定型レポート業務なども Quick Suite 上にデータセットや トピック が作成されていれば、それらを定期的に分析し、インサイトとしてまとめあげ、Slack に通知するといったことも簡単に行えるようになります。
単純なグラフの連携ではなく、その他の情報も加味した上での インサイト を定期的に送信できるようになります。他にもDBへの読み書き、メール送信、Salesforce といった SaaS アプリケーションと連携させることも可能なのでアイデアとアクションの開発次第で、様々な業務効率化に資するフローがビジネスユーザー側で作成できるようになります。
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