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Gemini CLIはあなたのコードを学習する?プライバシーポリシーを読み解く

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はじめに

Google製のCLIツール「Gemini CLI」は、ターミナル上でGeminiモデルを対話的に利用できるツールです。しかし、AIツールを利用する上で気になるのが 「入力したデータが学習に使われるのか?」 というプライバシーの問題です。

私が所属する組織の場合、業務で利用するためにはここが一番気になるところです。🤔

本記事では、Gemini CLIの公式ドキュメントを参考に、どのような場合にデータが学習に使われ、どのような場合にそうでないのかを解説します。

Gemini CLIのデータ利用ポリシー

結論から言うと、Gemini CLIがあなたのデータを学習に利用するかどうかは、認証方法によって異なります

学習に利用されるケース

以下の認証方法を利用している場合、あなたのプロンプト、生成された回答、関連するコードなどが収集され、Googleの製品改善(モデルのトレーニングを含む)に利用される可能性があります。

  • 個人のGoogleアカウント(個人向けGemini Code Assist)
  • 無料版のGemini APIキー

学習に利用されないケース

一方、以下の認証方法を利用している場合、あなたの入力データ(コード、プロンプトなど)は機密情報として扱われ、モデルの学習には利用されません。

  • 有料版のGemini APIキー
  • Google Workspaceまたはライセンス契約済みのGemini Code Assistアカウント
  • Vertex AI APIキー

利用状況の統計情報について

Gemini CLIは、利用状況の統計情報(実行されたコマンドやパフォーマンスメトリクスなど)を匿名で送信する機能があります。これは、モデルの学習に関するデータ利用ポリシーとは別のものです。

この統計情報の送信はオプトアウトすることが可能です。

オプトアウトの方法

設定ファイルに "usageStatisticsEnabled": false を追加することで、統計情報の送信をオプトアウトできます。

  • グローバル設定: ~/.gemini/settings.json
  • プロジェクト設定: (プロジェクトルート)/.gemini/settings.json
.gemini/settings.json
{
  "usageStatisticsEnabled": false
}

まとめ

Gemini CLIを安心して利用するためには、ユースケースに合わせて適切な認証方法を選択することが重要です。

  • 個人利用や学習目的 で、データが製品改善に利用されることに同意できる場合は、個人のGoogleアカウントが手軽です。
  • 業務利用や機密情報を扱う場合 は、有料のGemini APIキーやVertex AI APIキー、あるいはGoogle Workspaceアカウントを利用することで、データのプライバシーを確保できます。

Gemini CLIを利用する際は、ご自身の環境の認証方法を確認し、データがどのように扱われるかを理解した上で活用しましょう!✨

参考

https://github.com/google-gemini/gemini-cli

AUN Tech Blog

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