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ゼロトラスト時代のハイブリッド設計入門:オンプレDBを残しつつ、GKEとIaCで安全に統合する全8ステップ

📘 ハイブリッドクラウドは「設計」で決まる—安全な統合を実現する全8回の実践ガイド
オンプレミスDBを残したままクラウドネイティブ化したい──
この「避けられないハイブリッド構成」が、ゼロトラスト時代の設計を最も難しくします。
VPNと境界型防御では守れない。
RTT・ID・権限管理・Terraformによる自動化まで含めた、体系的なアーキテクチャ判断が必要です。
本記事では、Qiitaで公開した全8回シリーズの要点をまとめつつ、
「なぜその設計が必要なのか」を Zenn読者向けに整理して紹介します。
📌 なぜこの設計ガイドが必要なのか? 3つの課題
従来の境界型防御や場当たり的なVPN接続では、現代のハイブリッド環境は守れません。このシリーズは以下の3つの課題を解決することに焦点を当てています。
-
複雑化したセキュリティ境界: オンプレミス、GKE、サーバーレス、リモートワークが混在し、「どこが安全な境界なのか」が不明確。
- 👉 解決策: ネットワークではなくIDを境界とするゼロトラストモデルを実装します。(第5回)
- レガシーリソースの「扱いづらさ」: オンプレミスのRDBやメインフレームを、クラウドアプリからセキュアかつ低遅延で利用できない。
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属人化しやすい運用: ハイブリッド環境の設定変更が手動になりがちで、ヒューマンエラーによる事故リスクが高い。
- 👉 解決策: すべてのインフラをTerraformでコード化し、安全なState管理とCI/CDパイプラインを構築します。(第7回)
💡 全8回シリーズ構成ハイライト
本シリーズは、要件定義から始め、セキュリティ、IaC、そして運用監視まで、プロジェクトの全ライフサイクルを網羅し、実践的な設計指針を提供します。
1. 設計と選定の判断軸を確立するフェーズ
| 回数 | テーマ | 記事から得られる判断軸 |
|---|---|---|
| 第1回 | 要件定義から始めるハイブリッド設計 | オンプレDBを残す理由を定量的に評価する基準。 |
| 第2回 | コンピューティング基盤(第1部):選定 | VM、コンテナ、サーバーレスのコストと技術要件による客観的な使い分け。 |
| 第3回 | コンピューティング基盤(第2部):K8sと接続 | GKE採用の定量評価と、オンプレ接続時のレイテンシを許容できるかの判断方法。 |
| 第4回 | ストレージ選定と接続設計 | オブジェクト、ブロック、ファイルストレージのユースケース別使い分けと、Interconnect/VPN/SASEの比較。 |
2. セキュリティと自動化の実装フェーズ
| 回数 | テーマ | 記事から得られる具体的な実践スキル |
|---|---|---|
| 第5回 | ゼロトラストとSASEの実践アーキテクチャ | IDaaSとVPC Service Controlsを用いた多層防御と、SASEの経路設計。 |
| 第6回 | データベース設計(RDB編) | DBのオンプレ継続判断3基準と、パスワードを使わないIDベースの最小権限アクセス実装。 |
| 第7回 | IaC(Terraform)による自動化 | 大規模チームで安全に協調作業するためのState管理、モジュール化、Secret Manager連携。 |
3. 運用・拡張の総括フェーズ(最終回)
| 回数 | テーマ | 記事から得られる運用の指針 |
|---|---|---|
| 第8回 | 運用・監視・将来拡張 | ログ・メトリクス・トレースを統合するハイブリッドオブザーバビリティ戦略と、ゼロトラスト監査ログの長期保持。 |
✨ このシリーズが「次に進むあなた」のために提供するもの
このシリーズは、単なるGoogle Cloudの機能紹介に留まりません。設計・実装・運用の全工程で「なぜその構成を選ぶべきか」という判断軸を提供します。
- 技術的な判断軸: コスト、性能、セキュリティのどの観点から判断すべきかを明示。
- 実践的なIaCコード: 概念論ではなく、実際に動くTerraformコード断片とSQLサンプルを提示。
- ゼロトラストの具体化: 抽象的なセキュリティ原則を、IAM ConditionsやVPC SCといった具体的な機能に落とし込む方法を習得。
🚀 いますぐ読むべき読者
- 既存システムをクラウド移行・連携させたいインフラエンジニア
- ハイブリッド環境のセキュリティ設計を任されたセキュリティアーキテクト
- GKEやコンテナ技術の導入を検討している開発チームリーダー
[シリーズ全体はこちらからアクセスできます]
気になる回だけ読むのも、頭から順番に読むのもおすすめです。
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