新MacでLinux VM版:Kubuntu24.04LTS ⑥ VM Setting UTM
本連載ではAppleSilicon(M1系)で仮想マシン上にLinuxを入れる方法を、全くの初心者の方でも理解できるように説明しています。
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1.UTMの設定(起動前)
では今回は起動前にUTMの設定をしてみます。
仮想マシンのリストのWindowで、対象のマシンを選んで右上のアイコンを押します。
Parallels同様、必要な部分だけ説明します。
1-1.設定画面
ディスプレイ
- [ON]Retinaモード
画面を詳細に使えるようにするため、ONにします。
共有
試した所、現時点ではQEMUの仮想マシン(つまりApple仮想マシンを使わない場合)クリップボード共有が使用できない様です。ONにしていますが効果はありません。
ディレクトリ共有モードが、VirtFS
になっているか確認。
その下のパスには右の選択ボタンから共有するフォルダを選んで下さい。
ここで、OneDriveやGoogleDriveなどのリンクを含むフォルダを選択すると、上手く動作しませんでした。受け渡しが出来るようにするため、Downloadフォルダなど、シンプルなフォルダを選択することをお勧めします。
2.UTMの設定(起動後)
ここで一度マシンを起動します。ログイン画面で、左下のWayland
を選択して下さい。(なぜWaylandをお勧めするかについては前回を参照して下さい)
2-1.解像度
Parallelsの場合と同様、先ほど設定でRetina
オプションをONにしたので、画面が凄く細かくて見づらいと思います。画面の解像度を変えましょう。デスクトップで右クリック(タッチパッドなら日本指でタップ)し、上から二番目の Configure Display Settings...
を選択します。
アプリで、一般→情報を開き、画面の大きさを確認しておくと良いでしょう。
画面は詳細にしておいて、表示する倍率を大きくするのがお勧めです。MacOSと同様になります。
私のMacはMacBook Air13インチですが下記のように設定しました。
Resolution 2560x1600
Scale 175%
選択後右下のapplyを押すと、この変更状態をキープするか聞かれます。問題なければ10秒以内にKeepボタン。
2-2.必要なパッケージの確認とインストール
Parallelsと違い、UTMはLinux側でUTMと連携するためのドライバはパッケージで提供されています。さらに、今回Ubuntu24.04+Kubuntuで確認したところ、一部は既に入っていました。
まずターミナルを起動します。
ここでコマンドを入れます。
systemctl status spice-vdagent
すると、下記のスクリーンショットの様にactive
という文字が見えたなら、グラフィックのドライバは入っています。
ここから先、UTMのサイトを見ながら確認します。Firefoxを開きます。
サイトはこちらです。
UTMのページに従って進めます
まずこちらが先程インストールされている事を確認したグラフィックドライバです。
次にQEMU Agentを入れます。説明によるとtime syncingなどをサポートするようです。
下記コマンドでインストールします。
sudo apt install qemu-guest-agent
続いてフォルダ共有です。起動前の設定で共有するフォルダを選んだと思います。調べた所、今回の環境では必要なドライバは既に自動で入っていました。
下記のコマンドを実行して共有フォルダをmountする(繋げる)場所を作ります。今は空です。
sudo mkdir /media/macos
次に設定ファイルを修正します。nanoエディタを起動して、/etc/fstab
を開きます。
sudo nano /etc/fstab
底に、先程のウェブサイトからコピペするか手動で、下記の一文を最後に追加します。
share /media/macos 9p trans=virtio,version=9p2000.L,rw,_netdev,nofail 0 0
写真の様になります。そうしたら、Ctrl + O
で保存してCtrl+X
を二回押してで終了します。UTMだとキーボードの仕組みの関係でどうやら2回押さないと効きません・・。
そうしたら、仕上げに下記コマンドを実行します。所有権のエラーを回避するためです。公式ページの解説では$GROUPが入っていませんが、私の方でアレンジしてあります。(無しの場合グループがおかしくなったので。)初めての方は何を言っているのか分からなくても大丈夫です。
sudo chown -R $USER:$GROUP /media/macos
ここで一度再起動して下さい。
その後フォルダを見ると、MacOSの内容が見えるはずです。
3.UTM設定の終了
以上での仮想マシン設定は終わりです。Parallelsに比べると少し手間がかかりますね。
また、一部の機能は動かないのが残念です。今後に期待しましょう。
次回はKubuntuで起きる不具合の調整をしていきます。
お疲れ様でした!
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