新MacでLinux VM版:Kubuntu24.04LTS ① prologue
本連載ではAppleSilicon(M1系)で仮想マシン上にLinuxを入れる方法を、全くの初心者の方でも理解できるように説明しています。
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1.新章の開始✨
1-1.まえがき
はじめまして、Armlinです。
これから始まるのは、「Mac買ったんだけど、Linux使いたいんだよね。」という方に向けた記事です。今後シリーズで書いていこうと思います。とにかく使える様にしたいけど、記事が多すぎる。という方。ひとまずこの記事を辿れば使えるようになりますよ👀
インストール完了後はプログラミング環境の構築など別シリーズに繋げて行きたいと思っています。その為に今回は出たばかりの Ubuntu24.04LTS をベースにしますので数年間は使える情報になるでしょう。
1-2.なぜ今なのか
Linuxは様々なディストリビューション(配布パッケージ)がありますが、ひとまず最初に入りやすいUbuntuを選んでいます。この人気があるUbuntuは毎年2回新しいバージョンを発表します。その中で2年毎に長期安定版、LTS(Long Time Support:長期保守を約束しているバージョン) を発表しています。
22年には22.04LTSが発表され、24年には24.04LTSが発表されました。枯れた(多くの問題点が出尽くして改善、安定した)22.04を使っても良いのですが、昨年から今年にかけて小さくない変化がありました。
Wayland
Linuxを含むUNIX系のOSは古くからGUIとしてX Window System(X11)を採用してきました。それが古くなり性能の向上に限界が見えてきた事や、よりモダンな構造に改善する為に数年前から新しい仕組みに置き換えようとしていました。Waylandという仕組みです。
何が違うのかについて、ここでは説明しません。一つだけ覚えるべきなのは、Waylandという新しい仕組みはX11とは「全く違う」という事です。
その為、数年前から多くのアプリが2つの異なる仕組みに対応するため修正されてきました。しかし完全に移行するには時間を要します。大量のOSS(Open Source Software)で構成されているLinuxなら尚更です。基本的には各開発チームは善意で開発しており、義務ではないのです。
幸いなことにWaylandにはX11のアプリをそのまま動かすための仕組みが内蔵されていました。ですから多くのアプリはそのまま動きます。しかし一部は、特に画面表示をするGUIなどのアプリはWayland対応が完全であることが望ましいのです。Waylandの大きな改善点が画面表示だからです。
このWaylandへの対応が完全とは言えないまでも十分になった初めてのバージョンが、今回出た24.04なのです。
Macとの相性
この記事ではMacの仮想マシンにインストールして行きますが、2020年に登場したAppleシリコンMacとの相性も大事なポイントです。22.04でもちゃんと動きますが、それが更に熟成されて細かい点でストレスなく動くようになったのが昨年の後半頃。特にAppleシリコンのMacで使う事による細かな問題点が解決しており、24.04は最初からストレスがないのです。
結論
以上のような理由から、MacにLinuxを入れて使い始めるのに、今は最適なタイミングだと言えるでしょう。勿論、ちょっとした解決すべき点はありますが、それはこの記事で解決方法を示しますのでご安心を。
1-3.このシリーズで作り上げる環境について
ではまず、今からどんなシステムを作るかですが、下記の様になります。
インストール先:
- Mac Book Air 2020 M1
- Memory 16G (増設してありますが8GでもOK)
- SSD 1TB (勿論そんなに使いません)
- OS MacOS Sonoma
仮想マシン:
- Parallels Desktop 19.3.0 または UTM 4.5
無料のUTMについても可能な限り情報を付加します。ParallelsはWindowsに公認されているため、Windowsも使用する僕はParallelsを入れています。有料なので当然ですが、試したところUTMよりも安定しているように思います。もし予算が許されれば、Parallelsを購入(もしくは無料お試し)してWindowsも入れてしまうという手もあります。
Linux:
- Kubuntu 24.04
UbuntuにKDE PlasmaというGUIを乗せたものです。
デスクトップを含んだ完全なパッケージで配布されていますが、"Mac版はありません"
それをこの記事ではひと手間かけて実現します。 - KDE Plasama 5.27
- fcitx5 + Mozc 日本語入力(Google日本語入力のフリー版)
勿論好みはあると思いますが、この組み合わせは確実に使いやすいので、まずは試して見て下さい。
インストール編の後には、各種アプリのインストールや開発環境の入れ方についても書いていく予定です。
では、次回からいよいよLinuxを入れていきましょう!
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