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iOS 14のWidgetをXcodeGenを使ってPreviewさせるまでの設定

2020/10/19に公開
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2020年10月25日:Intents Extension を追加した場合のTarget, Schemeを追記しました!


こんにちは、Flutterでのアプリ開発をメインとしている「Altive株式会社」の村松龍之介(@riscait)です!です。

iOS 14 で追加されたWidget(WidgetKit)を実装してみよう!
と思い立ち、プロジェクトを作り始めましたが、XcodeGenとの併用に詰まりました。

数時間かけて project.yml を書き換えて、WidgetのPreviewまで漕ぎ着けたので備忘録として残します。

Widgetを実装していくにあたり、もし今後、追加設定が必要だった場合は書き足していきたいと思います。

まずはXcodeでWidget Extensionの追加

Xcode -> File -> New -> Target から、
Application Extensionの「Widget Extension」を選択して作成。

ここでは仮に SampleWidget という名前で Widget Extensionを作成したとします。

すると以下のファイルが新規作成されます。
ちなみに追加後に表示されるプロンプトで Activate を選択すると、自動で Scheme も追加されます。

SampleWidget/
  Assets.xcassets
  SampleWidget.intentdefinition
  SampleWidget.swift
  info.plit

project.yml に追記

このWidget Extensionを新規追加した状態をXcodeGenで再現させるために、設定情報を見比べて project.yml ファイルに追記しました。

プロジェクトによっては、すでに追加済みだったり、追加不要なものもあるかもしれませんが、できるだけWidget追加時の構成に合わせるようにしました。

最後に project.yml ファイルの全体像を載せてあるので、そちらを見た方が分かりやすいかもしれません。

ここでは、プロジェクト名を SampleApp として解説します。

settingsを追加

VALIDATE_PRODUCT が true となっていたので追記します。

project.yml
name: SampleApp # プロジェクト名

options:
  deploymentTarget:
    iOS: 14.0 # 対象下限iOSバージョン

settings: # Project の Build Setting
  configs:
    Release:
      VALIDATE_PRODUCT: true # 生成されたProductに対して検証テストを行うかどうか

SampleAppのTargetに追記

project.yml
targets:
  SampleApp: # iOSアプリ本体のターゲット
    type: application
    platform: iOS
    sources:
      - SampleApp
      # Widgetのintentdefinitionファイルパスを追加
      - path: SampleApp/SampleWidget.intentdefinition
    settings:
      base:
        PRODUCT_BUNDLE_IDENTIFIER: com.example.SampleApp
        PRODUCT_NAME: $(TARGET_NAME)
        # Preview Contentのパスを追加
        DEVELOPMENT_ASSET_PATHS: "\"SampleApp/Preview Content\""
        # 追加
        ALWAYS_EMBED_SWIFT_STANDARD_LIBRARIES: true
        # プレビューを有効化
        ENABLE_PREVIEWS: true
        # アクセントカラー名を追加
        ASSETCATALOG_COMPILER_GLOBAL_ACCENT_COLOR_NAME: AccentColor
    dependencies:
      # Widget Extensionのターゲットを追加
      - target: SampleWidget

Widget Extensionのターゲットを追記
Bundle IDや、dependenciesSwiftUI , WidgetKit SDKを追加しましょう。

project.yml
  SampleWidget: # Widget Extension
    type: app-extension
    platform: iOS
    settings:
      base:
        ## Bundle IDを忘れず追加
        PRODUCT_BUNDLE_IDENTIFIER: com.example.SampleApp.SampleWidget
        INFOPLIST_FILE: SampleWidget/Info.plist
        DEVELOPMENT_TEAM: XXXXXXXXXX
        SKIP_INSTALL: true
        PRODUCT_NAME: $(TARGET_NAME)
        ASSETCATALOG_COMPILER_GLOBAL_ACCENT_COLOR_NAME: AccentColor
        ASSETCATALOG_COMPILER_WIDGET_BACKGROUND_COLOR_NAME: WidgetBackground
    sources:
      - SampleWidget
    dependencies:
      - sdk: SwiftUI.framework
      - sdk: WidgetKit.framework

Widget Extension用のSchemeを追加
environmentVariables などを忘れずに追加します。

project.yml
schemes:
  SampleWidgetExtension: # Scheme名は任意のものを
    build:
      targets:
        SampleWidget: all
        SampleApp: all
    run:
      config: Debug
      askForAppToLaunch: true
      debugEnabled: false
      environmentVariables:
        - variable: _XCWidgetKind
          value:
          isEnabled: false
        - variable: _XCWidgetDefaultView
          value: timeline
          isEnabled: false
        - variable: _XCWidgetFamily
          value: medium
          isEnabled: false
    test:
      config: Debug
    profile:
      config: Release
      askForAppToLaunch: true
    analyze:
      config: Debug
    archive:
      config: Release

Intents Extensionを追加した場合

Widget を長押しした時に「Widgetを編集」というメニューを表示し、その中で動的なリストでユーザーに選択肢を与えたい場合は、Intents Extensionが必要になります。

まずは、XcodeからIntents Extensionを追加する

Xcode -> File -> New -> Target から、
Application Extensionの「Intents Extension」を選択して作成します。

ここでは仮に SampleIntent という名前で Widget Extensionを作成したとします。

すると以下のファイルが新規作成されます。
ちなみに追加後に表示されるプロンプトで Activate を選択すると、自動で Scheme も追加されます。

以下のファイルが生成されました。

SampleIntent/
  IntentHandler.swift
  info.plit

project.yml に追記

.intentdefinition でTypeを追加したり、parameterを設定したりしなくてはいけませんが、
この記事では XcodeGen に焦点を当てているためその部分の実装は割愛します🙏

project.yml
  SampleIntent: # Intents Extension
    type: app-extension
    platform: iOS
    settings:
      base:
        ## Bundle IDを忘れず追加
        PRODUCT_BUNDLE_IDENTIFIER: com.example.SampleApp.SampleIntent
        INFOPLIST_FILE: SampleIntent/Info.plist
        SKIP_INSTALL: true
        PRODUCT_NAME: $(TARGET_NAME)
    sources:
      - SampleIntent
      - SampleWidget/SampleWidget.intentdefinition

Intents Extension用のSchemeを追加

project.yml
schemes:
  SampleIntent: # Scheme名は任意のものを
    build:
      targets:
        SampleIntent: all
        SampleApp: all
    run:
      config: Debug
      askForAppToLaunch: true
      debugEnabled: false
    test:
      config: Debug
    profile:
      config: Release
      askForAppToLaunch: true
    analyze:
      config: Debug
    archive:
      config: Release

project.yml の全体像

最後に僕のアプリプロジェクトで実際にWidgetのPreviewが成功した project.yml ファイル全体を載せておきます。

アプリで実際に使用している project.yml ファイルのリンクです。
https://github.com/Riscait/Graphidget/blob/develop/project.yml

Schemeのアイコンが違うのが心残り

XcodeでWidget ExtensionとSchemeを追加したばかりのSchemeアイコン

XcodeGenでプロジェクト生成した場合のSchemeアイコン

(E) になって欲しいのですが、アプリアイコンになってしまいます。

なぜこうなるのか…

見比べてみると、 Build のTargetsの並び順が怪しいです。XocdeGenで指定した順じゃなくて、名前順になっているからかも?

このままでもPreviewできるので問題なさそうですが、気になっちゃいますよね👀


最後までご閲覧ありがとうございます🙏

もっと良い書き方があるよ!や書いてみてこっちの方が良かった!という構成があれば教えていただけると嬉しいです。

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フォローしていただければ嬉しいです☺️ → 村松龍之介(@riscait

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Discussion

uhooiuhooi

私もXcodeGenを使っている個人アプリにウィジェットを追加したので、こちらの記事がとても参考になりました🙏

私の project.yml の変更と違う点があったので、参考のため共有します😌
(私はIntents Extensionを追加していないので、関係ありそうな箇所を除きます)

  • VALIDATE_PRODUCT を追加しなかった
  • SKIP_INSTALL の指定を true でなく YES にした
  • ウィジェットのターゲットに以下を追加した
    • CODE_SIGN_IDENTITY: "iPhone Developer"
    • CODE_SIGN_STYLE: Automatic
    • LD_RUNPATH_SEARCH_PATHS: {省略}
    • PRODUCT_NAME: {省略}
  • スキーマを追加しなかった
    おそらく自動で生成される
    アイコンも「(E)」になっていた

ref: https://github.com/uhooi/UhooiPicBook/pull/122

村松龍之介村松龍之介

ウホーイさん、詳しくありがとうございます☺️
いただいた情報で僕のプロジェクトにも反映させてみます!
特に スキーマを追加しなかった ってことは自動で生成されるしアイコンも正常ってことだと、 project.ymlでは通常記述しない方が良さそうですね👀💡

uhooiuhooi

いえいえ、大した情報でないかもしれませんが、、

特に スキーマを追加しなかった ってことは自動で生成されるしアイコンも正常ってことだと、 project.ymlでは通常記述しない方が良さそうですね👀💡

そんな気がします!
逆に CODE_SIGN_IDENTITYCODE_SIGN_STYLE を書かずに動作するなら、省略したままでもよさそうです😌