AVD VM 選定について備忘録
対象読者
Azure 保守,設計構築微経験者
Azure に興味がある人
はじめに
今回は調べればだいたい分かることなんですが、自分の欲しい情報がまとまっていなかったので備忘録としてまとめていきたいと思います。
前提
AVD 環境があって運用している人かつ、ユーザさんは特殊なことをしていない向けです。(開発とか)
Word,Excel,Outlook などを使っているライトユーザ向けの環境を想定しています。
ただ、割と高負荷なアプリを使うユーザもいることも考慮しなくてはならないです。
18人程度使用者がいる想定です。
こんな悩みありませんか?
この時間はなぜかなんか遅いんだよな。。重いんだよな。。
スペックが足りてない…?
なんか調子悪い。。
なにが原因なんだ。。と悩んでいる人のとっかかりになれば嬉しいです。
まず現状の確認
使用している VM のスペックについて
- Azure ポータルで使用している VM を確認
- OS は AVD で環境で推奨されているものになっているか
- サイズは適したものなのか
利用している人数を確認
- 想定していた人数より多くないか(何人が使ってるか)
使用ユーザの想定は確かなのか
たくさん CPU 使ったり、メモリを大量消費している人はいないかを確認。
ユーザ定義をして VM 選ぶことは大事なので、要件を確認する。
- ライトユーザ
主にオフィスアプリケーション(Word,Excel,Outlook)を使用し、CPU 負荷が低いユーザ - ミディアムユーザ
より多くのアプリケーションを使用して、通常業務を行うユーザ - ヘビーユーザ
開発や設計、データ解析などをして CPU およびメモリを多く消費するユーザ
こんな感じでユーザガイドライン設定するといいかもです
- ライトユーザ
1ユーザあたり約4~8 GB のメモリと1~2 vCPU - ミディアムユーザ
1ユーザあたり約8~16 GB のメモリと2~4 vCPU - ヘビーユーザ
1ユーザあたり約16~32 GB のメモリと4~8 vCPU
VM のシリーズについて
シリーズについは頭を悩ませるところであり、正直難しいところです。
前提から考えると、以下のシリーズを検討しました。
VMシリーズ | 内容 | 利用事例 |
---|---|---|
Bシリーズ | 低コストでバースト可能な仮想マシン。ベースラインのCPU使用率を超える必要がある場合にバーストモードで一時的に高性能を提供。 | 低いCPU負荷で動作するアプリケーション、開発・テスト環境、小規模なWebサーバー |
Dシリーズ | 汎用的なワークロード向けに最適化されたVM。バランスの取れたCPUとメモリ構成により、一般的なビジネスアプリケーションの要件に対応。SSDを使用した高速ストレージが特徴。 | データベースサーバー、Webサーバー、中小規模のアプリケーションサーバー、分析ツール |
Eシリーズ | メモリ集約型ワークロード向けに設計されたVM。Dシリーズよりも多くのメモリを備え、大規模データやメモリ内分析を必要とするアプリケーションに最適。 | 大規模データベース、インメモリアナリティクス、リアルタイムデータ処理、メモリ集約型アプリケーション |
スペック決定
今回は D シリーズが良さそうでしたので、以下のスペックで決定しました。
イメージは「20人のユーザで32 vCPU とメモリ128 GB を分け合う 」ことになります。
極端な話、一人しか使ってなかったら一人でこのスペックを使うことになるということです。
Microsoft はライトユーザが使用するとしても 2 vcpu 以上を割り当てることを推奨しているそうです。
(個人の感想ですが正直 CPU が2でも個人的には心もとないというか、そんな PC を配布されたら発狂レベルですが。。)
インスタンス | vCPU | メモリ (GB) |
---|---|---|
D32_v5 | 32 | 128 |
まとめ
詳細は省きますが、今回は利用しているユーザの人数と VM のスペックの乖離が低パフォーマンスを導く要因でした。
構築から数年が経過し、使用しているユーザが増えておりました。。
ただ、なんだかんだ予算があるかないかで決まるのは世の常だと思います。
ケチって障害を発生させるリスクを負ったり、ユーザのヘイトを買うよりはちょっとお金出していいものを提供したほうがみんな幸せになれるのではと…。
ここまで読んでいただきありがとうございました!!
↓↓以下、Azure VM のシリーズ・サイズの表記方法について公式よりも分かりやすかった記事を参考として↓↓
Discussion