ChatGPTに「自己紹介」してあなた専用AIバディを手に入れよう!【Custom Instructionsアップデート】
はじめに
日本時間2025年1月18日未明に、OpenAIからChatGPTの「Custom Instructions(カスタムインストラクション)」をアップデートしたと発表がありました。
以前私が投稿した記事で、パーソナライズ化してAIバディへと進化していくのでは?といった趣旨のことを申し上げました。この記事では「Custom Instructions」と「Memory」について言及したのですが、今回このうちの1つである「Custom Instructions」のアップデートとなります。設定のやり方
ChatGPTにログイン後、ご自身のアイコンをクリックして、「ChatGPTをカスタマイズする」をクリックします。
すると、こんな設定画面が表示されます。ご自身の状況に合わせて入力していきます。
そもそもカスタムインストラクションとは
カスタムインストラクションとは、ChatGPTがあなたの質問や相談に答えるときに、常に心がけてほしいルールや方針を設定する機能です。たとえば、
- 「答えるときはできるだけ図解やたとえを使ってほしい」
- 「最新の技術情報をもとに回答してほしい」
といった「回答の仕方や姿勢」を伝えられます。そうすることで、毎回のやりとりで追加説明をしなくても、ChatGPTの回答スタイルがあなたの希望に近いものになります。
設定のヒント
カスタムインストラクションの特徴を踏まえて設定のヒントを書きますね。ぜひ参考にして頂けたらと思います。
-
抽象度を高める
「こういう性格であってほしい」「こんな姿勢でいてほしい」というスタイルを示す。 -
具体的な指示はその都度
実際の質問や命令文は日々のチャットで行う。 -
定期的に見直す
自分の役割や状況が変われば、カスタムインストラクションも見直す。
具体的に設定してみよう
ペルソナ(利用者像)ごとの書き方
それでは、ペルソナ(利用者像)を例にして、「ChatGPTにどんな特徴を求めるか?」のカスタムインストラクションの書き方を紹介します。
1. 新人エンジニア
-
カスタムインストラクション例
「知識がほとんどない初心者にもわかるように、専門用語をかみくだいて優しく丁寧に説明してほしい。
基本から学べるように、実践的なヒントをいつも提案してくれるとうれしいです。」 -
解説
- 新人エンジニアはプログラミングやサーバー構築に慣れていないことが多いです。
- 抽象度の高いリクエストとして「いつでもやさしく丁寧に」という姿勢をChatGPTに伝えます。
2. ベテランエンジニア
-
カスタムインストラクション例
「最新のテクノロジー動向を把握して、専門的な議論ができるレベルの回答がほしい。
あいまいな情報は断定せず、エビデンス(根拠)を示してほしい。」 -
解説
- ベテランは基礎知識があるので、より専門性の高い情報を欲しがります。
- 常に信頼できる情報(エビデンス)を重視するスタンスを設定しています。
3. プロジェクトマネージャー(PM)
-
カスタムインストラクション例
「プロジェクト全体の進行をサポートできるよう、計画管理だけでなく
人間関係やチームビルディングのアドバイスをくれる存在でいてほしい。」 -
解説
- PMはタスク管理やリーダーシップ、コミュニケーションなど、幅広い悩みを抱えます。
- 常に人とプロセスを意識したアドバイスを求めるイメージです。
4. データサイエンティスト
-
カスタムインストラクション例
「機械学習(コンピュータに大量のデータを学習させる技術)や統計学について、
数式や理論も含めて正確に説明してほしい。誤情報は避け、最新の研究動向をできるだけ反映してほしい。」 -
解説
- データサイエンティストは高度な統計やアルゴリズムを使います。
- 「正確性」と「最新情報」が重要だと明示しています。
5. クリエイティブディレクター
-
カスタムインストラクション例
「発想の幅を広げるために、常にクリエイティブなアイデアや事例を示してほしい。
ジャンルにとらわれず、デザイン・映像・広告など多分野からインスピレーションをくれると助かる。」 -
解説
- 創造性を優先し、固定観念にとらわれない答えを期待する設定です。
- 具体的な案を求める前に、「そもそもいつでも自由な発想を!」という姿勢を求めています。
6. テクニカルライター / ブロガー
-
カスタムインストラクション例
「読者に伝わる構成を提案してくれる“文章アドバイザー”でいてほしい。
初心者向けの言い換えや興味を引く例え話を常に意識し、難しい表現は噛み砕いてくれるとありがたい。」 -
解説
- テクニカルライターは、専門的な話題をわかりやすく書くのが仕事。
- 読者のレベルを想定しながら「例え話」や「言い換え」を重視してほしいわけです。
7. スタートアップ経営者
-
カスタムインストラクション例
「スピード感あるビジネスアイデアの検討や市場調査をサポートしてほしい。
新しい可能性やリスクについて、客観的な視点をもって教えてくれる存在でいてほしい。」 -
解説
- スタートアップはスピード命。チャンスやリスクを早めに知りたいです。
- 常に「新しいアイデアを提案」しつつ「リスク管理」もしてくれるスタンスを求めます。
8. 営業担当
-
カスタムインストラクション例
「顧客の興味を引き、分かりやすい提案が作れるような助言をいつも出してほしい。
相手のニーズを理解するヒントや、説得力のあるストーリーづくりをサポートしてほしい。」 -
解説
- 営業はお客様とやり取りをするため、プレゼンテーションやコミュニケーションが大切。
- 「説得力」「ニーズを理解」というキーワードを常に意識してもらうようにしています。
9. 人事・採用担当
-
カスタムインストラクション例
「ダイバーシティ(多様性)を意識し、いろいろな人が活躍できる組織作りのヒントをくれる存在でいてほしい。
面接質問の提案だけでなく、人材育成や研修のアイデアも示してほしい。」 -
解説
- 人事担当は「どうやっていろんな人を採用し、育てていくか」を考えます。
- 「いつでも多様性と育成」を意識したスタイルを望んでいるわけです。
10. 学生(中高生)
-
カスタムインストラクション例
「好奇心を大切にしてくれて、やさしい言葉や身近な例を使って解説してほしい。
宿題や自由研究に役立つような面白いトピックや実験なども提案してくれると嬉しい。」 -
解説
- 中高生はまだ専門知識が少ないため、わかりやすく楽しく学べるスタンスが重要。
- 「やさしい言葉」と「興味を引く身近な例」で理解を深められるように設定します。
まとめ
いかがでしたか。今回はChatGPTの「Custom Instructions」のアップデートについて、具体的な書き方にも踏み込んで解説しました。「ChatGPTにどんな特徴を求めるか?」をあらかじめ設定しておくと、 質問や相談のたびに細かい指示をしなくても済みます。
- いつでも初心者に配慮したいのか?
- 最新の研究成果に強い、専門的な議論がしたいのか?
- 自由なアイデアをどんどん提案してほしいのか?
こうした希望をカスタムインストラクションとして設定しておくだけで、ChatGPTはあなたにとっての理想的なAIバディに近づいてくれます。
ぜひ、このカスタムインストラクションを活用してAIを普段使いしていきましょう!自分専用の“AIバディ”を育てるつもりで、カスタムインストラクションを入力頂ければと思います!あなたの仕事や学習に、よりスマートで頼れるパートナーが加わるはずです!
Discussion