Manus なんかすげーぞ!!
とりあえず
下にも書いてますが、とりあえずManusの成果物のこれ見てほしい。DeepResearch的な使い方をした、成果物です。
はじめに
AI技術の進化はすごすぎて、ChatGPTが登場したのが今となってはいつのことやら、といった隔世の感があります。その後、Claudeが出て、Artifact すげーーとなり、またそのあとAIエージェント型のツールが様々登場し、Cline、Devin、Cursor など自律的なツールがどんどんの世の中に登場し、これどーなっちゃうの!と毎日感じてます。
自分たちだけで内輪で盛り上がるのももったいないので、以下のようなイベントを定期的に名古屋で開催して、外部の人ともナレッジ共有したり、と日々行っています。
で、また最近登場した中華製のAIツール「Manus」は、出始めた当初からかなり話題になっていて、利用が招待制だったので、しばらく待たないと使えなかったのですが、やっと使えるようになったので、その操作感、体験を共有したいと思います。
ちなみにYahooニュースにも登場しており、中国では国を挙げて後押しするくらいの勢いだそうです。
Manusとは?
Manusは、これまでの他のAIツールとは違います。普通のAIって「はい、これ答えね」って感じなんだけど、でもManusは違くて、裏でサーバ(どうやらUbuntuらしい)が動いてて、コマンド実行して、ファイル作って…って感じで、目の前で作業してるのが見れるます。
サーバの知識がない人はなんのことやら、何ですが、エンジニアにとってはワクワクが止まらない感じです。
すごいところ
1. 実際にコマンド打ってる!
スクショ見ると分かるんですが、mkdir -p /home/ubuntu/shrimp_fishing_report
とかのLinuxコマンドをリアルタイムで実行してるんですよ。これ、単に「こうしたらいいよ〜」じゃなくて、実際にやってるってことですよね。
2. マジでファイル作ってる
Manusはマークダウンファイルとか複数同時に作れます。introduction.md、taiwan.md、japan.md…みたいな感じで、各国のエビ釣りに関するファイル作ってるのが見えますよね。で、これを最終的に一つのレポートにまとめていく感じ。すげー。
別のタスクを依頼した際のキャプチャですが、テキストが出てくるだけじゃなくて、ちゃんと実物が納品されてくるのがやばいですね・・・。
3. 勝手に進めてく
これが一番驚き。こっちが「レポート作って」って言っただけなのに、情報集めて→ファイル作って→内容書いて→まとめて、って一連の流れを自分で考えてやってくれる。裏で考えてる時間もかなりあるみたいで、じっくり作業してる感じがします。
長いタスクになると、勝手に30分くらい、ゴリゴリ作業しています。
使える場面
レポート作成とかだけじゃなくて、こんな使い方できそう:
- 論文の下書き作成(参考文献とかも勝手に調べてくれそう)
- 多言語コンテンツ作成(日本語→英語→中国語とか一気にやれそう)
- ウェブサイト作り(コード書いてデプロイまでやってくれる可能性あり)
- データ分析(グラフとか表とか勝手に作ってくれそう)
- ドキュメント管理(ファイル整理してくれそう)
イマイチなところ
良いことばかりじゃないです:
- すぐに制限かかる:長い会話やると「コンテキストが長すぎる」って言われて止まります
- リソース制限:サーバーのリソースが限られてるみたいで、使えなくなることも
- 成果物の取り出し難しい:サーバー側にファイル作られるから、取り出す方法が微妙
- 完成度イマイチ:ゲーム作らせたら「画面は出るけど全く動かない」状態だったり
特にゲーム作成の例だと、修正指示出したら「コンテキストが長すぎる」って死んじゃったみたいですね。辛い…。
何度か試して、Manusにゲーム作らせて、最終的にデプロイまで行ったのがこちら。実際にアクセスは出来るんですが、全く動かない。。修正指示だしたら「コンテキスト長すぎて続行できません」のエラー。。
これ、Clineとかだと、自分のローカルとかに生成物がガンガンできていくから、コンテキストmaxに行って、これ以上同じスレッドでやり取りできなくなったとしても、別スレで途中まで作成された成果物をinputに会話続けられるんですが、Manusだと、Manus側のサーバ(Ubuntu)に成果物出来てるから、ブラックボックス感があってややこしいな。。
Manusが途中まで作った成果物をこっちに落としてきて、別スレでやり取りするやり方がもしかしたらあるのかも、、だが。。
でも可能性
ダメもとでサポートに問い合わせしてみました。
そしたら2時間で回答あり!結局解決はしてないんですが、ちゃんと向こう側では人が(これはAIじゃないぽいぞ)回答している!
システムリソースの負荷を軽減するために、会話のコンテキストの長さ制限を積極的に短縮する一時的な措置を実施しました。この制限は、リソースの問題が解決されると解除されます。この期間中にこのような問題が発生した場合は、新しい会話を開始してタスクを続行することをお勧めします。
さらに、リクエストを簡略化したり、複数のステップに分割してさまざまなセッションで対処したりして、ベータフェーズ中のコンテキスト制限の問題を回避することもできます。
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Claudeとの比較
Manusと、私が好きなClaudeを比べるとこんな感じ:
機能・特徴 | Manus | Claude |
---|---|---|
実行環境 | 内蔵Ubuntuサーバー | なし(Artifactで静的コード生成) |
ファイル作成 | 実際のファイルシステムに作成 | 仮想的なArtifact |
プロセスの可視化 | リアルタイムでコマンド実行過程を表示 | なし |
作業の自律性 | 高(一連の作業を自動的に順序立てて実行) | 中(指示に従い生成) |
長時間処理 | バックグラウンドで時間をかけて処理 | 即時応答のみ |
システム制御 | Linuxコマンド実行可能 | 不可 |
デプロイ能力 | 簡易的なウェブサイトデプロイ可能 | なし |
制限 | コンテキスト長の制限と実行時間制限 | トークン数制限 |
特にスゴイのは、Manusが「答え」じゃなくて「過程」を見せてくれるところ。他のAIが「はい、できました!」って感じなのに対して、Manusは「今これやってます→次これやってます→…」って感じでプロセスが見えるんですよね。
Claudeの良いところはArtifactでコードとかドキュメントをキレイに出力できることですが、Manusは一歩進んで実際にそのコードを実行したり、複数のファイルを連携させたりできるのが強みです。
DeepResearch的な使い方での他AIとの成果物比較
あんまり誰も興味ないと思いますが、エビ釣りのムーブメントに関するレポートを作らせましたので比較してみます(ちなみに全て無料の範囲内でのみ実行しています。無料でここまで出来ること、それ自体もすごすぎる):
1. Grok の DeepSearch
GrokはXの投稿を取ってこれるのが強みですね。
2. Perplexity の DeepResearch
ChatGPTは無課金なので使えないですが、ChatGPTのDeepResearchより、ちょっと精度が落ちる、とのうわさを聞いたことがあります。
3. Manus
もう調査会社要らんやん。。
まとめ
Manusは従来のAIの枠を超えた、新しいタイプのエージェントって感じです。特に複雑な作業や文書作成、開発とかで真価を発揮しそう。
裏で時間かけて考えて、順番に作業していく姿を見れるのは、他のAIにはない魅力です。制限はあるけど、これがAIエージェントの未来形なんだろうなーって感じのプロダクトです。
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