はやぶさノーティング① GTD×LLMで“書かない”ノート術を再発明する
TL;DR
- はやぶさノーティング = “Markdownファイル+Git+LLM” を核に、メモ作成・整理・検索を ほぼ自動化 する新しいLLM時代のライフハック術。
- 使いやすそうなオープンソースのツールと、AzureOpenAIなどの外部LLMサービスを利用する。
- 最終目標は「ノートに目・耳・口・手が生え」、自分が価値ある仕事に集中できる世界観。
なぜ今 “ノート術” なのか?
最近話題のVibe Codingですが、ちょっとずれたところを掘りたい根性が曲がった私は、そこを追従するよりも他にも何か面白いことないかな、と色々考えていて、もっともっと身近なところでAIを使って楽になりたいところから、ノート術を掘るのいいかもな、と思いたつ。
ITや組織に関連する色んな業務を賃金と引き換えにこなす中間管理職だが、日々痛感するのは、目の前を飛び交うヒト・モノ・カネに関する
- タスクとか締切
- 誰が何で困ってる、どこで何が起きた、誰が何言った、とかの日常イベントのログ
- 誰かの欲望や感情
- 何が何万円だ、何人だ、何時間だ、何工数だ、とかの数量情報
こういう情報の “カオス” で、それらを組み合わせたり出したり入れたりすることにすごい脳のメモリを使って日々業務を行っている。
ソフトスキルといえば聞こえはいいけど、基本的には記憶力、気合い、根性、責任感、しなやかで粘り強い心、あきらめの悪さ、といった自分の中の限りある化石燃料資源を燃やしながら戦っていき、これを、アナログデジタル両方のノートというツールを補助的に利用している。(私は、紙のノートと、MS社のOneNoteを適宜使い分けている)
まあこれって100年前から特に変わっていなくて、こんなのを考えて実用的な解決をアイデアにして発表しあうのがライフハック界隈。
そこで、10 年前くらいに GTD(Getting Things Done)っていうのが流行っていた。(詳細はググってください)
頭の中をノートに吐き出してすっきりしましょう見たいな、ノート活用術とタスク管理術の集大成みたいなやつで、自分も結構参考になったなと感じていたもの。
で、LLM時代にAIでGTDする、そしてノートを自体に思考を肩代わりさせたら、
次世代の“楽チンさ”が来るんじゃ? とひらめいて、ちょっとやってみようかというのが始まり。
ネーミング:ドラ〇エ 2 にリスペクトを込めて
この実用新案に名前を付けてみようと思い
- バイブノーティング…恥ずかしい
- 西川のりおの、のりノリノーティング…関西のオッサンしか笑わない
悩んだ末にドラ〇ンクエスト2へのリスペクトを想起し、 “はやぶさノーティング” と命名。はやぶさの剣みたいに二回攻撃でサクサクさばくイメージです。
“はやぶさ” の基本構成
役割 | ツール | ポイント |
---|---|---|
ストレージ | Markdownファイル | 生ファイルだから LLM の餌に最高 |
バージョン管理 | Git | 履歴管理&バックアップはおまかせ |
ビューア兼エディタ | Obsidian | 最強ローカル PKM クライアント |
エディタ | VS Code Copilot/Cursor | “書く”負担を AI に委譲 |
検索エンジン | Qdrant (Vector DB) | 意味検索で「あの資料どこ?」から解放 |
チャットUI | (考え中) | 自然言語でノートと話したり、話しかけられたりできる |
その他の足りない機能 | Pythonで手作り | ツール群で足りないところを補う |
という感じの要素技術を手元にそろえて、LLMに関してはChatGPTやAzureOpenAIのAPIを使うが基本的には自分のPC上で完結する作りにする。
セキュリティと利便性の天秤
1PC完結にするのは、セキュリティが昨今うるさいので、外に情報を置いた瞬間に色々な申請や手続きや審査を食らう羽目になるので、それをいったん避けるため。LLM機能すらローカルLLM化できたらいいが、さすがにそれはってことで会社で承認されたツールを使う。
このため、OneNoteみたいにスマホでの読み書きができないのだが、これはもういったん犠牲にする。
目指すユーザー体験(XP)
ノートを書く/読むという面倒な行為をLLMに肩代わりさせていく。
一番最初にやりたいのは、資料とかWebの何かの画面とか、Teamsの会話とかを、ペロッとスクショにとったら、それをマルチモーダルなLLMにテキスト化させて、例えばそれが上司からのチャットで何かしらの指示をするものであれば、ノートに自動的にタスクとして記入してくれる。
そしてそのタスクについて、自分の過去のノートを読み返して関連する情報を見つけ、こう返せばいいと思いますよ、ってユーザに話しかけてくる感じ。
絶対便利。便利過ぎて死ぬ。死にたくないのに便利。
その他は、
-
チャット連携
Teams メッセージが来たらノートと照合 → 即レス案生成。 -
自動ノート生成自動整形
Webで見つけた有用な情報、会議の文字起こし何かを雑に投げれば、関連情報があるノートに勝手に追記。 -
プロジェクト進捗の“耳打ち”
「今日このタスク詰んでない?」とリマインド生成。 -
会議資料ドラフト
明日のミーティング用に資料骨子を下書き。 -
トレーニング期限ケア
「そろそろ受講期限! 今やるんやったらこのリンクからどうぞ」みたいな
もういくらでも思いつくわけですが。
ここまでの内容、MS Copilot がそのうちやりそうなモノばっかりで、自作なんて意味ないんじゃないかという突っ込みもありそうなものの、大丈夫。私もそう思う。
でも自作すると痒い所に絶対手が届くので。
次回から作っていきます。
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