Finatextインターンを終えて〜心理的安全性の重要性〜
はじめに
2023年7月末、参加していた長期インターンシップを終了した。これまで、5社以上のインターン経験があるが、今回のインターンが最長のものとなった。本稿では、インターンで得られた学びやインターン中考えていたことなどを言語化する。
参加したインターンの概要
key | value |
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会社 | https://hd.finatext.com/ |
概要 | Fintechサービスのプラットフォーム開発、アプリ開発 |
役割 | バックエンド全般 |
チーム構成 | 10人前後 |
使用技術 | Go, MySQL, AWS, Terraform |
期間 | 8ヶ月(2022/12~2023/07) 週2~3 |
Fintechサービスを開発しているスタートアップ企業で約8ヶ月間バックエンドエンジニアとしてインターンをさせていただいた。本インターンに参加した理由としては主に以下である。
- Go・AWSを触りたいため
- マイクロサービス開発を経験したいため
- フルリモートであるため
業務内容
8ヶ月間のインターンで3つのチームを経験し、それぞれで業務内容が異なるので3つに分けて紹介する。
2022/12(1ヶ月)
初めの1ヶ月は、プラットフォームチームにてインフラ技術を触った。具体的に行った業務は以下である。
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内容
- SESがバウンスメールを受け取った際、フィードバック通知を調査用にS3に保存する機能の開発
- Draft PR時のCIスキップ機能の開発
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使用技術
- AWS(SES,SNS,Kenesis,S3)
- Terraform
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ブログ
2023/01~2023/03(3ヶ月)
1月からは、証券ドメインで実際に運用しているプロダクトの開発をGoを用いて行なった。具体的に行った業務は以下である。
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内容
- Slack通知のBach処理修正
- DBテーブル変更とそれに伴うコードの修正(機能改善)
- migrationファイルの日付チェックをするためのGitHubActions作成
- 新規APIの追加・テストの追加
- GitHubActionsにおけるキャッシュヒットミスの調査および解決
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使用技術
- Go
- MySQL
2023/04~2023/07(4ヶ月)
4月からは新規事業開発を行なっているチームでGoを用いてバックエンド開発を行なった。具体的に行った業務は以下である。
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内容
- コアプラットフォームシステム(コアAPI)のSDKの実装。具体的には、既存のAPI呼び出し部分のコードをパッケージに切り出す実装
- データの不整合が生じる可能性のある部分を洗い出すレコンサイルバッチの実装(プロトタイプ)
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使用技術
- Go
インターンでの学び
本インターンでは、技術的な面と技術面以外の学びがあった。ここでは主に、技術面以外の学びの中で最も大きかった心理的安全性についてまとめる。
心理的安全性とは?
心理的安全性とは、1999年に発表されたAmy Edmondson氏による論文 Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams で言及されている概念である。論文には
shared belief held by members of a team that the team is safe for interpersonal risk taking
とある。直訳すると、「チームが対人関係においてリスクを取っても安全であるという、チームメンバーの共通の信念」となる。要は、チーム内で不安や恐れを感じずに行動できる状態を指す言葉である。
心理的安全性がなぜ重要なのか?
心理的安全性を高めることは、組織やチームの成功に大きく影響を及ぼすと言われている。心理的安全性の重要性に関しては、Google re:Work にも記載がある。
Google のリサーチチームが発見した、チームの効果性が高いチームに固有の 5 つの力学のうち、圧倒的に重要なのが心理的安全性です。リサーチ結果によると、心理的安全性の高いチームのメンバーは、Google からの離職率が低く、他のチームメンバーが発案した多様なアイデアをうまく利用することができ、収益性が高く、「効果的に働く」とマネージャーから評価される機会が 2 倍多い、という特徴がありました。
個人の感想になるが、自分の状況(進捗・困っていること)をオープンにしているときの方が、そうでないときより、良いパフォーマンスを発揮できると感じる。
自分の職場で心理的安全性を保てているか?
私は現在大学生であるため、正社員ではなくインターンとしての就業経験しかないが、これまで参加したインターンでは、心理的安全性が保たれていたと感じる。特に、Finatextでのインターンでは後述するテクニックのおかげもあり、心理的安全性がかなり保たれていた。ただ、心理的安全性が保たれているかどうかの捉え方は人によって異なる。Google re:Workには次のような記載がある。
チームの心理的安全性がどの程度のレベルであるかを調べる際、エドモンソン氏は、次の文が自分自身に強く当てはまるかどうかをチームメンバーに尋ねます。
- チームの中でミスをすると、たいてい非難される。
- チームのメンバーは、課題や難しい問題を指摘し合える。
- チームのメンバーは、自分と異なるということを理由に他者を拒絶することがある。
- チームに対してリスクのある行動をしても安全である。
- チームの他のメンバーに助けを求めることは難しい。
- チームメンバーは誰も、自分の仕事を意図的におとしめるような行動をしない。
- チームメンバーと仕事をするとき、自分のスキルと才能が尊重され、活かされていると感じる。
これらの質問は心理的安全性が保たれているかどうかの判断に役に立つのでおすすめする。
エンジニアと心理的安全性
ここでは、エンジニアの視点から心理的安全性について考える。上の章にて記載した通り、私自身は、心理的安全性が保たれている環境でインターンをさせていただくことできた。正確には、心理的安全性が保たれていると感じていた。繰り返しになるが、心理的安全性が保たれているかどうかの捉え方は人それぞれなので、他のエンジニアにとってはそうではないかもしれない。エンジニアリング業務をしている中で、「チームメンバーに助けを求めることは難しい。」という状況に陥いった方は多いと思う。オンラインであれば、尚更である。エラーで詰まってからSlackで質問するまでに数時間かかるという経験をした方はかなりいると思う。
心理的安全性を高めるには?
では、上記のような状況に陥らないためにはどうすればいいのか?この章では、自分が行なっている心理的安全性を高めるテクニックについて紹介する。
オープンなコミュニケーションを心がける
オープンなコミュニケーションを心がける。具体的には、チャットに呟きまくる。自身が所属するチームのチャンネルがあると思うが、そこに適当なスレッドを作り、思考を垂れ流す。下記の画像は、個人チャンネルでのデモだが、これと同じことをチームのチャンネルでも行う。
このようなメモスレッドを作り、そこにタスクに関する調査結果や進捗などを雑でいいので書いておく。このようにすれば、他のチームメンバーがフィードバックをしてくれる。もし、方向性が間違っていれば、すぐに起動修正できる。そして何より、情報をオープンにすることで、困っているときに見つけてもらいやすくなる。
まとめ
本稿では、Finatextでのエンジニアインターンの内容を紹介し、大きな学びであった心理的安全性について述べた。「オープンチャットで呟く」 という心理的安全性を保つテクニックを是非試してみて欲しい。
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