🐕

Google Colaboratoryの無料GPU環境でPytorchによる画像認識を行う

5 min read

概要

Deep learningによる画像認識は、GPU環境で実行するのがスタンダードになっています。
最近の高精度な深層学習アーキテクチャの学習・推論を行うためには、それなりに高価なGPUが必要ですが、個人で導入するにはハードルが高く、クラウドサービス(AWS,GCP等)を利用するのが便利です。
ただ、計算を試すだけのためにAWSを借りるのもな、、というときは、Google Colaboratoryという無料でGPUが使える環境があるので、これを使うと良いです。

Google driveでcolaboratoryの準備

まずは、自分のGoogle drive上で開発できたほうがいいので、Google driveにアプリとしてcolaboratoryを追加し、ドライブ上でGoogle colaboratoryノートブックを作成します。この辺りの手順は、下記手順などを参照してください。

https://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1812/10/news145.html

GPUランタイムの設定

ノートブックが立ち上がったら、GPUをセッティングします。

右上の「接続」タブをクリックし、ランタイムに接続します。

接続できると、RAMとディスクの容量が表示されます。
ただ、これではGPUが使えませんので、「ランタイム」→「ランタイムのタイプの変更」から、ハードウェアアクセラレータとして「GPU」を指定し、保存します。すると、自動的にGPUランタイムに接続されます。

GPUが使えるかどうか確認します。

!nvidia-smi

と入力し実行すると、GPUのステータスが表示されます。Notebook上では、!から始まるセンテンスはLinuxコマンドとして認識されますので、このように通常のLinuxコマンドが使えます。

私の環境の場合、Nvidia Tesla T4に接続されていることがわかります。使えるGPUは接続するたびに変わるようですが、随時性能のいいものが使えるようにアップデートされているようです。また、Cudaのバージョンは10.1であることがわかります。

Pytorchのインストール

次に、深層学習フレームワークのPytorchをインストールします。Pytorch公式HP(https://pytorch.org/)から、OSやCudaのバージョンを適切に選択し、表示されるpipコマンドをコピペします。今回の環境はCuda10.1なので、下記コマンドをnotebook上で実行します。

!pip install torch==1.7.0+cu101 torchvision==0.8.1+cu101 torchaudio==0.7.0 -f https://download.pytorch.org/whl/torch_stable.html

Colaboratoryは機械学習に必要な様々なフレームワークがすでにインストールされているので、Pytorchのlatestバージョンがインストール済みの場合もあります。

画像認識コードの実行

次に、画像認識のサンプルコードを実行していきます。Pytorch公式にCIFAR10の画像分類のサンプルがありましたので、これをベースに改変して使います。

https://pytorch.org/tutorials/beginner/blitz/cifar10_tutorial.html#training-on-gpu
まずは、Pytorch関連のモジュールをインポートします。
%matplotlib inline
import torch
import torchvision
import torchvision.transforms as transforms

次に、計算するデバイスを指定します。"cuda:0"としてGPUデバイスを指定できます。

device = torch.device("cuda:0" if torch.cuda.is_available() else "cpu")
print(device)

次に、CNNのアーキテクチャを記述します。畳み込み層が2層の簡単なネットワークを使います。net.to(device) は、作成したネットワークはGPUデバイス上で計算するために必要です。

import torch.nn as nn
import torch.nn.functional as F

class Net(nn.Module):
    def __init__(self):
        super(Net, self).__init__()
        self.conv1 = nn.Conv2d(3, 6, 5)
        self.pool = nn.MaxPool2d(2, 2)
        self.conv2 = nn.Conv2d(6, 16, 5)
        self.fc1 = nn.Linear(16 * 5 * 5, 120)
        self.fc2 = nn.Linear(120, 84)
        self.fc3 = nn.Linear(84, 10)

    def forward(self, x):
        x = self.pool(F.relu(self.conv1(x)))
        x = self.pool(F.relu(self.conv2(x)))
        x = x.view(-1, 16 * 5 * 5)
        x = F.relu(self.fc1(x))
        x = F.relu(self.fc2(x))
        x = self.fc3(x)
        return x


net = Net()
net.to(device)

次に、ロス関数と最適化手法を設定します。

import torch.optim as optim

criterion = nn.CrossEntropyLoss()
optimizer = optim.SGD(net.parameters(), lr=0.001, momentum=0.9)

そして、トレーニングを行うコードを書きます。

for epoch in range(10):  # loop over the dataset multiple times
    running_loss = 0.0
    for i, data in enumerate(trainloader, 0):
        # get the inputs; data is a list of [inputs, labels]
        inputs, labels = data[0].to(device), data[1].to(device)

        # zero the parameter gradients
        optimizer.zero_grad()

        # forward + backward + optimize
        outputs = net(inputs)
        loss = criterion(outputs, labels)
        loss.backward()
        optimizer.step()

        # print statistics
        running_loss += loss.item()
        if i % 2000 == 1999:    # print every 2000 mini-batches
            print('[%d, %5d] loss: %.3f' %
                  (epoch + 1, i + 1, running_loss / 2000))
            running_loss = 0.0

print('Finished Training')

PATH = './cifar_net.pth'
torch.save(net.state_dict(), PATH)

ここでは、トレーニングのループは10エポックにしてみます。最後にCNNの重みを保存しておきます。
実行すると、学習が進行して、ロスが下がっていきます。私の環境では、10分ほどでトレーニングが終了し、ロスが0.834となりました。

無事学習を行うことができましたが、学習したCNNの汎化性能を見るためにテストデータでテストします。
そのために、画像を表示する関数を作成します。

import matplotlib.pyplot as plt
import numpy as np

# functions to show an image

def imshow(img):
    img = img / 2 + 0.5     # unnormalize
    npimg = img.numpy()
    plt.imshow(np.transpose(npimg, (1, 2, 0)))
    plt.show()

テストデータから4枚画像をサンプルしてGround truthを表示します。

dataiter = iter(testloader)
images, labels = dataiter.next()

# print images
imshow(torchvision.utils.make_grid(images))
print('GroundTruth: ', ' '.join('%5s' % classes[labels[j]] for j in range(4)))

保存した重みをロードし、サンプルした4枚の画像を入力とした推論を行います。

net = Net()
net.load_state_dict(torch.load(PATH))
outputs = net(images)

_, predicted = torch.max(outputs, 1)

print('Predicted: ', ' '.join('%5s' % classes[predicted[j]]
                              for j in range(4)))


3枚目のshipはplaneと推論されてしまっていますが、概ね正しく学習できていることが分かります。

最後に

Google colaboratoryは、GPUを使ってDeep learningをやりたい!というときに非常に便利です。無料なので、時間制限(ノートブックのセッションが切れてから90分、インスタンスは起動してから12時間)があったり、GPUやCPUの細かいチューニングができなかったりしますが、手軽に計算を回せるので重宝します。

Discussion

ログインするとコメントできます