Dify+LLMで人事評価の目標作成壁打ちチャットボットを作った話
はじめに
概要
LLMを使った業務効率化を目的とした社内ツールとして「人事評価の目標作成壁打ちチャットボット」を作成し、社内に公開することができました
この記事では、LLMを使ったチャットボットの作成方法や社内への公開方法について紹介します。
人事評価の作業は皆さん苦労されていると思うので、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
チャットボットの紹介
どのようなチャットボットなのか利用方法についてまず紹介します
Step1. 前提情報を入力
自分の等級(ランク)やチームの目標、半期や通期で取り組む案件やタスクなどの情報を事前に入力が求められます。
入力が求められる項目は以下の通りです
- 壁打ちしたいランク(必須)
- 例:G1やG2などのランク
- 職務(必須)
- 例:〇〇営業、〇〇人事、〇〇エンジニアなど
- チーム目標(オプション)
- チームとして半期や通期の目標が掲げられていれば入力
- チームとして目標達成のためにやること(オプション)
- チームとして取り組む案件やプロジェクト概要があれば入力
- チーム理念
- チームのミッション・ビジョン・バリューなどが定義されていれば入力
これらを入力することで、より解像度が高い壁打ちが可能になります。
Step2. ChatGPTのようにチャットで会話形式で壁打ち
チャットでは、入力した情報を考慮した会話が可能になります。
もちろん、ChatGPTのように過去の会話を覚えているので同じような感覚で利用できると思います。
Step3. 壁打ちした等級(ランク)を変えたい場合
自分の等級(ランク)より一つ上のストレッチした等級目標の作成が求められる場合があると思います。
その場合は、ChatGPTのようにサイドパネルのNewChatを選択することで、Step1
の入力画面に戻るので、前提情報の変更ができるようになります。
また、画像のように過去の会話もサイドパネルから切り替え可能なので、会話内容見比べることも容易です。
何が嬉しいの?
どのような課題があってこのチャットボットを作成したのか?、導入後の効果(個人的な感想)について紹介します。
課題は何か?
人事評価って大変ですよね、皆さん以下のような課題を持っているのではないでしょうか?
- 等級(ランク)を考慮した目標設定が難しい
- 等級定義と自分がやりたいことを結びつける作業って大変
- 評価に関わるのでなかなか周りの人と会話しづらい
- センシティブな内容なので周りに相談しづらいですよね
- 上司も忙しく時間がないので壁打ちが難しい
- ふわっとした内容を相談したいけど、建設的な会話になりづらいし・・・
どのように解決する?
- 生成AIを使ったチャットボットなので、人の目を気にせず気軽に相談(壁打ち)できる
- 会社の等級定義や目標設定に必要な情報を事前に設定しているので、具体的なアドバイスをしてくれる
ChatGPTとの違いは?
ChatGPTでも事前に等級定義やプロンプトを作り込んでインプットしたGPTsを作成すれば同様のことはできると思います。
ただ、GPTsだと公開範囲を社内に限定できないや、ChatGPTだけだとプロンプトをいちいち入力する必要があるので利用の煩わしさはあります
今回のチャットボットだと社内で共通している等級定義をインプットしているので上記煩わしさから解放されます。
チャットボット作成方法
ここからは、チャットボットの作成方法について紹介したいと思います
チャットボットは今話題のLLMアプリ開発プラットフォームのDifyを使って30分程度で作成しました。
チャットボットのシステム全体像
以下はDifyで組んだチャットボットのシステムです
スクラッチのようにブロックを組み合わせることでLLMアプリの開発ができるため非エンジニアでも作成や変更運用が可能です。
Dify(ディファイ)とは
- LLM(大規模言語モデル)アプリケーション開発プラットフォーム
- Difyの由来は、Define(定義)+Modify(修正)
- AIアプリケーションを定義し、継続的に改善すること意味している
- 開発機能だけではなくアプリの公開や保守運用を簡素化するような機能が提供されている
- 作りっぱなしは簡単、LLMの爆発的な進化に合わせて継続的な改善活動が大切
- アプリの実行履歴やどのような処理を行ったか実行内容の詳細が確認できるので改善に繋げやすい
- 最新のモデルもすぐ利用可能になります(Claude 3.5 sonnetやGPT-4o miniなど)
直感的なインターフェースを提供、爆速でアプリケーション開発が可能
- LLM(GPTやGemini)を含めて様々な便利機能が利用できます
- これらの機能はレゴブロックの様にUIを直感的に組み合わせアプリケーション開発ができます
- システムチューニングも全体を再設計せずに、
ブロックを込み変え直したり、ブロックの設定を変えるだけ
RAGエンジンも搭載
- 上記の様に独自のドキュメントをDify上に蓄えることができる
- 蓄えた情報を元に回答するチャットボットをノーコードで迅速に構築可能(いわゆるRAG)
- コーディングによるRAG構築に1日かかっていたものが、専門知識いらずに誰でも10分程度で構築できる
チャットボットのシステム詳細
開始ブロック
ここでは、最初の画面で入力する前提情報(ランクやチーム目標など)の項目を定義しています。
例えば、「壁打ちしたい対象ランク」の項目は以下のような選択形式でG1からG8までのランクをセレクトボックスで選べるようにしています
「職務」については、長い文章にはならないので短文にしています
その他項目は、長い文章になりそうなので段落にしています
キャッシュのチェック
Difyでは、会話の中で出てきた特定のキーワードやユーザが入力したクエリを会話をまたいで保持できる**「会話変数」**と呼ばれるものがあります。一般的な用語だと「状態」や「キャッシュ」などに近いです。
このブロックでは、キャッシュ(会話変数)にユーザが入力した前提情報がないか?をまずチェックします。目的としては、レスポンス速度向上のため設定しています。
ユーザが選択したランクの判定
キャッシュ(会話変数)にユーザが入力した前提情報がない場合、次のフローとして「ユーザが選択したランクは何か?」をIF/Elseブロックで判定します。
選択した等級に関連する情報を取得
選択した等級に応じて以下の3つが定義されています
- 求められる職務レベル
- 例えば:指導の下で基本的なタスクを遂行。主に単純作業や基礎業務を担当
- 求められる業務成果
- 例えば:指定されたタスクを期限内に正確に完了する。品質を確保しながら基本的なスキルを習得する。
- 求められる能力や経験
- 例えば:基礎的な業務知識とスキルを習得中。成長意欲を持ち、指導を受けながら作業を進められる。
値の集約
ブロックでシステムを構築している都合上、IF/Elseの分岐から選ばれた等級の定義だけを抽出する必要があるので、画像のように抽出ブロックを繋げています。
単純に、選択した等級の3つの定義それぞれに紐づく変数があって、このブロックによってそれが確定するイメージです。
キャッシュへの保存
確定した等級の定義の情報やユーザが入力したチーム目標などの前提情報をキャッシュに保存します。
前述した通り、ユーザへのレスポンスを高速化することが目的です。
次回以降はキャッシュの情報を使えば十分になります
LLMによる回答
「前提情報」や「等級の3つの定義」、そして、ユーザがチャット欄に入力した「クエリ(質問文)」をLLMに渡し、ユーザへの回答を作成します
モデルは、昨日公開されたDify v.0.14.0からサポート開始された「Gemini2.0」を利用しています。
ユーザへの回答はモデルによってかなり左右されるので可能であればこのモデルを利用できると嬉しいです。
LLMに渡すプロンプトは以下を設定しています
あなたは優秀で親切で丁寧な会社の上司です。部下からの2024年下期目標に関する質問について、目標を決めるためのアドバイスやヒントを与えるような回答をしてください。
また、メンバーが納得できるように根拠もなるべく述べてください
### 制約 ###
- この会社はメンバーの等級「{{#1729560976394.rank#}}」に基づいて人事評価の目標を掲げなければなりません
- 職務は「{{#1729560976394.occupation#}}」を想定してください
- 部下からの質問は、以下の様々な情報をもとに回答してください
### メンバーの等級定義 ###
{{#conversation.job_gread#}}
### メンバーの等級で求められる成果 ###
{{#conversation.job_performance#}}
### メンバーの等級で求められる能力や経験 ###
{{#conversation.job_ability#}}
### チーム理念 ###
{{#conversation.team_philosophy#}}
### チーム目標 ###
{{#conversation.team_goal#}}
### チームの目標を達成するための行動 ###
{{#conversation.team_action_plan#}}
回答ブロック
最後に、LLMによる出力を回答ブロックに紐づけることでユーザへ出力ができるようになります。
ChatGPTのようにストリーミングな出力になります。
チャットボットの公開について
Difyで作成したチャットボットは、画像の様に右上の「公開する」から「アプリを実行」を選択するとアプリの画面に遷移するので、そのURLを共有すれば誰でも利用可能になります。
Difyのホスティング
もちろんホスティングされていないと公開できませんが、Difyは非常に簡単に構築できるので、ぜひ皆さんも試してみてください。まずはローカルで試すでもOKだと思います。
以下の記事が参考になるはずです。
社内限定公開
Difyのサーバを社内のネットワーク内で構築し、特定のIPアドレスからじゃないとアクセスできないように制限をかけることでセキュアな共有が可能になります。
以下はAWS Lightsailの例ですが、ポートに対してIPアドレスの制限がかけられるので、社内IPに限定して自分は社内へ共有しています。
工夫したポイント
ダミーデータの作成方法
架空の等級作成
架空の等級作成プロンプト
あなたは1000人規模のIT会社に勤める人事です。
あなたは、社員を人事評価するための会社で共通となる基準を決めるタスク任されました。
まず、社員をどのような等級で定義すればよいでしょうか?
例えば、新卒1年目はジュニア、一番上は執行役員とします。
・何段階で評価することが適切ですか?
・また、段階ごとの命名も併せて記載お願いします
出力結果
社員を評価する等級制度を設計する場合、会社の規模、業界、成長性、職種の多様性を考慮しつつ、社員のキャリアパスを明確化することが重要です。以下に提案するのは、1000人規模のIT企業向けの8段階の等級とその命名案です。
### **評価段階と命名案(8段階)**
1. **ジュニア(Junior)**
- **対象**: 新卒1年目~2年目、または経験の浅い社員。
- **特徴**: 基礎スキルの習得中で、指導の下で作業を進める段階。
2. **アソシエイト(Associate)**
- **対象**: 2~4年目、または基本業務を独力で遂行可能な社員。
- **特徴**: 一定の業務を任され、プロジェクトの一部を担当できる。
3. **シニアアソシエイト(Senior Associate)**
- **対象**: 4~6年目、または専門分野での独力作業が可能な社員。
- **特徴**: 専門性を深めつつ、後輩への指導も行うことが期待される。
4. **リード(Lead)**
- **対象**: 6~8年目、またはチームリーダー的な役割を果たせる社員。
- **特徴**: チームを牽引し、プロジェクトマネジメントに携わる。
5. **マネージャー(Manager)**
- **対象**: 8~12年目、またはチーム全体の成果を統括する役割を担う社員。
- **特徴**: チームの方向性を決定し、他部門と連携する。
6. **シニアマネージャー(Senior Manager)**
- **対象**: 12~15年目、または複数のプロジェクトを横断的に管理する社員。
- **特徴**: 部門や事業単位の戦略立案と実行を担う。
7. **ディレクター(Director)**
- **対象**: 管理職として10年以上の経験があり、会社の中核を支える社員。
- **特徴**: 部門全体の責任者として組織戦略を推進する。
8. **エグゼクティブオフィサー(Executive Officer)**
- **対象**: 組織のトップ層として会社全体を牽引する役割を持つ社員。
- **特徴**: 経営戦略の策定・実行に全面的に関与し、意思決定を担う。
---
### **評価段階のポイント**
- **段階数について**:
8段階はキャリアパスを明確化しやすく、ジュニア社員から経営層までバランスよく設定可能。
- **命名の工夫**:
- 業界標準の用語を用いることで、社員が自分の立ち位置や次のステップを直感的に理解できる。
- 社員が成長を実感しやすいように、等級ごとに明確な役割と期待を設定する。
---
このフレームワークをベースに、貴社の実態に合わせて微調整を行うことをお勧めします。必要であれば詳細な役割定義や評価基準の設計についてもお手伝いできます!
架空の等級ごとの定義文章作成
架空の等級ごとの定義文章作成プロンプト
等級ごとに以下の3つの定義する文章を、社員誰でも理解しやすいように書いてください。また、マークダウンの表形式(ヘッダー1行+8行3列)で記載してください。
- 求められる職務レベル(どのような難易度や責任の職務を担うか?)
- 求められる業務成果(その職務で、どのような成果が期待されるか?)
- 求められる能力・経験(そのために必要とされる能力、経験、専門性、視座、人脈、考え方など)
表形式の出力結果
等級 | 求められる職務レベル | 求められる業務成果 | 求められる能力・経験 |
---|---|---|---|
ジュニア(Junior) | 指導の下で基本的なタスクを遂行。主に単純作業や基礎業務を担当。 | 指定されたタスクを期限内に正確に完了する。品質を確保しながら基本的なスキルを習得する。 | 基礎的な業務知識とスキルを習得中。成長意欲を持ち、指導を受けながら作業を進められる。 |
アソシエイト(Associate) | 一定の業務を独立して遂行可能。プロジェクトの一部を担当し、担当領域で責任を持つ。 | 自身の担当業務を独力で完遂し、プロジェクトやチームに貢献する。成果の安定性を確保し、周囲と連携できる。 | 業務の基本を熟知し、自主性を持って作業ができる。チームメンバーとの協力やコミュニケーションが円滑。 |
シニアアソシエイト(Senior Associate) | 専門分野の作業を独力で遂行可能。後輩への指導やフォローを担当し、チームに貢献する。 | 自身の専門領域で高い成果を出すとともに、後輩の成長をサポートする。プロジェクトの進行に重要な役割を担う。 | 専門性を深め、問題解決能力を発揮できる。指導力や、プロジェクト全体を見通す視点が求められる。 |
リード(Lead) | チームのリーダーとしてプロジェクトを牽引。メンバーの調整やタスク管理を行う。 | チームの目標達成を主導し、全体の進捗を管理する。品質とスケジュールを維持しながら、メンバーを支援する。 | プロジェクトマネジメントスキル、リーダーシップ、問題解決力。チームの全体像を把握し、メンバーを適切にサポートする能力。 |
マネージャー(Manager) | チーム全体を統括し、部門や他部門との連携を主導。方向性を決定し、意思決定を行う。 | チーム全体で高い成果を上げ、会社の戦略や目標に沿ったプロジェクトを遂行する。リスク管理を徹底する。 | チーム運営やリソース管理の経験。部門間調整力、戦略的な視座とコミュニケーションスキル。 |
シニアマネージャー(Senior Manager) | 部門や複数プロジェクトの横断的な管理を担当。組織戦略を立案し、成果を最大化する役割を担う。 | 部門全体での成果を管理し、会社全体の目標達成に貢献する。戦略の実行や業務効率化を推進する。 | 組織マネジメントの高いスキル、戦略的視座。長期的な目標設定と短期的なアクションプラン作成の能力。 |
ディレクター(Director) | 部門全体の責任者として経営層と連携し、戦略の推進を主導。リソース配分や事業計画を策定する。 | 部門目標を達成し、会社全体の成長に寄与する。部門間の連携を促進し、経営方針を部門に落とし込む。 | 高度な組織運営スキル、リーダーシップ、事業戦略の経験。会社全体を見渡す視座と経営層との調整力。 |
エグゼクティブオフィサー(Executive Officer) | 会社全体を牽引する役割を持ち、経営戦略の策定と意思決定を担う。全社的な方針を策定し、方向性を示す。 | 会社の成長と持続可能性を最大化する。全社目標を達成し、社会や市場における価値を創出する。 | 高度な経営能力、幅広いビジネス視座、優れた意思決定能力。経営層や外部とのネットワークを活用し、全体をリードする力。 |
チーム目標や目標達成にやることやMVV作成
チーム目標や目標達成にやることやMVV作成プロンプト
あなたはB2Bサービスのバックエンドシステムの機能開発や運用を任されたチームリーダです。
チームを推進するために以下の項目についてメンバーに説明できるように詳しく架空の情報を記載してください
- チーム目標
- チーム目標達成のためにやること
- チームの理念(ミッション・ビジョン・バリュー)
チーム目標出力結果
**「企業顧客の業務効率化と価値創出を加速する高品質なバックエンドシステムの提供」**
- 具体的には:
- サービス稼働率を **99.9%以上** に維持する。
- 新機能開発のリリースサイクルを **4週間** に短縮。
- 顧客要望を基にした機能改善を **四半期に5件以上** 実施する。
チーム目標達成のためにやること出力結果
**(1) 技術力の向上と効率的な開発プロセスの確立**
- **モダンな開発環境の整備**
- コンテナ化(Docker)、CI/CDツールの導入(GitHub Actions, Jenkins)。
- 自動テストカバレッジを80%以上にする。
- **技術勉強会の実施**
- 月次で最新技術(Go言語、マイクロサービスアーキテクチャ、クラウド技術など)の共有会を実施。
**(2) 顧客ニーズを中心にした設計・開発**
- **顧客ヒアリングの実施**
- 営業チームと連携し、月1回、主要顧客のフィードバックを収集。
- **ユーザーストーリーに基づいた要件定義**
- システムの利用者視点で優先順位を明確化し、改善ロードマップを策定。
**(3) チームのコミュニケーションと心理的安全性の確保**
- **定例ミーティングと1on1の実施**
- 毎週30分のスプリントプランニングと振り返りを実施。
- 月1回、リーダーとメンバー個別の1on1で課題やキャリアを共有。
- **心理的安全性の文化形成**
- 課題や問題提起を歓迎し、全メンバーが意見を言いやすい環境をつくる。
**(4) 安定稼働を支える監視・運用強化**
- **システム監視の高度化**
- New RelicやDatadogを活用してリアルタイムで異常検知。
- **障害対応の体制強化**
- 想定シナリオごとのRunbook(対応手順書)の整備。
- 障害発生後は5 Whysを用いた根本原因の分析を実施。
チームの理念出力結果
**ミッション(使命)**
「企業の競争力向上を支える堅牢で柔軟なシステム基盤を提供する」
- 顧客企業が業務に集中できるよう、安定性・拡張性のあるソリューションを設計・提供。
**ビジョン(将来像)**
「すべての顧客が『このシステムなしでは仕事にならない』と思える信頼性を達成する」
- 顧客にとって不可欠な存在となるために、常に成長と進化を追求する。
**バリュー(価値観)**
1. **信頼と安定性**
- コード品質と運用体制を徹底管理し、システムの信頼性を最優先に。
2. **顧客中心主義**
- 顧客の課題解決を最優先とし、プロダクトに常に価値を付加する。
3. **イノベーションへの挑戦**
- 新しい技術や手法を積極的に取り入れ、チームの成長を促進。
4. **チームワーク**
- 全員が意見を出し合い、お互いを尊重しながら最適解を見つける。
5. **学び続ける姿勢**
- 失敗を恐れず挑戦し、得られた知見を共有して次に活かす。
キャッシュっぽく会話変数を利用
チャットボットのシステム詳細でも紹介していますが、ユーザが入力した前提情報は会話が始まってしまうとほとんど変更されないと思ったので、無駄な処理が毎回走らないようにDifyに用意された機能を使ったキャッシュのような動きになるようにしました。
おわりに
Difyを使うことで簡単にLLMを使った業務効率化を目的とした社内ツールが作れてしまいます。
ぜひ、参考にしていただければ幸いです。
付録
チャットボットの配布
以下DSLファイル(yml)をコピーして人事評価の目標作成壁打ちチャット.yml
として保存し、ご自身のDifyでインポートすれば利用可能になります。
DSLファイル
app:
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- job_ability
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- description: ユーザが選択したランクに求められる業務成果
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selector:
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- job_performance
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- description: ユーザが選択した職務レベル
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selector:
- conversation
- job_gread
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- description: チームとしての行動方針
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selector:
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- team_action_plan
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- description: チームが掲げるミッション・ビジョン・バリュー
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- team_philosophy
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- description: チームが掲げる目標
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- team_goal
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title: 開始
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text: 'あなたは優秀で親切で丁寧な会社の上司です。部下からの2024年下期目標に関する質問について、目標を決めるためのアドバイスやヒントを与えるような回答をしてください。
また、メンバーが納得できるように根拠もなるべく述べてください
### 制約 ###
- この会社はメンバーの等級「{{#1729560976394.rank#}}」に基づいて人事評価の目標を掲げなければなりません
- 職務は「{{#1729560976394.occupation#}}」を想定してください
- 部下からの質問は、以下の様々な情報をもとに回答してください
### メンバーの等級定義 ###
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### メンバーの等級で求められる成果 ###
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### メンバーの等級で求められる能力や経験 ###
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### チーム理念 ###
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### チーム目標 ###
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title: 回答を生成
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title: IF/ELSE
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template: 指導の下で基本的なタスクを遂行。主に単純作業や基礎業務を担当
title: G1求められる職務レベル
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template: 一定の業務を独立して遂行可能。プロジェクトの一部を担当し、担当領域で責任を持つ
title: G2求められる職務レベル
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template: 専門分野の作業を独力で遂行可能。後輩への指導やフォローを担当し、チームに貢献する
title: G3求められる職務レベル
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template: チームのリーダーとしてプロジェクトを牽引。メンバーの調整やタスク管理を行う。
title: G4求められる職務レベル
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template: チーム全体を統括し、部門や他部門との連携を主導。方向性を決定し、意思決定を行う。
title: G5求められる職務レベル
type: template-transform
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template: 部門や複数プロジェクトの横断的な管理を担当。組織戦略を立案し、成果を最大化する役割を担う。
title: G6求められる職務レベル
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template: 部門全体の責任者として経営層と連携し、戦略の推進を主導。リソース配分や事業計画を策定する。
title: G7求められる職務レベル
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- data:
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template: 会社全体を牽引する役割を持ち、経営戦略の策定と意思決定を担う。全社的な方針を策定し、方向性を示す。
title: G8求められる職務レベル
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title: 選択されたランクの定義
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template: 指定されたタスクを期限内に正確に完了する。品質を確保しながら基本的なスキルを習得する。
title: G1求められる業務成果
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template: 自身の担当業務を独力で完遂し、プロジェクトやチームに貢献する。成果の安定性を確保し、周囲と連携できる。
title: G2求められる業務成果
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template: 自身の専門領域で高い成果を出すとともに、後輩の成長をサポートする。プロジェクトの進行に重要な役割を担う。
title: G3求められる業務成果
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template: チームの目標達成を主導し、全体の進捗を管理する。品質とスケジュールを維持しながら、メンバーを支援する。
title: G4求められる業務成果
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template: チーム全体で高い成果を上げ、会社の戦略や目標に沿ったプロジェクトを遂行する。リスク管理を徹底する。
title: G5求められる業務成果
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template: 部門全体での成果を管理し、会社全体の目標達成に貢献する。戦略の実行や業務効率化を推進する。
title: G6求められる業務成果
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template: 部門目標を達成し、会社全体の成長に寄与する。部門間の連携を促進し、経営方針を部門に落とし込む。
title: G7求められる業務成果
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template: 会社の成長と持続可能性を最大化する。全社目標を達成し、社会や市場における価値を創出する。
title: G8求められる業務成果
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title: 選択されたランクに求められる業務成果
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title: 前提条件をキャッシュに保存
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title: キャッシュを利用する?
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14px;","text":"ランクに応じた定義を会話変数に保持しているかチェック","type":"text","version":1}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"paragraph","version":1,"textFormat":0},{"children":[],"direction":null,"format":"","indent":0,"type":"paragraph","version":1,"textFormat":0},{"children":[{"detail":0,"format":0,"mode":"normal","style":"font-size:
14px;","text":"あれば、LLMは保持している会話変数の内容を元にユーザへの回答を考える","type":"text","version":1}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"paragraph","version":1,"textFormat":0}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"root","version":1}}'
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14px;","text":"会話変数を保持していなかった場合","type":"text","version":1}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"paragraph","version":1,"textFormat":0}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"root","version":1}}'
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14px;","text":"会話変数を保持していた場合","type":"text","version":1}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"paragraph","version":1,"textFormat":0}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"root","version":1}}'
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14px;","text":"ランクごとの求められる職務レベルの定義を記載しています","type":"text","version":1}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"paragraph","version":1,"textFormat":0}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"root","version":1}}'
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14px;","text":"そのランクで求められる業務成果の定義を記載しています","type":"text","version":1}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"paragraph","version":1,"textFormat":0}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"root","version":1}}'
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14px;","text":"ユーザが選択した職務レベルに求められる業務成果の定義を取得","type":"text","version":1}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"paragraph","version":1,"textFormat":0}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"root","version":1}}'
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14px;","text":"一度作成したパラメータを使い回すために会話変数に保存しキャッシュのように扱う","type":"text","version":1}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"paragraph","version":1,"textFormat":0}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"root","version":1}}'
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14px;","text":"ユーザが入力した情報や選択した等級定義を元に応答を考え生成する","type":"text","version":1}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"paragraph","version":1,"textFormat":0}],"direction":"ltr","format":"","indent":0,"type":"root","version":1}}'
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title: ' (1)'
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template: 基礎的な業務知識とスキルを習得中。成長意欲を持ち、指導を受けながら作業を進められる。
title: G1求められる能力・経験
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- data:
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template: 業務の基本を熟知し、自主性を持って作業ができる。チームメンバーとの協力やコミュニケーションが円滑。
title: G2求められる能力・経験
type: template-transform
variables: []
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- data:
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template: 専門性を深め、問題解決能力を発揮できる。指導力や、プロジェクト全体を見通す視点が求められる。
title: G3求められる能力・経験
type: template-transform
variables: []
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x: 47.61730910777567
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- data:
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template: プロジェクトマネジメントスキル、リーダーシップ、問題解決力。チームの全体像を把握し、メンバーを適切にサポートする能力。
title: G4求められる能力・経験
type: template-transform
variables: []
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- data:
desc: ''
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template: チーム運営やリソース管理の経験。部門間調整力、戦略的な視座とコミュニケーションスキル。
title: G5求められる能力・経験
type: template-transform
variables: []
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- data:
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template: 組織マネジメントの高いスキル、戦略的視座。長期的な目標設定と短期的なアクションプラン作成の能力。
title: G6求められる能力・経験
type: template-transform
variables: []
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- data:
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template: 高度な組織運営スキル、リーダーシップ、事業戦略の経験。会社全体を見渡す視座と経営層との調整力。
title: G7求められる能力・経験
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- data:
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template: 高度な経営能力、幅広いビジネス視座、優れた意思決定能力。経営層や外部とのネットワークを活用し、全体をリードする力。
title: G8求められる能力・経験
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