Ablenton MCPのソースコードを眺める 全体編
推薦基盤ブロックの荒木です。
本記事は ZOZO Advent Calendar 2025 シリーズ 8 の 2 日目です。
概要
本記事はAblenton MCPのソースコードを読んでいきます。
Ablentonとは、DAW(音楽制作を行うデスクトップアプリケーションのこと)の一種です。
DAWはUIが複雑で操作が難しく時間もかかります。(Google Slideの10倍くらいボタンがある)
Ablenton MCPを使うことでClaudeなどから自然言語を用いてAblentonを操作することができます。
サンプル動画はこちら

Ablentonの画面 : 操作が大変そうな感じが伝わるでしょうか?
目的
ソースコードを読むことで以下のことを達成します。
- 基本的なMCP Serverの実装を理解する
- 必要に応じて自分で機能を追加開発できるようになる
- 一般的なDesktop ApplicationのMCP Serverの実装イメージをつかむ
ディレクトリ構成
Ablenton MCPのディレクトリは以下の構成になっています。
├── AbletonMCP_Remote_Script
│ └── __init__.py # Ableton Live内で動作するRemote Script (Ablentonの制御部分)
├── Dockerfile # Dockerコンテナ設定
├── LICENSE # ライセンスファイル (MIT)
├── MCP_Server
│ ├── __init__.py # パッケージ初期化
│ └── server.py # MCPサーバー本体 (AIとAbleton間の橋渡し)
├── README.md # プロジェクト説明ドキュメント
├── memo.txt # コード解析メモ
├── pyproject.toml # Python依存関係・ビルド設定
├── smithery.yaml # Smithery (MCPサーバーデプロイ) 設定
└── uv.lock # uvパッケージマネージャーのロックファイル
3 directories, 10 files
通信フロー:
[Claude等のAI] <--MCP Protocol--> [MCP_Server/server.py] <--TCP:9877--> [AbletonMCP_Remote_Script] <--> [Ableton Live]
主役は次の二つのファイルです。
MCP_Server/server.py
このファイルはMCPサーバーの本体のソースコードです。
このソースコードを読むことでMCPサーバーにどのような機能が実装されているか、MCPサーバーの基本的な実装を理解することができます。
AbletonMCP_Remote_Script/init.py
このファイルはAblentonを操作しているpythonのファイルです。
MCPサーバーから渡された情報をもとにAblentonを操作します。
まとめ
今回はAblenton MCPのソースコードの全体像を眺めていきました。
MCPサーバー本体であるMCP_Server/server.pyとAblentonを操作しているAbletonMCP_Remote_Script/init.py二つの重要なファイルがあることがわかりました。
次回はMCP_Server/server.pyのソースコードを読んでいきたいと思います。
おまけ
公式ドキュメントには Smitheryというmcp serverのhubからinstallするように書かれています。
しかし2025/12/02現在、Smitheryから登録が削除されています。
現在では有志の方が環境構築の手順を公開してくれています。(WINDOWSの場合のみですが。)
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