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「うまくいかない」が宝物になるとき 〜デザイン思考のテストって?〜

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デザイン思考って、なんとなくアイデアを出すとか、共感するとか、そんなイメージがあるかもしれないけど──
じつは最後のステップ「テスト」が、いちばん宝物が眠ってる場所だったりするんだ。


テストって、どんなことするの?

ここで言う「テスト」は、学校のテストみたいに正解を出すことじゃなくて、
「作ったものを実際の人に見てもらって、どう感じるか、どこが使いにくいかを聞いてみる」 ってこと。

フローチャート

たとえばこんな感じ。

  • 作ったプロトタイプを友だちに試してもらう
  • 5分で答えてもらえる簡単なアンケートを作ってみる
  • 実際のシーンで使ってもらって、反応を観察する

ちょっとした「うーん…」という表情や、「こういうの苦手なんだよね」っていうつぶやき。
そういうリアルな声が、何よりのヒントになるよ。


失敗、大歓迎

大事なのは、「うまくいくか」よりも「どんな反応が返ってくるか」。

正直、うまくいかないことのほうが多いよね。
でもそれって、すごく大きなヒントなんだ。

たとえば、

「このボタン、どこ押せばいいかわからなかった」

って言われたら、「もっと目立つデザインにしよう」って改善できる。
つまり、失敗って、次の一手を教えてくれる先生でもある。

それに、誰かに試してもらうことで、「自分の思い込み」に気づくことも多い。
「え、そこ引っかかるんだ…!」って発見があるから、テストはほんとに学びが深いんだよね。


テストって、怖くない?

たしかに、勇気いるよね。
「ダメ出しされそう」「恥ずかしいな」って思っちゃうこともある。

でもね、ここで感じた違和感や意見が、アイデアを本物に育ててくれるんだ。

思い出してみて。
誰かのちょっとした一言で、考えがガラッと変わった経験、ないかな?

テストって、まさにそんな瞬間を自分から取りにいく時間。

それに、試してみたあとに「ありがとう、助かったよ」って言われると、すごくうれしい。
一方通行じゃないものづくりって、あったかいよね。


小さくはじめてみよう

本格的なユーザーテストじゃなくてもいいんだ。

  • 紙に描いたアイデアを誰かに見せて、「どう思う?」って聞いてみる
  • 家族にちょこっと説明して、反応をメモしておく
  • SNSで「どっちが使いやすそう?」って軽く質問してみる

擬似言語

# ユーザーテストログ(予約画面)
System := 「この画面、ちょっと試してみてほしいな」
User := 「いいよー。えっと…予約はどこから?」
Observe := ユーザー、予約ボタンを即座に認識できていない

System := 「あ、下の“開始”ってボタン、そこ!」
User := 「これ? “開始”って、なんかもう始まりそうな感じするなぁ…」
Observe := ラベルと目的のズレ → “開始”では意図が伝わらない?

System := 「あ〜なるほど。“予約する”って書いたほうが安心?」
User := 「うん、その方がわかりやすいと思う!」
System := 「ありがとう、めっちゃ参考になる!」

# 学び:
# ・ボタンの文言は行動を正しく誘導する必要がある
# ・“予約”と“開始”では期待する体験に差がある

prolog

% ユーザーは「予約ボタン」を探していた
発話(ユーザー, '予約ってどこからするんだろう?').

% 「開始」というラベルは、ユーザーにとってわかりづらかった
ボタンラベル('開始').
感じ(ユーザー, 'なんか始まっちゃいそう').

% ラベルを「予約する」にすればわかりやすいという提案があった
提案(ユーザー, '「予約する」って書いてあったら、すぐ分かったかも').

% 学びとしてのルール化
わかりにくいラベル(Label) :-
    ボタンラベル(Label),
    感じ(ユーザー, '意味が違うと感じた').

改善候補('「予約する」') :-
    わかりにくいラベル('開始').

% 質問形式の推論も可能
?- 改善候補(ラベル).

小さく試して、小さく直して、また試す。
この繰り返しが、だんだん「本当に使ってもらえるもの」を育てていく。

試しに、今日つくったものを一人に見せてみる。
それだけでも、すごく価値のある一歩になるよ。


おわりに:テストは"愛の行為"かもしれない

「この人にとって、もっといい形があるかも」って思って、
ちょっと試して、ちょっと直してみる。

それって、なんだかその人のことを大事に思う気持ちにも似てる。

だからテストって、技術じゃなくてやさしさの延長なのかもしれないな、って思うんだ。

次にアイデアを思いついたら、ちょっと誰かに見せてみよう。
「うまくいかない」って思ったときこそ、宝物が見つかるチャンスかもよ 🌱

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