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PowerPoint の PDF 変換で日本語フォントを埋め込む

2024/11/14に公開

概要

  • PowerPoint の資料を共有する際に PDF 変換することには,資料の見やすさや互換性,サイズ軽減などの様々なメリットがあります.中でも,視認性の向上やスライドの印象の調整などを狙ってフォントを変えることが多々あります.他の環境にないフォントを使っていても,フォントを埋め込んで PDF 化することでデジタル資料として共有できるようになります.
  • 以前の PPT の version では素直に PDF 化するだけでフォントが埋め込まれていましたが,最近になって(何らかのアップデートが入り)フォントが埋め込まれず違うフォントに置き換わってしまう現象に直面しました.
  • PDF 変換時のオプションを変更することで解決しましたので,詳細を共有します.

環境

  • 2024/11/14
  • macOS Sequoia 15.0.1
  • Microsoft 365, PowerPoint for Mac, version 16.91

状況

  • PowerPoint を PDF 化する際,日本語フォントが埋め込まれず,フォントが変わってしまう
  • 設定でファイルにフォントを埋め込むことはできるが,PDF にする時にはその設定が反映されない

実例

  • 正しく表示されるフォント:游ゴシック,UDデジタル教科書体などの標準フォント
  • 変換されてしまうフォント:ヒラギノ丸ゴシック,源柔ゴシックなどの非標準フォント
    → 游ゴシックに置き換わる

スライド画面
図 1:スライド画面
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図 2:PDF 出力の結果

解決策

PDF 変換時のオプションには次の2つがあります.

  1. 電子配布に最適化
  2. 印刷に最適化

このうち,印刷に最適化を選択します.電子配布に最適化するオプションを使うと,ファイルサイズを抑えるために画像やフォントが圧縮されることがあり,その過程でフォントが置き換えられることがあるようです.

図 3:PDF 変換時のオプション選択

印刷に最適化を選択して上記のスライドを PDF 出力した結果がこちらです.外部フォントも正しく表示できています.

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図 4:PDF 出力の結果(オプションとして Best for printing を選択した場合)

最後に(丸ゴシックの宣伝)

  • 丸ゴシックを使うとスライドの印象が柔らかくなるので,聞き手にとって難しめの内容を話す際に,緊張をほぐす効果があるように思います.
  • ヒラギノ丸ゴシックは Mac では標準搭載されています.モリサワフォント(有償)にも含まれています.https://www.morisawa.co.jp/fonts/specimen/1837
  • 源柔ゴシックと Zen 丸ゴシックはどちらも商用利用可能なフリーフォントです(2024/11/14 現在).下記リンクからダウンロードできます.

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